NetEyez 新ソフトウェアリリースVer2.0および活用事例#2のご紹介
Net Eyezシリーズ
平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 このたびNetEyezは発売1年を迎え、Ver.2.0をリリースいたしましたので、お知らせいたします。新機能とともに、当社情報システム部門のNetEyez活用例をご紹介しています。
Ver2.0の特長
- ベースラインアラーム
- アクティブモニタリング
- アプリケーション別の統計
- 複数サイトモニタリング
- NetEyez Manager
NetEyez活用事例
「無線LAN通信が遅い?」-NetEyezで原因調査-
トラブルが起こってからでは遅い
情報システム部門が全社ネットワークの管理を行う際、いったんトラブルが起きてしまうと他の業務に支障が出てしまうこともあります。そのため当社情報システム部門では、NetEyezをネットワークトラブルを未然に防ぐための恒常監視ツールとして、ネットワークを健全に運用できているか、トラブルの兆しがないか、日々の確認に活用しています。
活用事例 -NetEyezで「無線LAN通信が遅い」事象に対処する-
本社ビルの特定フロアにおいて「無線LAN通信が遅い」との問い合わせがあり、原因究明のためにNetEyezで調査を行いました。 「結果、NWバックボーン(有線LAN)には異常がないことが分かり、無線アクセスポイント(以下無線AP)を調査したところ、同フロアに同じ周波数帯域を使う無線APがあり、電波障害が起きていたことが判明しました。今回の遅延は同じ周波数を使う無線APを撤去することで解決しました。 本ニュースをご覧になる皆さまにも、ユーザから「ネットワークが遅い」などの問合わせを受けた際のご参考としていただければ幸いです。
NetEyez活用ポイント
NetEyezを活用し、スイッチやルータ等のNWバックボーン(有線LAN)には問題がないことが分かりました。何かが起きる前に設置をしていたことで、今回はネットワーク以外の問題であるとの推測ができ迅速に対応することができました。具体的な調査の流れはそれぞれ次の通りです。
<ステップ1>まずは使用しているネットワークの状況をざっくり確認する
<ダッシュボード→パフォーマンス>の<サイト>(※1)で、その日の通信状況を確認したところ、全体的に通信がやや遅い状態でした。当社ではフロア毎、支店毎にIPアドレスを割り振っており、指摘のあったフロアは上から3番目です。確かになにがしか遅れは発生していますが、NetEyezが監視する有線側のネットワーク遅延(グレー)は少ないようです。一方、無線LANクライアント側の遅延(ブルー)は他フロアよりやや多くなっています。
実際の画面イメージ
※1<サイト>は、IPアドレス毎にサーバやクライアントなど、ネットワークに起因した遅れがそれぞれどのくらい(マイクロ秒)発生しているか、傾向を確認することができます。
<ステップ2>該当フロアのレーテンシを確認する
<アナリシス→アプリケーション→パフォーマンス>レーテンシを中心に状況を確認したところ、やや遅いものの、「遅い」と決定づける要素はなく、時間帯を絞ってみることにしました。
<ステップ3>時間指定で確認する
上記の図1では1日全体の状況を表していますが、「通信が遅い」と指摘のあった時間帯をしぼって確認しました。リアルタイムでネットワークの状況を反映する<All Traffic>ではなく、過去の特定の時間帯を確認できる<Monitoring History>で時間を指定し、レーテンシを確認してみたが、特別な事象は確認できませんでした。
<ステップ4>問題があった日のリトライの状況を確認する
問題が報告された日の<リトライ>の視点から見てみることとしました。累積通信量が少なくてリトライ量が多ければ何某かの問題があると推測できますが、異常は確認できず、またフロアによって顕著な差は見られませんでした。
<ステップ5>機器のふるまいを確認する
ステップ1-4で有線側のネットワーク遅延が明確に確認できなかったため、遅延を感じているクライアント端末のIPアドレスをVIP登録(※2)、遅延を感じていない端末と比較し、ふるまいをモニタリングしました。結果、無線周波数拮抗が判明、前述の通り、同じ周波数を使う無線APを除くことで解決しました。
※2 VIPとは企業ネットワークにおける重要なホスト(ノード)のことで、VIP登録により特別監視対象として設定できます。ダッシュボードでもふるまいを確認できます。<設定→監視→NetEyez>ページの上部にあるVIPタブで登録できます。
NetEyezを設置していたことで、本事象が有線LAN起因によるものではないとの推測ができ、スムーズに対処ができました。
【参考情報】