技術資料
複数チャンネルでの同一試験設定・同時測定スタート機能について~ BioLogic社製ポテンショ/ガルバノスタット ~
目次
1. はじめに
BioLogic社製ポテンショ/ガルバノスタットをご使用のお客様から、複数のサンプルを同時に評価したい、あるいは複数チャンネルの測定開始タイミングを揃えたいといったご要望をいただくことがあります。
BioLogic社製ポテンショ/ガルバノスタットには、Group機能、Synchronize機能およびSYNCテクニックが搭載されています。これらを活用することで、同一条件で複数サンプルを評価する場合や、異なる測定条件を設定した複数チャンネルの測定開始タイミングを揃えたい場合に、効率的な試験運用ができます。
本稿では、Group機能およびSynchronize機能を用いた複数チャンネル測定の設定方法と、SYNCテクニックによる測定タイミングの同期方法についてご紹介します。
2. 同じ試験設定を複数のチャンネルで実行する方法
同じ測定条件を複数のチャンネルで実行したい場合は、Group機能が有効です。Group機能の概要を図1に示します。

図1. Group機能イメージ図
Group機能の設定方法は、メイン画面上部のメニューバーから[Edit]-[Group/Synchronize Current Channel]を選択します。表示された設定画面でGroup化したいチャンネルにチェックを入れると、対象チャンネルは桃色で表示されます(図2)。

図2. Group機能設定画面
なお、多チャンネル構成のポテンショ/ガルバノスタットでは、複数のGroupを作成できます。2つ目以降のグループは別の色で表示されます。
3. 異なる測定条件を設定した複数チャンネルを同時にスタートしたい場合
異なる測定条件を設定した複数チャンネルの測定を同時に開始したい場合は、Synchronize機能が有効です。Synchronize機能の概要を図3に示します。

図3. Synchronize機能イメージ図
Synchronize機能の設定方法はGroup機能と同様です。メイン画面上部のメニューバーから[Edit]-[Group/Synchronize Current Channel]を選択し、Synchronize化したいチャンネルにチェックを入れます。設定後、対象チャンネルは黄緑色で表示されます(図4)。

図4. Synchronize機能設定画面
4. 発展編:任意のテクニックで測定開始を同期させたい場合
任意のテクニックで測定開始タイミングを同期させる場合は、SYNCテクニックが有効です(図5)。

図5. SYNCテクニック
SYNCテクニックは、GroupまたはSynchronizeによってグループ化されたチャンネルでのみ機能します。グループ化された測定にSYNCテクニックを追加すると、SYNCテクニック間の連携によって測定タイミングを同期できます。
グループ内のSYNCテクニックは、ほかのすべてのチャンネルでSYNCが実行されるまで待機します。そして、全チャンネルでSYNCテクニックが実行された時点で、同時に次のステップへ移行します。
以下では、各チャンネルをCHと表記します。CH1とCH2をSynchronize設定したうえで、それぞれに異なるExperimentを作成した場合、図6に示すようにSYNC直後の測定開始タイミングを一致させることができます。

図6. SYNCテクニック イメージ図
また、SYNCテクニックと東陽テクニカ製恒温槽制御ソフトウェアCONT-TEMP2を利用することで、温度変更を伴う試験においても測定開始タイミングを同期できます。
試験例
CH1、CH2、CH3において、以下の試験を実施し、各温度条件での充放電試験開始時刻を揃えたい場合を考えます。
・充放電試験(25℃)
・恒温槽温度を35℃に設定
・充放電試験(35℃)
この場合は、各チャンネルに対して図7のような測定条件を設定することで実施できます。

図7. 設定条件とイメージ図
5. まとめ
BioLogic社製ポテンショ/ガルバノスタットには、チャンネル間の同時測定や同期測定を実現する機能が搭載されています。
同一条件で複数チャンネルの測定を実施する場合はGroup機能、異なる測定条件の測定開始タイミングを揃える場合はSynchronize機能、さらに任意のタイミングで測定を同期させる場合はSYNCテクニックを活用することで、目的に応じた効率的な試験運用ができます。
6. 参考文献
東陽テクニカ『EC-Labによるアプリケーション別測定および解析例 RevJ』 p.36~37
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