Lake Shore Cryotronics Inc.(レイクショア / USA)

低温制御・電気特性 測定システム(光学窓付) CryoComplete

低温制御+電気特性計測 統合システム(光学窓付)

CryoComplete™は、LN2液体窒素~500KのPID温度制御されたクライオスタット環境下で、高感度 nV、低ノイズ/低リーク仕様を保証された 温度-電気(I-V)特性評価を行える測定システムです。I-V測定は DC+ACも可能な高精度電源と DCだけでなくロックインアンプ同期測定もできる M81型ソースメジャーユニットにより広い範囲の抵抗、微分抵抗測定を行えます。モジュール追加で 同期2ch印加+2ch測定の I-V測定も可能です。半導体、超伝導、熱電、量子・スピントロニクスデバイスなどの計測に活用できます。付属の計測ソフトウエア(MeasureLINK) により温度制御と併せて 印加スイープ・測定や、データ収集、グラフ表示を行えます。

(株)東陽テクニカ 脱炭素・エネルギー計測部
phone03-3245-1103
e-mail:keisoku[at]toyo.co.jp

お問い合わせ・お見積り希望

特長

CryoComplete™ は、温度制御環境下にて電気特性評価を行えるシステムです。 フィードスルー配線済の充填式 LN2クライオスタット(光学窓付)を備え、付属の計測制御ソフトウエアにより温度スイープしながら事前に作成された I-V測定シーケンスを実行、グラフ表示、データ収集を行えます。
計測には、M81型 ロックインアンプ内蔵ソースメジャーユニットを採用し、AC重畳も可能な精密電源と 微小レベルのDC測定と Lock in Amp測定機能を有し、それらを組み合わせた高感度I-V(抵抗/微分抵抗)測定が可能です。
通常はクライオスタットと計測機器を別々に購入するため、結線作業をユーザー自身で行う場合は システム全体のノイズ電圧/リーク電流などは保証されていませんが、CryoComplete™システムはLake shore低温計測技術チームが計測器からクライオスタットまで全てを設計し、システム仕様として提供しますので安心してご使用いただけます。
サンプルホルダや光学窓材は、測定用途に応じて交換可能です。またユーザー製作品を取付ける事も可能です。

■PID温度制御:
温度範囲: LN2液体窒素~500K(*LHe~800Kも対応可能、要相談)
温度安定度: ±50mK

■高感度測定のために保証された 低ノイズ/低リーク仕様
リーク電流: 50pA@10V(BNC)、または 0.05pA@10V(guarded Triaxial)
電圧ノイズ: <5nV/√Hz@83Hz
測定ノイズ(1/f): <100nV

■計測
電圧測定: 1nV~10V、DC測定/AC測定/ロックインアンプ測定
電流源: 1pA~100mA、 DC/AC/DC+AC、(100µHz~100kHz)
抵抗測定範囲: 100µΩ~1GΩ*(*上限はDC測定の場合)
(*電圧印加-電流測定も対応可能)

システム構成

  • M81型 ロックインアンプ内蔵ソースメジャーユニット
    本システムには、M81‑SSM‑4型4chの本体部とBCS‑10型電流ソースモジュールと VM‑10型 DC/AC/ロックイン電圧測定モジュールが含まれています。
     M81型の製品詳細はこちら

  • LN2 クライオスタット
    VPF‑100型は、液体窒素を使用する冷媒タイプのクライオスタットです。
    サンプル雰囲気は真空、77 K~500 K の任意の温度に設定可能です。
    液体窒素は充填式なため、迅速かつ簡単に補充できます。
    8線 電気/抵抗測定用サンプルホルダが配線されています。
     VPF-100型 LN2クライオスタットの製品詳細はこちら
     クライオスタット 製品TOPページはこちら

  • 温度コントローラ
    335型 温度コントローラ、校正済みシリコン ダイオード、ヒータを使用して、温度を 50 mK 以内に制御します。高度な PID オートチューニング、設定済みの温度校正データとクライオスタットのPID値により、すぐにご使用いただけます。
     335型の製品詳細はこちら

  • MeasureLINK™ ソフトウェア
    MeasureLINK ソフトウェアは、機器制御、リアルタイムグラフ表示、クライオスタット内の温度センサ情報表示など、幅広い機能を有しています。

アプリケーション

仕様

標準システム機能

【温度制御部】
 ■VPF-100型クライオスタット
 ■335型 温度コントローラ
 ■シリコンダイオードセンサ(校正付)

 ・動作温度範囲:77 K ~ 500 K
 ・冷媒:液体窒素
 ・サンプル環境:真空中
 ・温度安定性: 50 mK
 ・リザーバ容量:1.2L(LN2)
 ・クールダウン時間:15分
 ・稼働時間:8時間@77 K
 ・光学窓:4ポート、石英
 ・サンプルホルダ:8つのコンタクトピンを備えた配線済みホルダ
 

抵抗測定 と I-V測定

【計測部】
 ■M81-SSM-4型本体
 ■M81-BCS-10 電流ソースモジュール
 ■M81-VM-10 電圧メジャーモジュール

 ・抵抗測定範囲:100 µΩ ~ 1 GΩ*(*上限はDC測定の場合)
 ・ソースモード:DC、サイン波、三角波、矩形波
 ・電流印加範囲:1 pA ~ 100 mA
 ・電流印加周波数範囲:100 µHz ~ 100 kHz(矩形波 <5 kHz)

 ・測定電圧範囲:最大10 V
 ・入力インピーダンス:>10 GΩ(差動)

 ・サンプルでのリーク電流:50 pA @ 10 V BNC
              または 50 fA @ 10 V (ガード付トライアキシャル)
 ・サンプルでの電圧ノイズ:<5 nV/√Hz @ 83 Hz
 ・サンプルでの測定ノイズ(1/f):<100 nV

MeasureLINK™ソフトウェア

CryoCompleteは、Lake Shore社製のシステム制御用ソフト「MeasureLINK™」で制御・測定を行います。

測定の設定およびモニタ

複数の測定項目をチャート作成でき、ドラッグ&ドロップで容易にループ測定などの設定が可能です。モニタパネルによる温度モニタ、設定変更も容易に行えます。またレコーダー機能を使用して温度変化をグラフ表示も可能です。

 設定画面                  ループ設定機能
  
 モニタパネル      レコーダー機能
 

プロセスビュー

下の様にクライオスタット内部の図には、サンプルホルダとサンプルマウントの2箇所の温度が表示されています。
(VPF-100アプリケーションの内部ビューです。)