技術資料
クーロン効率ブログシリーズ:第1部/全5回 - クーロン効率の紹介 -
本資料は、過去に公開されていたUHPC(Ultra High Precision Coulometry)に関する技術資料および関連する公開情報を参考に、当社にて再編集したものです。
※図表の一部は参考資料掲載時のものを使用しています。
※本資料は2026年7月時点の情報に基づき作成しています。
1. はじめに~クーロン効率(CE)とは~
クーロン効率(Coulombic Efficiency、以下CE)は、電池の将来的な性能を予測するうえで最も重要な指標のひとつです。CEは、充電で投入した電気量(Ah)のうち、放電で取り出せた電気量(Ah)の割合を表します。
そもそも電池の役割は、エネルギーを蓄え、必要なときに電気として取り出せるようにすることです。充電で投入した電気量をより多く放電で回収できる電池ほど、より良い電池だといえます。

2. クーロン効率とセル寿命の関係
クーロン効率とセル寿命の関係について、水車を例に示します。
上のバケツに入っている水の量を充電容量とすると、水が水車を通って下のバケツに移る様子が放電に相当します(下図)。このとき、水車に一部の水が残るため、下のバケツにたまる水の量、すなわち放電容量は充電容量よりも少なくなります。
このように、放電容量を充電容量で割った値(放電容量/充電容量)をクーロン効率(CE:Coulombic Efficiency)と呼びます。水車に残る水が少ないほどクーロン効率は高くなり、充放電時の損失が小さいことを意味します。一方、このわずかな損失が充放電を繰り返すたびに蓄積すると、利用可能な容量が徐々に減少し、最終的にはセル寿命の低下につながります。

BioLogic社のBCSシリーズ モジュール式充放電測定システムは、UHPCに求められる高い電流・電圧測定精度を備えており、クーロン効率の高精度な評価に適した装置です。また、充放電試験と交流インピーダンス(EIS)測定を1台で実施できるほか、サイクリックボルタンメトリなどの各種電気化学測定にも対応しているため、セルの性能評価から劣化メカニズムの解析まで一貫して行うことができます。
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