技術資料

2端子法と4端子法の違い

1. 二端子法とは

ポテンショガルバノスタットを使用して2端子測定を行う場合、測定対象サンプルに2つの端子を接続します。電流が一方の端子から流れ込み、もう片方の端子から流れ出ます。

[特長]
(A:対象サンプルの抵抗値)>(B:測定端子と対象サンプルの間に存在するリード抵抗の値や接触抵抗の値)の場合は精確な測定が可能ですが、そうでない場合は上記Bの抵抗値が測定値に影響を与えるため、特に低抵抗の測定において精度が低下する可能性があります。 2端子測定は簡便ですが、特に高精度な抵抗測定やインピーダンスの測定には不向きです。

2. 四端子法とは

ポテンショガルバノスタットを使用して4端子測定を行う場合、測定対象サンプルに4つの端子を接続します。この方法では、2つの端子が電流供給用で、残り2つが電圧測定用に使用されます。

[特徴]
上記の配線により4端子測定による電圧測定はリード抵抗や接触抵抗の影響が排除されるため、2端子測定よりも精確な測定値が得られます。そのため電気化学的反応の詳細な解析や材料特性の評価など、精度が求められる測定に適しています。特に低抵抗サンプルの測定時は電圧測定値が正確になるため、微小な変化を捉えることが可能です。

3. どちらを選択すればよいか

2端子測定はシンプルで容易に実施可能ですが、リード抵抗や接触抵抗の影響を受けやすいため、高精度を必要としない測定に適しています。
4端子測定は配線の複雑さは増しますが、リード抵抗や接触抵抗の影響を排除できることにより精密な結果を得ることが可能なため、高精度な測定や微小変化の観察に適しています。
そのため、特に高精度な電気化学測定が求められる場合は、4端子測定が推奨されます。

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