
本製品はAGM™(Agarose Gel Microcapsule)を作製するための試薬キットです。
製品と一緒に納品されるプロトコルに基づき、カプセルを作製していただきます。
AGMは、アガロースゲルを用いた多孔質マイクロカプセル技術で、細胞やスフェロイド、オルガノイドを内部に封入しながら外部環境から隔離(アイソレーション)できる培養ツールです。カプセル壁は30~200nm程度の多孔質構造を持ち、培地交換やガス交換を迅速に行えるため、従来方式より細胞培養に適しています。さらに、外部からの異物混入や培地交換時の剪断ストレスから細胞を保護する効果があります。 カプセルサイズは専用機械を使うと約30~800μm(本キットによる作製では50~150μm)の範囲で制御可能で、内部で3D細胞培養を実現できます。また、カプセル外から必要な成分を供給したり、内部で生成された物質を回収したりできる点も特長です。
・混和細胞のカプセル化共培養
マイクロ流路法での包埋直後画像(スライドグラス上に添加し包埋状態の確認)
データ提供:大阪大学 微生物研究所/免疫学フロンティア研究センター自然免疫学
前田和彦准教授、村田暁彦助教
データ提供:岐阜大学 手塚建一准教授
人歯髄細胞をAGM内に包埋し、培養状態を観察しました。足場材がないため顕著な増殖は認められませんでしたが、カプセルに包埋することで培養後も高い細胞活性の維持が確認できています。また凍結保存後、融解した細胞(CHO-K1)においても非凍結細胞と、遜色ない細胞生存率が確認できました。これらのことから細胞保存用途としての有効活用も示唆されます。

抗体産生細胞を体内に留置する技術では、細胞を保護しながら産生した抗体を外部へ放出できる材料が求められます。
本評価では、抗体産生細胞をAGMカプセルに封入し、培養期間中の細胞状態および抗体産生能を確認しました。顕微鏡観察の結果、細胞はAGMカプセル内で維持されており、培養後も生存が確認されました。
また、培地上清を回収してELISA測定を行ったところ、培養期間の経過に伴い抗体量の増加が確認されました。これにより、AGMカプセル内で産生された抗体が外部へ放出されることが示され、AGMが細胞保護と抗体透過性を両立できる材料であることが示唆されました。
AGM™カプセル内に封入した抗体産生細胞の顕微鏡画像
・培養後も細胞がカプセル内で維持されていることが確認されました。
AGM封入抗体産生細胞からの抗体放出評価(ELISA)
・培地上清中の抗体量は培養期間とともに増加し、AGMカプセルを介した抗体の外部放出が確認されました。

| 細胞培養での必須要件 | Water-in-Oil法 | ゲルビーズ法 | AGM法(動物細胞用) |
|---|---|---|---|
| 必須栄養素の適正化 (培地交換等) | × | △ | 〇 |
| 細胞内pH環境の維持 (ガス交換) | × | △ | 〇 |
| 培地内浸透圧 (老廃物等の排出) | × | △ | 〇 |
| 細胞保護効果 (液流に伴う剪断破壊) | ×(細胞培養用途不可) | 〇 | ◎ |
均一サイズのAGMを自動大量作製しました。(粒径サイズ80μm程度)

| 容量 | 10回分(1回あたり3×10^5細胞に対応) |
|---|---|
| 保管方法 | 1部冷蔵保管要 |
| 保管期限 | 1年以内 |
| 納期 | 受注後約2週間以内 |
標準価格:個別にお問い合わせください。