FTIR分光測定用 LHeクライオスタット(熱交換ガス冷却) STVP-FTIR

マルチサンプル機構搭載、分光器取付フランジ対応*

STVP-FTIR型は、STVP-100型(熱交換ガス冷却)の基本設計に マルチポジションサンプルホルダーとマニピュレーターを加え、リファレンスと2つのサンプルを同時に冷却できる機構を持ったモデルです。透過/反射測定可能な4方向光学窓は、波長に合わせて窓材を選択できます。FTIR分光器のサンプルルームに設置するためのフランジを取付けて納入することも可能です(*要相談)。LHe液体ヘリウム、LN2液体窒素両方で使用でき、液体寒剤はデュアの陽圧によりクライオスタットへ移送するので、ポンプ排気による振動が無く光学測定に適しています。
ヘリウム液化・再循環冷却器 RGC4と併用してLHe液体ヘリウム無しで運用することも可能です。
 

(株)東陽テクニカ 脱炭素・エネルギー計測部
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特長

主な特長

  • 4方向光学窓付、反射/透過 対応、波長により光学窓材を選択可能
  • マルチポジションサンプルホルダー(サンプル3個搭載)と マニピュレーター機構
  • 分光器取付用のフランジ対応(要相談)

  • 温度範囲:2K typ.~325K(325K以上は要相談)
  • 熱交換ガスにより冷却、熱伝導が難しいサンプル、粉体、液体の冷却も可能
  • 冷却中にサンプル交換が可能
      室温に戻すことなくサンプル交換が可能、作業時間を短縮
  • 優れた熱特性、迅速な冷却 約30分 to 5K
  • 寒剤はポンプを用いずデュアの陽圧により移送、ポンプの排気による振動無し
  • PID温度制御用 校正済み温度センサーと ヒーターを内蔵(高温用途の場合は熱電対)
  • 測定に合わせて サンプルホルダ、電気配線フィードスルー を選択可能
  • 液体窒素でも使用可能

液体ヘリウム無しで使用可能に:ヘリウム液化・再循環冷却器 RGC4(option)

STVP-FTIR型は、ヘリウム液化・再循環冷却器 RGC4と併用することで、液体ヘリウム無しで使用することが可能になります。入手が難しい液体ヘリウムを用意する必要は全く無く、デュアからの寒剤移送の手作業も必要はありません。また、冷凍機クライオスタットと比べて初期冷却が速く、振動ノイズの影響を最小限に抑えることが出来ます。特に振動を嫌う計測や、光学分析にも最適です。

計測・制御

PID温度コントローラ・校正付温度センサー&ヒーター

 クライオスタット内には、PID温度制御用の校正付温度センサー:シリコンダイオードDT670* と ヒーターが内蔵されており、Lake Shore社 335型 温度コントローラにより 安定した温度制御を行えます。(*高温モデルは熱電対)
温度センサーは 用途によりCernoxセンサー(磁場印加など)に変更も可能です。
温度制御用 温度センサーとは別に、追加でサンプルホルダーに温度センサーを取付けて サンプル直近の温度を計測する事も可能です。

計測制御ソフトウェア MeasureLINK(Option)

 MeasureLINK ソフトウェアは、クライオスタットシステムの温度制御・モニタリング、Lake Shoreや サードパーティ(Keithleyなど)機器の計測制御シーケンス、計測チャート作成とデータロギング機能を備えています。プログラミングの必要はなく ドラッグ&ドロップ 操作により 温度スイープ、計測グラフ表示、プロセスビューでクライオスタット内部の温度をリアルタイムで確認できます。

ロックインアンプ内蔵 ソースメジャーユニット M81(Option)

 M81型は、クライオスタット内の極低温環境下における材料物性・デバイス研究のための、温度-電気測定(I-V抵抗, 微分抵抗測定) に最適な高感度測定器です。DC+AC出力も可能な精密電源と、微小レベルのDC測定 及び  Lock in Amp測定機能を有し、低抵抗から高抵抗まで幅広いレンジの測定を行えます。印加-測定を最大3系統まで同期測定でき、FETなど多pinデバイスの測定も可能です。超電導、熱電、有機、量子・スピントロニクスデバイスなどの評価に活用頂けます。
 例えば M81-SSM-6型 は、1台で最大3つのソースモジュールと 3つの測定モジュールをリモート接続できます。外付けモジュール構成により、ソースおよび計測アンプをクライオスタットの近くに配置できることで サンプルへの信号配線長が最小限に抑えられ、ノイズがより低減し測定感度が向上します。

