技術資料

充放電試験におけるCCCV・GCPL・MBの違い

1. はじめに

BioLogic社の電気化学測定装置を制御するソフトウェア「EC-Lab」では、二次電池分野における充放電試験に使用されるテクニックが複数用意されています。その中でも、CCCV、GCPL、MBは広く利用されている代表的なテクニックです。これらのテクニックはいずれも定電流・定電圧試験に対応していますが、データのプロット方法に違いがあります。本稿では、その違いについて解説します。なお、本稿のデータ取得にはEC-Lab Ver.11.52を使用しています。

2. テクニックごとのプロットの差異

抵抗切替式スイッチ(1 kΩ、10 kΩ)に0.5 Vを印加し、5秒ごとに抵抗値を切り替えて電流の挙動を観察した結果を図1に示します。サンプリング間隔は、いずれのテクニックも5秒に設定しています。図1より、CCCV(青線)およびGCPL(赤線)は平均値を、MB(緑線)は瞬時値をプロットしていることがわかります。

図1

図1. CCCV・GCPL(平均値)とMB(瞬時値)のプロットの違い

この違いは、各テクニックの用途の違いに起因します。CCCVおよびGCPLは充放電試験を目的としているため、時間経過に伴う電荷変化量(Δq)から区間内の平均電流値を算出し、電荷の累積量を近似的に求めています。一方、MBはEIS(電気化学インピーダンス測定)やDCIR(直流内部抵抗測定)など、複数の測定要素を組み合わせて使用することを想定しています。そのため、瞬時の電流値を取得する必要があり、平均値ではなく瞬時値が記録されます。このように、各テクニックは想定される用途や目的に応じて、データ取得方法が異なります。

また、得られたデータが平均値か瞬時値かを判断する方法として、グラフ上部の表示で確認できます。表示が「< >」で囲まれている場合は、平均値として算出されていることを示します(図2参照)。

図2

図2. グラフ上部の表示(< >の有無)

3. おわりに

本稿では、EC-Labにおける主要な充放電試験テクニックであるCCCV、GCPL、MBの違いについて解説しました。それぞれのテクニックには特性と適した用途があり、測定目的に応じて適切に選択することが重要です。例えば、単純なサイクル試験ではCCCVやGCPLが適しています。一方、複合的な測定を行う場合にはMBが有効です。

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