FAQ

【Bio-Logic社電気化学測定システム】EC-Labに関するFAQ

Q1 ソフトウェアのアップデートは無償で対応可能ですか?

A

無償対応可能です。
最新バージョンを送付致しますので、担当営業までご連絡ください。
ソフトウェアをアップデートした場合、装置のファームウェアのアップデートも必要になります。
アップデート方法についてはQ2に記載がありますので、そちらも合わせてご活用ください。

Q2 バージョンのアップデート方法について

A

ソフトウェアおよびファームウェアのアップデートが必要です。
以下の手順に沿ってお試しください。

① これまでのEC-Labをアンインストールしてください。
(コントロールパネルのプログラムのアンインストールより進めてください。)
② 最新Verのインストーラ(.exe)を実行し、インストールしてください。
③新しいEC-Labで装置と接続すると、装置側のVer(ファームウェア)のアップデートが要求されます。案内にしたがって対応ください。
※ファームウェアのアップデートは5分程度を要します。その間に装置やPCの電源をON/OFFしないようご注意ください。

Q3 バージョンアップ時の互換性はありますか?

A

バージョンアップしていただいた場合でも、旧バージョンの設定および測定データの読み込みは可能です。
逆に、古いバージョンから新しいバージョンの設定を読み込むことはできません。

Q4 測定中に条件を変更したいのですが、可能ですか?

A

可能です(一部変更不可のパラメータもあります)。

測定中にEC-LabソフトウェアのExperimentの鍵マークをクリックしモディファイモードに切り替えます。条件を変更した後、再度鍵マークをクリックすることによりモディファイモードを終了することで、変更した設定を反映することができます。

また、CV(サイクリックボルタンメトリー)を行う際はForceボタン押すことで測定中でもスキャンの反転が行えます。

Q5 ステータスバーにある''Buffer''とは何ですか?

A

装置が持っているメモリーのことです。
装置で得られた測定結果は制御PCにリアルタイムでデータを送りますが、周辺機器との通信速度の差や通信が切断された時など、データが制御PCに送れなかった場合に一時的にデータが保存されます。

Q6 「Bandwidth」とは何ですか?どのように数値を決めればよいですか?

A

電圧(もしくは電流)制御を行う際のフィードバックの速さのことです。
EC-Labでは基本的に、数字が大きいほどフィードバックの速さが速くなります。
EIS測定を選択した場合、デフォルトの条件では、以下の表のmediumの値が設定されています。

この条件で出力信号が発振してしまう場合には、数値をslowまたはfastに設定し、再度測定して下さい。
アドバンストモデルの場合は、デフォルト値としては7,8,9で調整し、測定値が振動を示す場合は、拡張帯域幅の1~6を試してください。

Q7 長期間にわたる試験を実施する際に気をつけることはありますか?

A

長期試験や高速サンプリング測定によりデータファイルサイズが大きくなると、データの更新処理やグラフ表示処理が増え、データの取得に影響を及ぼすことがあります。

データポイント数が約50万点(データファイルサイズが30MB)を超えるような測定では、データの更新処理やグラフ表示の負荷を軽減するために以下のいずれかの処理を行ってください。

  1. 測定データファイルを分割する。
  2. 測定を実行する前に、Flowchart表示にして、グラフ表示を削減する。
  3. 測定画面の表示を最小にする。

詳細な設定方法は最新版のEC-Lab簡易取扱説明書に記載がありますので、ご確認ください。

Q8 二次電池の電圧を参照極からみた正極、負極に分離してそれぞれの電圧を読むことはできますか?

A

弊社装置では、以下の装置について可能です。

■BioLogic社製ポテンショガルバノスタット

■Scribner社製高性能充放電装置

3極測定が標準搭載されている装置であるため、参照極からみて作用極と対極の両方で電圧を読むことが可能です。

EC-Labでは、Safety / Advanced SettingsにあるRecord項目で、Ece/Vに☑を入れると、
対極の電圧についてもグラフ表示できるようになります。

Q9 EIS測定したデータのボード線図をlog表示のまま出力したい場合、どうすればよいですか?