仕様

STVP-FTIR型 ST-FTIR型 VPF-FTIR型
サンプル冷却 LHe 液体ヘリウム/LN2 液体窒素
蒸気流
LHe 液体ヘリウム/LN2 液体窒素
真空・熱伝導
LN2 液体窒素
真空・熱伝導
温度範囲* 2K typ.~325K 2.5K typ.~500K 65K**~500K
温度安定性 ±50mK typ.(温度コントローラ使用時)
冷却時間 約30分 約15分 (LHe:to 5K)  約15分 (LN2:to 77K) 
寒剤消費量 LHe 室温~: 0.5 L
LHe at 5K: 1.3 L/h
LHe 室温~: 0.4 L
LHe at 5K: 0.6 L/h
LN2 at 80K: 0.1 L/h
LN2 保持時間 77K:8 h
100K:4.5 h
200K:2.5 h
必要真空度 フロー開始時:10^-3 Torr typ.
動作時:~10^-5 Torr typ. 
寸法・重量
本体高さ 762mm (30 in) 635mm (25 in) 876mm (34.5 in)
サンプルエリア内径 38.1mm (1.5 in) 44.5mm (1.75 in) 63.5mm (2.5 in)
サンプルマウント 31mm (1.25 in) 25mm (1 in) 31.75mm (1.25 in)
光学窓ブロック部 108mm (4.25 in) 58mm (2.28 in) 58mm (2.28 in)
重さ(トランスファーラインを除く) 約7kg 約10kg 約3.3kg
出荷時重量 約61kg 約22.1kg 約9.1kg
出荷時寸法 1905×990.6×431.8 mm 
(トランスファーラインを含む)
762×508×508 mm(本体)
2057×660×127 mm 
(トランスファーライン)
610×406×305 mm 
*:800K対応可能。要相談
**:77K以下はポンピングマニフィールド使用時

光学窓材・サンプルホルダー・電気配線

1. 光学窓材    詳細はこちら☞

必要な波長に応じて光学窓材を選択できます。詳細については 光学窓材オプション を参照ください。

 ・Fused silica、Sapphire、Zinc selenide、Zinc sulfide、Diamond、Polypropylene、
  Crystalline quartz、Kapton、Mylar、 アルミブランクプレート(光学窓不要の場合, option) など

 

2. サンプルホルダー    詳細はこちら☞

計測用途に合わせて、クライオスタット内にサンプルを取付けるための サンプルホルダーを用意しています。サンプル直近の温度モニターのために、制御用温度センサーとは別に サンプルホルダーに温度センサーを取付けて温度を計測することも可能です。
サンプルホルダーの種類については サンプルホルダーオプション を参照ください。

 
  • SH-RESISTIVITY-STD :電気計測・抵抗測定
  • SH-OPTICAL-STD :光学計測
  • SH-OPTICAL-800 :光学計測、高温800K対応
  • SH-BLANK-STD :ブランク
  • SH-BLANK-800:ブランク、高温800K対応
  • その他 :プローバ―pin、DIPソケット、LCC、FTIR用 など

       

3. 電気配線フィードスルー    詳細はこちら☞

ユーザーの測定セットアップニーズに合わせて、配線したフィードスルーの提供も可能です。
詳細については 電気配線フィードスルーオプション を参照ください。

 ・多pin:10pin、19pin、26pin、32pin
 ・同軸:BNC、Triaxial、SMA
 ・ブレイクアウトBOX など

    

その他の構成

特別モデルSTVP-100-2-FTIR

  • 移動量が2のサンプルを垂直に位置決めするための手動制御の精密リニアマニピュレータ
  • サンプルポジショナーを垂直軸に沿って回転させるためのドラムダイヤルインジケーター
  • インジウムシールコールドウィンドウ(PPNおよびZnSe)

STVP-100-2-FTIR

STVP-100-BomemFTIR分光計で使用するために設計された取り付けフランジ付きFTIR

このクライオスタットは、BomemFTIR分光計で使用するために設計されました。 一方の軸にZnSeの外側の窓があり、もう一方の軸にポリエチレンの窓があります。 ユーザーは、特別なコンパクトな3ポジションサンプルホルダーと手動の精密リニア/ロータリーマニピュレーターを備えた精密サンプルポジショナーを要求しました。