ワン・テクノロジーズ・カンパニー

AGM-1100 細胞カプセル化試薬(AGM™)[マイクロ流路対応]

AGM-1100 細胞カプセル化試薬(AGM™)[マイクロ流路対応]

本製品はAGM™(Agarose Gel Microcapsule)を作製するための試薬キットです。
専用の機械を使った自動作製に用いるものですので、ご使用の際は担当者までご相談ください。

AGMは、アガロースゲルを用いた多孔質マイクロカプセル技術で、細胞やスフェロイド、オルガノイドを内部に封入しながら外部環境から隔離(アイソレーション)できる培養ツールです。カプセル壁は30~200nm程度の多孔質構造を持ち、培地交換やガス交換を迅速に行えるため、従来方式より細胞培養に適しています。さらに、外部からの異物混入や培地交換時の剪断ストレスから細胞を保護する効果があります。 カプセルサイズは専用機械を使うと約30~800μmの範囲で制御可能で、内部で3D細胞培養を実現できます。また、カプセル外から必要な成分を供給したり、内部で生成された物質を回収したりできる点も特長です。

特長

  • Ex-Vivo環境で、In-Vivoをシュミレーション (細胞カプセル)
  • カプセル外とのアイソレーション効果 (隔離膜)
  • 30μm~500μmまでの均一粒径カプセル作成に対応
  • せん断破壊等に対する機械的保護効果
  • 優れた温度耐久性
  • 迅速な栄養液&ガス交換機能・優れた薬物透過性
  • 優れた光透過性・顕微鏡での観察可能 (明視野・発光・蛍光)

■AGMカプセル包埋による細胞培養&活用例

MCF-7

人歯髄細胞をAGM内に包埋し、培養状態を観察しました。足場材がないため顕著な増殖は認められませんでしたが、カプセルに包埋することで培養後も高い細胞活性の維持が確認できています。また凍結保存後、融解した細胞(CHO-K1)においても非凍結細胞と、遜色ない細胞生存率が確認できました。これらのことから細胞保存用途としての有効活用も示唆されます。

■AGM™封入細胞の生存性および抗体放出評価

抗体産生細胞を体内に留置する技術では、細胞を保護しながら産生した抗体を外部へ放出できる材料が求められます。
本評価では、抗体産生細胞をAGMカプセルに封入し、培養期間中の細胞状態および抗体産生能を確認しました。顕微鏡観察の結果、細胞はAGMカプセル内で維持されており、培養後も生存が確認されました。
また、培地上清を回収してELISA測定を行ったところ、培養期間の経過に伴い抗体量の増加が確認されました。これにより、AGMカプセル内で産生された抗体が外部へ放出されることが示され、AGMが細胞保護と抗体透過性を両立できる材料であることが示唆されました。


AGM™カプセル内に封入した抗体産生細胞の顕微鏡画像

・培養後も細胞がカプセル内で維持されていることが確認されました。


AGM封入抗体産生細胞からの抗体放出評価(ELISA)

・培地上清中の抗体量は培養期間とともに増加し、AGMカプセルを介した抗体の外部放出が確認されました。

■AGMの活用の可能性

    • 1.移植医療・再生医療領域
    • 免疫隔離膜として有用(アイソレーション効果)
    •  細胞を半透膜で包み、免疫細胞の攻撃を防ぎつつ、栄養や代謝物の交換を可能にする。
    • 同種・異種移植における細胞保護技術として応用可能
      2.体外臓器(人工臓器)分野
    • 体外臓器における代謝機能担体として利用可能
    •  例:人工肝臓・人工膵臓などで、代謝・分泌機能を安定的に提供。
    • 長期機能維持が可能な細胞保持プラットフォームとして活用
      3.異種細胞共培養・機能評価系
    • 共培養の機能評価におけるカプセルとして有用
    •  例:癌細胞 × 免疫細胞、正常細胞 × 改変細胞など、直接接触を避けつつ相互作用を
       評価。
    • パラクリン効果や免疫応答の解析が高精度で実施可能
      4.スフェロイド・オルガノイド(検証中)細胞保存
    • スフェロイド・オルガノイド凍結融解時の保護カプセルとして有用
    •  →冷凍保存ダメージの軽減、構造保持、回収率・生存率向上。
    • 輸送時や培養リアクター内での剪断力からの保護に高い効果を発揮
    • Organ on Chip応用を検討中
      5.ゲノミクス・プロテオミクス分野
    • 単一細胞の封じ込めカプセルとして利用可能
    •  →シングルセル解析(ゲノミクス/トランスクリプトミクス/プロテオミクス)
       での分離精度向上。
    • 高スループット解析に適した均質・安定な微小反応空間を提供
      6.細胞外小胞(EV/エクソソーム)産生・回収
    • 浮遊状態での高密度培養が可能
    •  →3D培養での再現性を大幅に向上。細胞外小胞(EV)の産生量増加が期待される。
    • カプセル外へのEV拡散がスムーズ
    •  →上清からのEV回収効率・純度の向上。
      7.ウイルス産生・回収フィルターとしての応用
    • カプセルが“細胞保持フィルター”として機能
    •  →細胞はカプセルに留まり、産生ウイルスのみ培養液へ放出。
    • 高純度ウイルス産生系の構築が可能
    •  →ウイルスベクター製造・遺伝子治療研究に有用。
      8.食品研究に
    • アガロースは食品添加物として安全性が確認されている。
    • 腸内細菌投与用カプセルとしての使用
      9.3Dスフェロイド(マイクロスフェロイド)研究
    • スフェロイド形成後、包埋により粒径サイズを均一化できる
    •  →3D培養での再現性を大幅に向上。
    • 粒径が統一されたスフェロイドにより、正確な薬効評価が可能(高精度3D細胞毒性試験に最適)
    •  →外部刺激(因子、薬剤など)だけを通し、細胞同士の過剰凝集を防ぎつつ制御された
       分化環境を作れる。
       →細孔を通じた迅速な薬液交換にも対応

    • 薬液交換時におけるスフェロイド崩壊の保護膜として機能
    •  →取り扱いストレスを軽減し、長期観察・薬剤暴露実験が安定。
    • 製薬会社における創薬のスクリーニングへの応用
  • AGM粒径の均一化には、ドロップレットジェネレーターをご使用ください
    ■マニュアル操作での細胞AGM包埋手法の概要

    マニュアル操作での細胞AGM包埋手法の概要

    ■細胞包埋技術とAGMカプセル化技術の比較

    接着細胞計数イメージ

    外装がOil基材のため
    水溶液系の入替ができない

    定量的結果イメージ

    細胞外は、ゲル化構造のため、培地交換や
    ガス交換時に細胞内置換までに時間を要す

    プレートエディタイメージ

    多孔質のカプセル構造は、
    迅速な培地交換ガス交換に対応できる

    細胞培養での必須要件 Water-in-Oil法ゲルビーズ法AGM法(動物細胞用)
    必須栄養素の適正化 (培地交換等)×
    細胞内pH環境の維持 (ガス交換)×
    培地内浸透圧 (老廃物等の排出)×
    細胞保護効果 (液流に伴う剪断破壊)×(細胞培養用途不可)

    ■AGM自動作製

    均一サイズのAGMを自動大量作製しました。(粒径サイズ80μm程度)

    On-chip Droplet Generator(DG)で作製した80 µm程度のAGMの様子

    仕様

    容量 10回分(1回あたり3×10^5細胞に対応)
    保管方法 1部冷蔵保管要
    保管期限 1年以内
    納期 受注後約2週間以内

    標準価格:個別にお問い合わせください。

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