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レインフロー法

ID.

Q. ClsOffRainflowInit2 関数

A.


ClsOffRainflowInit2関数もClsOffRainflowInit1関数と同様、レインフロー法の解析用パラメータを設定します。パラメータは以下のようになります。
ClsOffRainflowInit2(ClsHandle, _Min, _Max, _Hysteresis, _Axes, _Type, _OuterBins, _Calculation)

ClsHandle ClsOffRainflowInit1関数で作成された変数
_Min クラスの下限
_Max クラスの上限
_Hysteresis 小さな振動を無視するためのヒステリシスの大きさ、1つのクラス幅が推奨値
ヒステリシスの考え方については「ClsPeak1関数 関数のパラメータ」参照
_Axes X軸にどのような意味を割り当てるかの設定、詳細後述
_Type X軸、Z軸にどのような意味を割り当てるかの設定、詳細後述
_OuterBins クラスの上限/下限の外にある値をどのように扱うかの設定、詳細後述
_Calculation 解析用のアルゴリズムの設定、詳細後述

軸の意味を設定するパラメータ、_Axes、_Typeを説明します。まずはパラメータの設定可能な値と内容だけ並べてみます。

[_Axesの設定値] X軸の意味
 0:ターゲットクラスまたは振幅
 1:平均またはスタートクラス
[_Typeの設定値] X軸とZ軸の意味
 0:スタートクラスとターゲットクラス
 1:振幅と平均
 2:平均とスパン

これらのパラメータは組み合わせで内容が決定されます。
例えば_Typeの値を1とした場合、これは「X軸とZ軸はどちらかが振幅、どちらかが平均を意味する値となる」という設定です。
次に_Axesを考えましょう。ここで_Axesを1とすると、「X軸の意味は振幅/平均のうちの平均である」と決まります。自動的にZ軸が振幅となります。
このように_Axes、_Typeは組み合わせることでX軸は何を意味する軸か、Z軸は何を意味する軸か、がそれぞれ決定されます。
次はここで出てくる単語、スタートクラス、ターゲットクラス、振幅、平均、スパン、の意味をそれぞれ見ていきましょう。

「レインフロー法概要」でも触れましたが、レインフロー法には「流れの始点」「流れの終点」の概念が存在します。
下図の例では点Aから始まる流れはy=0が始点、y=4が終点です。これらのy=〇ポイントは、それぞれいずれかのクラスに分類されているはずです。

軸の意味で出てくる単語は、それぞれ下記を意味します。

スタートクラス 流れの始点が分類されるクラス
ターゲットクラス 流れの終点が分類されるクラス
振幅 (スタートクラス – ターゲットクラス)/2 の絶対値
平均 (スタートクラス – ターゲットクラス)/2
スパン (スタートクラス – ターゲットクラス)

残る_OuterBinsと_Calculationの設定値を見ていきましょう。

_OuterBinsはクラスの上限/下限の外にある値の扱いに関する設定です。
 0:クラスの上限/下限の外にある極値は無視されます。
 1:クラスの上限/下限の外にある極値は、クラス内に割り当てられます。(こちらが推奨設定)

_Calculationは解析用のアルゴリズムの設定です。これらは規定のアルゴリズムであるためその中身は詳しく説明せず、アルゴリズムの名称等のみ述べます。
 0:標準的な4点アルゴリズム (standard-algorithm 4 points)
 1:コールマンシーガ補正 (Chlormann Seeger correction)
 2:1990年に再承認されたASTM E1049に基づいた計算
 3:RAINFLOW-HCMメソッド (U.H. Clormann, T. Seeger; Stahlbau 3/1986)

_Calculationとして2を選択した場合、後述するClsOffRainflowAddResidue関数を呼び出す必要があります。また、ClsOffRainflowInit3関数における_Preciseのパラメータは無視されます。
_Calculationとして3を選択した場合、ClsOffRainflowInit3関数における_Preciseのパラメータは無視されます。


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