国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)から水素メーザ「iMaser3000」を受注:日本標準時を決めるシステムで利用

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2020年7月28日
株式会社東陽テクニカ

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)から水素メーザ「iMaser3000TM」を受注
~日本標準時を決めるシステムで利用~

株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:五味 勝)は国立研究開発法人情報通信研究機構(以下NICT)より、同機構の「日本標準時システム」での時刻信号生成用として、T4Science S.A.(本社:スイス、ヌーシャテル州ヌーシャテル)製の水素メーザ「iMaser3000TM」を受注いたしました。

水素メーザ「iMaser3000TM

背景・用途

NICTは日本標準時(JST)を決定・維持・供給しています。日本標準時は「日本標準時システム」により生成、管理されており、その元となる時刻信号は複数の原子時計によって生成されています。NICTの保有する「日本標準時システム」は日本標準時だけでなく、協定世界時※1(UTC)の決定にも大きく貢献しています。協定世界時は現代社会の時刻の基準として世界中のさまざまなシステムで参照されており、5G(第5世代移動通信システム)通信にも利用されるなど、その正確な時刻情報はますます重要性が高まっています。水素メーザ「iMaser3000TM」は一般競争入札で採用され、日本標準時と協定世界時決定のための原子時計のひとつとして使用されます。

※1世界各国標準時を決める基となる時刻で、世界中の原子時計を利用して生成された時刻信号と、地球の自転から得られる時刻との差が0.9秒以内になるように調整して決められる。国際度量衡局によって管理されており、NICTの原子時計もUTCの決定に利用されている。

水素メーザについて

水素メーザは水素原子を使い、誘導放出により高純度のマイクロ波を発振する装置で、「日本標準時システム」だけでなく深宇宙2探査機の運用や、電波天文、測地などの、精密な基準周波数信号や時刻信号の生成が求められる分野でも利用されています。水素メーザは短期安定性(おおよそ10日以内)に優れる原子時計で、時刻信号の生成には長期安定性(おおよそ10日以上)に優れるセシウム原子時計と組み合わせて利用されます。当社が取り扱う「iMaser3000TM」は生成する信号の周波数の、短期安定度において世界最高レベルの性能を持っており、今回の要求仕様を満たす数少ない製品のひとつです。

※2 地球からの距離が200万キロメートル以上である宇宙(電波法より)。

「iMaser3000」の主な特長

  • 非常に高い周波数安定度(1秒:6.0 x 10-14、10秒:1.5 x 10-14、100秒: 4.0 x 10-15、1,000秒:1.5 x 10-15、10,000秒:1.0 x 10-15)
  • 低位相雑音(-132dBc/Hz@1Hz)
  • 長寿命(20年以上)
  • ネットワークを経由して遠隔操作が可能
  • メンテナンスフリー

データ

  • 発注者:国立研究開発法人情報通信研究機構
  • 納入製品:水素メーザ「iMaser3000」
  • 納入予定日:2021年2月26日

T4Science S.A.について

T4Science社は2006年にスイス・ヌーシャテル天文台からメーザ技術を譲り受け、1982年以来メーザの設計を担当し、3代のメーザ製品を提供してきたチームとともに創業しました。高性能、低価格、高品質でスマートな機能を搭載したコンパクトな次世代メーザの設計・製造・販売において、世界をリードする企業です。T4Science社の製品は時刻・周波数を含むさまざまな科学技術の用途で利用されています。

★ 本件に関するお問い合わせ先 ★

株式会社東陽テクニカ EMCマイクロウェーブ計測部
TEL:03-3245-1244(直通)
E-mail:emc@toyo.co.jp

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