ヘリウム液化 / He再循環ガス冷却システム(Infinite Helium/RGC4)

液体ヘリウム無しで LHeクライオスタットを使用可能に

Infinite Helium型、RGC4型 再循環Heガス液化冷却器は、閉ループでヘリウムを連続的に冷却液化・再循環させるシステムです。入手が難しい液体ヘリウム無しで LHeクライオスタットやLHe極低温プローバーを使用することを可能にします。また 寒剤の移送作業を不要にし 冷凍機クライオスタットと比べて振動ノイズの影響を抑えることが出来ます。

(株)東陽テクニカ 脱炭素・エネルギー計測部
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特長

Infinite Helium型 特長

Infinite Heliumは、革新的なクローズドループでヘリウムを循環させ、ヘリウムの補充なしで冷媒フロー型クライオスタットの無冷媒動作を可能にします。自動化機能により、クールダウンプロセスとバルブ調整を簡素化し、一貫した最適な性能を保証します。最長6ヶ月以上の長期間点検不要で、稼動することができます。

LakeShore社の冷媒フロー型クライオスタットの全シリーズに対応可能です。
例) Infinite Helium Plus の場合:ST-500型は3.2 Kまで冷却可能、ST-400型は2Kまで冷却可能

・Infinite Helium型:ベース温度<3K
・Infinite Helium Plus型:ベース温度<2K
なおベース温度はクライオスタットに依存します。

  • 閉ループへヘリウムを連続的に冷却液化・再循環
  • 完全自動化 - 手動バルブ調整なし
  • ベース温度<2K(クライオスタット依存)
  • 低熱ドリフト / 低振動:ベース温度で15 mKの精度
  • 6ヶ月以上の連続運転時間
  • タッチスクリーンインターフェース
  • 自動安全警報機能
  • 冷媒フロー型クラオスタット、極低温プローバーと接続使用可能
  • ※ LHeフロークライオスタット 製品比較一覧 はこちら
    ※ LHeフロー極低温プローバー 製品比較一覧 はこちら

Infinite Heliumユーティリティ

  • システム寸法 : 508 mm(w)×889 mm(l)×1575 mm(h)
  • 重量: 約182 kg
【水冷】
電源周波数:60 Hz 時 電源周波数:50 Hz 時 水冷 コンプレッササイズ
3相200VAC,7.5-7.8kW
または3相480VAC,7.5-7.8kW
3相200VAC,6.6- 6.9kW
または3相380-415VAC,6.6-6.9kW
6-9L/min@5-25℃ 443mm × 493mm × 532mm,100kg
【空冷】
電源周波数:60 Hz 時 電源周波数:50 Hz 時 空冷 コンプレッササイズ
3相200VAC,7.5-8.3kW (定常状態)
または3相460/480VAC,7.5-8.3kW
3相200VAC,6.5- 7.2kW (定常状態)
または3相380/400/415VAC,6.5-7.2kW
23m3/min 450mm× 485mm × 925mm,155kg

設備要件
・コンプレッサーの推奨メンテナンス:30,000 h
・コールドヘッドの推奨メンテナンス:10,000 h

特長

RGC4型 特長

RGC4型は、大規模なヘリウム液化設備が無くても 実験室レベルでヘリウム再循環リサイクルシステムを構築し、液体ヘリウム無しで LHeクライオスタットやLHe極低温プローバーを使用することを可能にします。RGC4型は ガスハンドリング部内のタンクにヘリウムガスが充填されて納入されます。冷凍機部でヘリウムガスを冷却液化し LHeクライオスタットへ液体ヘリウムを供給後、再循環されます。He圧が減少した場合はヘリウムガスを再充填します(通常1年~数年に1回程度)。
入手が難しい液体ヘリウムを用意する必要は全く無く、デュアからの寒剤移送の手作業も必要はありません。また、冷凍機クライオスタットと比べて 振動ノイズの影響を抑えることが出来ます。

  • 閉ループでヘリウムを連続的に冷却液化・再循環
  • 液体ヘリウム無しで、LHeクライオスタットやLHe極低温プローバーを使用可能に
  • 低振動で 光学実験、顕微鏡観察など、振動ノイズを嫌う計測に最適
  • STシリーズ、STVPシリーズ などの LHeクライオスタット、LHe極低温プローバーと接続使用可能
    ※ LHeフロークライオスタット 製品比較一覧 はこちら
    ※ LHeフロー極低温プローバー 製品比較一覧 はこちら

RGC4型仕様

■サンプル温度
クライオスタット プローブステーション
(極低温プローバー)
ST-100型
ST-300型
ST-400型 ST-500型 STVP型
RGC4-10型
(1W@4.2K)
<4.3K <4.0K
(120mW@5K)
<4.2K
(100mW@5K)
<10K お問合せ下さい

■寸法
 再循環Heガス液化冷却器 本体 :φ457mm(ベース部分) x787mm(H) 約36.3kg
 ガスハンドリングシステム :533mm x 838 x 約711mm(H) 約56.7kg(但し搭載ポンプ等による)

RGC4型 He液化再循環システム 構成

  • Recirculator(コールドヘッド)
  • 水冷式コンプレッサ(F-70)
  • ガスハンドリングシステム(Heガス充填)
  • トランスファーライン(FHT-ST-RECIRC)
  • 振動低減アイソレータ
  • 温度コントローラ 336 option
  • 冷却水 or チラー

使用例:低振動 光学分析・顕微鏡観察

ST-500は 光学分析・顕微鏡観察用 LHeクライオスタットです。低熱膨張サポートと 内部の振動分離構造により 振動やドリフトを最小に抑えた設計です。ST-500型 LHeクライオスタットと、RGC4型 再循環Heガス液化冷却器 を接続併用することにより、入手が難しい液体ヘリウムを用いずに、極低温下で 低振動<15nm、低ドリフトの光学分析・顕微鏡観察が可能になります。

ST-500 LHeクライオスタットと、RGC4型 再循環Heガス液化冷却器 を接続併用時の振動データ
ST-500と組み合わせて使用した場合の振動