A

以下の手順でお試しください。

①EC-Lab上でボード線図を表示
②出力したいデータを選択したのち、右クリックで[Copy>Copy Data]を選択
③Excel等にデータを貼り付け
※Export as Textでは出力できないためご注意ください。

Q10 測定データを分割する方法を教えてください。

A

複数サイクルを含んだデータファイルを、1サイクルごとに切り分けたい場合には、
以下の手順に沿ってお試しください。

①EC-Labのヘッダーで[Tools]-[Extract Cycles/Loops...]を選択します。
②Extract Cycles/Loops の画面が表示されますので、切り分けたい元となるファイルが選択されている状態で、切り出す範囲のサイクル番号などを指定し、ボタンを押します。
切り分けた後の各サイクルのデータは、入力したファイルと同じフォルダ内に保存されます。
※切り出す範囲のサイクル番号の指定時、allと設定すると、全サイクルのデータが出力されます。
特定のサイクルを指定したいときの例は次の通りです。

  • 1 と3 のサイクルを取り出すには、「1;3」と入力
  • 1 から3 までのサイクルを取り出すには、「1-3」と入力
  • 1~3と6~8 のサイクルを取り出すには、「1-3;6-8」と入力

Q11 一定周波数でのEIS経時変化の測定は可能ですか?

A

PEISWを使用することで可能です。一定のIMP値になった場合に測定を終了するLimitも設定いただけます。

Q12 CV測定で電流カットオフをする方法を教えてください。

A

MB(Modulo Bat)のVS(Voltage Scan)というテクニックを推奨します。
Limitsの設定にて、電流の大きさによるカットオフを実行できます。

Q13 測定データをテキストファイルに書き出す方法を教えてください。

A

EC-Labのヘッダーから[Experiment]-[Export as Text]を選択ください。
テキスト化したい元データをリストに追加しボタンを押すと、選択した元データと同じフォルダ内にテキストファイルが作成されます。

また、テキスト形式のデータを測定結果と同時に出力したい場合には、Safety/AdvのData Process中にある「Online text export」にチェックを入れてください(下図参照)。
※ただし、長期試験や高速サンプリング試験など、データ点数が多くなるような試験では、測定後に「Export as Text」からテキスト化することを推奨します。

Q14 overloadが表示されて測定が止まってしまいます。考えられる原因と対処方法を教えてください。

A

測定レンジを超えた出力を出そうとしている可能性が考えられます。
以下、2点を確認ください。

① 電流レンジの設定に誤りがないか、配線が間違っていないか。
② サンプルに対する印加電圧値(印加電流値)が大きすぎないか。
上記を確認いただいた上で症状が改善されない場合は、ケーブルの断線などが疑われます。 弊社担当営業にお問い合わせいただくか、下記問い合わせ先までお問い合わせください。

Q15 ナイキスト線図のX, Y軸のスケールは1:1になっていますか?

A

標準設定では1:1になっています。 1:1になっていない場合は以下の手順で設定ください。

・EC-Labグラフ画面上部の「Graph properties」から「Axes」を選択し、「XY1 Proportional」にチェックを入れる。

Q16 長時間測定のケース等、時間区切りでデータ取得を行うと、データ容量が多くなってしまいます。対策方法はありますか?

A

EC-Lab上のいくつかの測定テクニックでは、データ取得の周期(サンプリング周期)を複数設定できます。
複数の条件を設定した場合、時間(dt)と電圧(dE)を設定した場合を例にすると、図1のように直近のデータ点を基準として、時間もしくは電圧値のいずれかが設定した変位を超えたタイミングでデータを取得するようになります。
また、電圧が変位する区間と変位しない区間がはっきりと分かれているような場合、変位の大きな区間のデータ点が多く、変位しない区間においてはデータ点が少なくなるようなデータ取得条件を検討することも有効です(図2)。

Q17 充放電に関するテクニックが複数あるため、代表例やお薦めを教えてください。

A

どのテクニックをお使いいただいても大きな仕様の違いはありません。
充放電のみの設定から始める場合には、CCCVテクニックを使用すると設定値が一目でわかりやすくおすすめです。また、PEISなど充放電以外のテクニックを組み合わせる場合は、MBテクニックを用いると複数のテクニックが一つのシーケンスで見られるため分かりやすいです。

