嗅覚センサーの要、 “香りやニオイのものさし” を生み出す、超高感度・超小型センサー素子 1チャンネル型 膜型表面応力センサー「SD-MSSシリーズ」 販売開始

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2017年12月7日
株式会社東陽テクニカ

嗅覚センサーの要、“香りやニオイのものさし” を生み出す、超高感度・超小型センサー素子
1チャンネル型 膜型表面応力センサー「SD-MSSシリーズ」販売開始

株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:五味 勝)は、走査型プローブ顕微鏡用プローブメーカーのリーディングカンパニーであるNanoWorld AG(本社:スイス・ヌーシャテル州ヌーシャテル、以下 NanoWorld社)の“NANOSENSORS”ブランドから、サイエンス研究市場に向けて世界で初めて※1製造した、超高感度・超小型の1チャンネル型 膜型表面応力センサー「SD-MSSシリーズ」と「MSS-8RM実験用モジュール」を2017年12月7日より販売いたします。当社はNanoWorld社NANOSENSORSブランドの日本における総代理店です。
研究が進む嗅覚IoTセンサーのコアコンポーネントである膜型表面応力センサー(Membrane-type Surface-stress Sensor、以下 MSS)と実験用モジュールを今回、日本のサイエンス研究・開発活動向けに、1チャンネル型 膜型表面応力センサー「SD-MSSシリーズ」ならびに「MSS-8RM実験用モジュール」として販売・紹介することによって、嗅覚IoT社会の実現に寄与してまいります。

NANOSENSORS
1チャンネル型 膜型表面応力センサー「SD-MSSシリーズ」

NANOSENSORS
「MSS-8RM実験用モジュール」

MSSは、国立研究開発法人物質・材料研究機構(以下 NIMS)国際ナノアーキテクトニクス研究拠点の吉川元起グループリーダーが考案・主要国特許を取得したものです。サイエンス分野においてMSSを用いたニオイ分析センサーシステムを使って、呼気によるガン患者の識別や香水の識別、食肉の種類の判別などの効果が検証されています。
現在は、あらゆるもののニオイの基準となる“香りやニオイのものさし”※2を生み出す主要デバイスとして、また、クラウドコンピューティングとビックデータ解析とを連携した嗅覚IoTセンサーのコアコンポーネントとしての活用が期待されています。嗅覚IoTセンサーは、呼気による健康管理システムや食品の品質管理、室内気のモニタリングなど、医療・ヘルスケア・食品・環境・安全などさまざまな分野・用途への応用が期待されています。嗅覚センサー市場は、IoT(モノのインターネット)との組合せにより、今後、実用化に向けた研究・開発が一層進むと当社は予測しています。2017年10月にはNIMSを中心としたMSSフォーラム※3が設立され、実用化に向けた活動が行われています。
今回、NanoWorld社がNIMSから特許ライセンス契約を受け、独自のMEMS技術を用いて実現した画期的な超高感度・超小型センサーを、1チャンネル型 膜型表面応力センサー「SD-MSSシリーズ」として、日本のサイエンス研究・開発活動向けに販売します。また、効果的な評価を可能とする「MSS-8RM実験用モジュール」も同時発売します。
東陽テクニカは、検知したい分子に応じて異なる感応膜材料の研究・開発を推進するツールとしてこれらを紹介・販売することによって、将来の嗅覚IoT社会実現の一翼を担ってまいります。

