自立した時刻・タイミング発生源として時刻の同期を提供 パッシブ水素メーザ「pH Maser 1008」販売開始

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2021年9月30日
株式会社東陽テクニカ

自立した時刻・タイミング発生源として時刻の同期を提供
パッシブ水素メーザ「pH Maser 1008」販売開始
~5Gなどの通信インフラや金融、防衛システムの安定的な維持を支援~

株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:高野 俊也(こうの としや)、以下 東陽テクニカ)は、T4Science S.A. (本社:スイス連邦・ヌーシャテル州、以下 T4Science社)のパッシブ水素メーザ「pH Maser 1008」を2021年9月30日に販売開始いたします。「pH Maser 1008」は水素原子を用いて高純度のマイクロ波を発振し基準信号を出力する、水素メーザ周波数標準機です。コンパクトなサイズながら優れた周波数安定度性能を持ち、通信や金融、防衛などのシステムに求められる時刻同期において、GNSS※1信号が受信できない場合の時刻運用のバックアップとして利用できます。高精度の時刻同期が求められる社会インフラや金融、防衛システムにおいて、安全な状態で正確な時刻の同期を提供します。

※1 Global Navigation Satellite System:全球測位衛星システム。GPS、GLONASS、Galileo、準天頂衛星(QZSS)などの衛星測位システムの総称。

パッシブ水素メーザ「pH Maser 1008」

概要

社会インフラ、金融、防衛、自動運転など幅広い分野で安定したシステムの運用に不可欠な時刻同期

時刻同期とは個々の機器が持つ絶対あるいは相対時間を同期させることであり、リアルタイム性を重視する電力や交通などの社会インフラや移動を伴う携帯電話、制御系、金融取引、防災、軍事防衛、そして昨今話題の自動運転と幅広い分野で、その絶対的基準と精度が不可欠な技術として利用されています。時刻同期には一般的にGNSSが利用されますが、汎用性の高さ故に妨害やなりすましに弱く、受信信号強度が微弱であるといった脆弱性があります。

水素原子で高純度のマイクロ波を発振する水素メーザ、自立した時刻・タイミングの生成も可能

水素メーザは水素原子を使い、誘導放出により高純度のマイクロ波を発振する装置です。精密な基準周波数信号や時刻信号の生成に利用され、高精度なタイミング信号を必要とする5G通信、放送局や金融、また防衛や安全保障といった幅広い分野で必要な時刻同期を可能にします。また、GNSS信号が受信できなくなった場合でも、自立した時刻やタイミングの生成が可能なため、システムの運用停止を防ぐことができます。時刻同期のバックアップとして一般的に使われているセシウム原子時計と同様に、通常のラックに収納できるサイズで軽量であるため取り扱いが容易な上、周波数安定度がセシウム原子時計(短期:10-12レベル)に比べ、短期:10-13レベルと、一桁優れています。

遠隔制御監視が可能な「pH Master 1008」、自動チューニングや長寿命設計で安定した長期利用

このたび販売を開始するT4Science社のパッシブ水素メーザ「pH Maser 1008」は遠隔制御・監視が可能で、マイクロ波を発信するキャビティと呼ばれる空洞共振器を自動でチューニングできることが主な特長です。また15年以上の運用が可能な長寿命設計であり、定期的なメンテナンスは10年に一度水素の再充填のみで良いためライフタイムコストを抑えることができます。

東陽テクニカは、今後も「pH Maser 1008」の提供を通し、高精度な時刻同期を支援することでシステムの安定を維持し、さまざまな産業の更なる技術開発や発展に貢献してまいります。

パッシブ水素メーザ「pH Maser 1008」製品特長

  • キャビティ(空洞共振器)オートチューニング機能
  • LAN、USB、またはシリアル通信による遠隔制御・監視が可能
  • セシウム原子時計(短期:10-12レベル)に比べ、短期:10-13レベルと一桁優れる周波数安定度
  • アクティブ水素メーザ(同社製:60×80×91cm、100kg)と比べ、小型・軽量(53x47x20cm、33kg)
  • 長寿命(通常15年以上)
  • 10年に一度水素の再充填のみという簡単なメンテナンス

T4Science S.A.について

T4Science社は2006年にスイス・ヌーシャテル天文台からメーザ技術を譲り受け、1982年以来メーザの設計を担当し、3代のメーザ製品を提供してきたチームとともに創業しました。高性能、低価格、高品質でスマートな機能を搭載したコンパクトな次世代メーザの設計・製造・販売において、世界をリードする企業です。T4Science社の製品は時刻・周波数を含むさまざまな科学技術の用途で利用されています。

★ 本件に関するお問い合わせ先 ★

株式会社東陽テクニカ 経営企画部 マーケティング課
TEL:03-3279-0771(代表)
E-mail:marketing_pr@toyo.co.jp

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