Q18 グラフコピーの方法を教えてください。

A

① 表示されているグラフ表示自体をコピーしたい場合
右クリックして表示されるコンテキストメニューから、
[Copy]-[Copy Graph]を選択ください。コピー画像はクリップボードに入ります。

② グラフ表示されているデータをテキストとして取り出したい場合
コピーしたいデータ点を選択にした状態で、コンテキストメニューから、
[Copy]-[Copy Data]を選択ください。コピーされたデータはクリップボードに入ります。

Q19 テクニック間で異なるErangeに設定可能ですか?

A

テクニックごとに異なるErangeの設定は対応していません。
Erangeは、最後に変更したErangeに統一されます。

Q20 充放電試験のデータをサイクルごとに解析することは可能ですか?

A

可能です。
[Analysis>Batteries>Summary per protocol and cycle]からサイクルごとの容量値や電流電圧値など、様々なパラメータをグラフ化することが可能です。

Q21 微小電流オプションを搭載した際、High speed scanという設定が表示されますが、ONでよいでしょうか?

A

ONにしてください。

Q22 アクセスバイオレーションエラーはどのような場合に発生しますか。
また、その対処方法を教えてください。

A

プログラムやデータの参照先に問題があった場合、多重起動などが原因として考えられます。
複数回発生するようであれば、保存先のパスを短い英数字だけで構成してください。
復旧しない場合は、プログラムのアンインストール後再インストール、 またはマイドキュメント内EC-Labフォルダ、C:\Program Files (x86)\EC-Labを削除し、動作を確認してください。

Q23 参照極を用いる場合でもセル電圧を制御可能ですか?

A

可能です。
Potential controlを「Ewe-Ece」に変更することで、 制御対象電圧をセル電位にした状態で作用極と参照極間の電位を計測可能です。

Q24 CCCV測定におけるカットオフ電流の設定方法について教えてください。

A

CV stepのLimitへ電流の大きさでカットオフを設定いただけます。
例)|I|<0.1mAと設定した場合、電流の大きさが0.1mAを下回ると次のシーケンスへ移行する。

Q25 測定テクニックの設定画面が変更した場合に戻す方法はありますか?

A

EC-Labの測定テクニック設定欄には、フローチャート版とコラム版があります。

変更したい場合には、EC-Labのヘッダーから
[View]-「Settings with Flowcharts」⇔「Settings in Column」を設定ください。
MBの測定テクニック欄を変更したい場合には、EC-Labのヘッダーから
[Config]-[Option]-[Techniques]-[Display MB in Grid]に✓を入れてください。

Q26 Windows11に対応していますか?

A

11.60以上のバージョンで対応しております。 Windows 7, 8, 10, 11で動作します。

Q27 ソフトウェアを複数のPCにインストールしたいのですが、問題はありますか?

A

問題ありません。

Q28 エラーログはどこにありますか?

A

C:\Users\xxxxxx\Documents\EC-Labに以下のようなファイル名で保存されています。
・LAN接続の場合、”VMPerrXXX.txt”
・USB接続の場合、”VMPerrUSB.txt

Q29 制御PCのリモート操作は可能ですか?

A

可能です。
ただし、ハブ等でLANポートの増設が必要です。また、PCのIPアドレス変更は通信の仕様上できません。

Q30 制御用PCを更新する場合の推奨スペックは?

A

以下のスペックを推奨します。

 - Intel Core i5 2 GHz
 - 8 Go RAM
 - 256 Go SSD drive
 - Screen resolution 1280*1024
 - Ethernet board with 10/100 base T or USB port
 - Windows 7, 8, 10 and 11 (32 or 64 bits)

記事一覧に戻る

電気化学測定システム、充放電測定システムに関するカタログ

電気化学測定システム、
充放電測定システムに関する
カタログはこちら

カタログダウンロード

ダウンロードには会員登録(無料)が必要です。

お問い合わせ

株式会社東陽テクニカ 
脱炭素・エネルギー計測部

お問い合わせフォーム