「SD-MSSシリーズ」と「MSS-8RM実験用モジュール」とは

1チャンネル型 膜型表面応力センサー「SD-MSSシリーズ」

1チャンネル型 膜型表面応力センサー
「SD-MSSシリーズ」原理

嗅覚センサーの実現には、ニオイに対する反応を人や機械が理解できる情報に変換することが重要です。
1チャンネル型 膜型表面応力センサー「SD-MSSシリーズ」は、独自のMEMS技術で作製された薄さ数マイクロメートルの円形のメンブレンを、ピエゾ抵抗素子が組み込まれた4つのブリッジで支えることで、メンブレンの機械的変化を電気信号に変えます。メンブレン上に塗布された感応膜にニオイ分子が吸着すると、感応膜に応力が生じてメンブレンを変形させるため、ブリッジに埋め込まれたピエゾ抵抗素子の電気抵抗が大きく変化します。この電気抵抗の変化を計測することで、対象の分子を検知することができます。
この電気抵抗の変化が、ニオイの基準となる“ニオイのものさし”として、注目されています。
センサー面積が1m㎡以下と小型で、有機・無機・バイオ系などさまざまな種類の材料を感応膜として利用可能であり、感応膜次第でガス分子に対してppm以上、生体分子に対してnM以上の高感度を実現します。さらに、条件次第で応答時間1秒以下のリアルタイム計測が可能になるなど、さまざまなメリットを持っています。

「MSS-8RM実験用モジュール」

「MSS-8RM実験用モジュール」は、1チャンネル型 膜型表面応力センサー「SD-MSSシリーズ」を最大8つまで搭載できます。2つのガスポンプ・温度・湿度センサーを備え、基準ガスと被測定ガスを交互にモジュールへと送り込みながら、複数の感応膜の評価を、同一環境で同時に評価できるため、効率的な評価が可能です。

主な特長

1チャンネル型 膜型表面応力センサー「SD-MSSシリーズ」

  • 1チャンネル/1チップ構成
  • 有機・無機など多彩な材料を感応膜として利用可能
  • 高感度(ppm~ppb)(※感応膜・測定対象ガス・測定条件などに大きく依存)
  • 超小型(最大5.5mm×2.5mm×0.3mm)
  • 高速応答(~数秒)(※感応膜・測定対象ガス・測定条件などに大きく依存)
  • 熱的/電気的/機械的に安定
  • 低消費電力(<1mW/ch)
  • メンブレン厚:5.2μmタイプと2.5μmタイプの2種類を用意

「MSS-8RM実験用モジュール」

  • マイクロコントローラ、プログラム
  • 2つのガスポンプを装備
  • 2つの温度・湿度センサーを装備

※NANOSENSORS「SD-MSSシリーズ」の香りやニオイ計測においては、検知対象ガス成分に応じて最適な感応膜材料選択とメンブレン上への塗布が必要。

製品データ

製品名: 1チャンネル型 膜型表面応力センサー「SD-MSSシリーズ」
「MSS-8RM実験用モジュール」
販売日: 2017年12月7日

※1 膜型表面応力センサーとして。2017年11月現在。国立研究開発法人物質・材料研究機構調べ。
※2 MSSフォーラム http://mss-forum.com/ 参照。
※3 MSS フォーラム発足プレスリリース http://www.nims.go.jp/news/press/2017/10/201710040.html

NanoWorld AG “NANOSENSORS” ブランドについて

スイスNanoWorld社は25年以上におよぶ走査型プローブ顕微鏡用プローブのリーディングカンパニーです。
中でも“NANOSENSORS”ブランドとして、高品質な形状測定用プローブから高分解能観察、電気・磁気測定、特殊形状プローブにいたるまで100種類以上のプローブを提供し、また電気特性や機械特性など特殊物性計測を行う特殊プローブの開発も積極的に手がけています。このハイエンド走査型プローブ顕微鏡プローブで蓄積された独自の製造・品質管理のノウハウによって、嗅覚研究に必要な1チャンネル型 膜型表面応力センサー「SD-MSSシリーズ」を提供するにいたりました。
NANOSENSORS製品Webサイト:http://www.nanosensors.com/
NANOSENSORS「SD-MSSシリーズ」紹介ページ:http://mss-sensor.com/

★ 本件に関するお問い合わせ先 ★

株式会社東陽テクニカ ナノイメージング&アナリシス
TEL:03-3245-1239(直通)
E-mail:bunseki@toyo.co.jp

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