Peak Solution

ASAM-ODS

ASAM Open Data Service(ASAM-ODS)

The Challenges of Maintaining Test information.
~データ管理のムダを省き、開発ベンダーに縛られない自由なシステムを実現する~

ASAM-ODSは、欧州の自動車関連製品開発における自動化システム、及び計測システムの標準化団体である、ASAM(Association for Standardization of Automation and Measuring Systems)によって策定された、実験データの管理に関する標準化規格です。

ASAMの標準化は、領域ごとに分けられ、ODS(Open Data Service) はデータを保存するサーバであるODSサーバを中心とした技術を扱っています。具体的には、データモデル(ベースモデル:データに付加するメタ情報の基礎 モデル)、データファイルの交換フォーマット(ATFX)、ODSサーバとのインターフェース(ASAM-ODS API)を規定しています。

特長

  • 実験データのSelf-identification
  • 標準化されたデータ交換フォーマット
  • ASAMがバックについた標準であり、長期にわたって互換性が保証される
  • 非競争領域においてASAMが作ったものを活用できる
  • データベースサーバとしてのメリット
  • 1990年初頭にドイツの自動車メーカーが中心となり設立 ・開発ツールの標準化とオートメーションによるコスト削減を目的として立ち上がった団体
  • 非競争領域を定義し、自動車メーカー間、ツールメーカー間の非効率的な競争を排除
  • 現在120社以上の会社(自動車メーカー、パーツサプライヤー、開発ツールベンダー)がメンバー
  • 近年では欧州だけではなく、順調に使われる範囲を拡大している
  • 規格の更新は車両開発の方向性に基づきながら安定的に進められている
  • 何年もの安定的な成長期を経て、指数的に急激な広がりを見せている

仕様

ファイルフォーマット(ATFX)

ASAM-ODS システムで使用されるファイルフォーマットは、ATFXファイルです。異なるハードウェア間でデータとメタデータ(データの諸元情報)を交換できます。

インターフェース ODS Application Interface(ODS API)

ASAM-ODS Severとのインターフェースは、ODS Application Interface(ODS API)を使用します。ODS APIは、ASAM-ODS Severに格納されたすべての測定データとメタデータ(緒元情報)へのアクセスを提供します。ODS APIは、CORBAによるものが一般的です。

アプリケーション

ASAM-ODS Base model と Application model

ASAM ODSではBase model と Application modelという仕組みを標準化しています。目的は、データのSelf-identificationであり、テストデータと諸元情報(実験者、実験設 備、実験シーケンス、試験対象製品、テストデータへのアクセス制限 など)を共に保存するためのモデルです。ASAMが、データを表現するための情報をあ る程度標準化したものがBase modelです。Base modelを自社の業務内容に適した形にした最終的なデータモデルが、Application modelです。このApplication modelを用いてデータを交換することにより、実験担当者以外の第三者がデータを見てもそれがどのように取得されたデータか分かるようになります。

Base modelを継承したApplication modelの派生

Base model

様々なApplication model

幅広く使われているApplication modelはデファクトスタンダードとして扱われます。公式ドキュメント「ASAM-ODS 5.2.0」の Chapter 14では、以下のApplication modelが定義されています。

  • NVH (Noise, Harshness, Vibration)
  • Calibration Data
  • Geometry
  • Workflow

また、近年使われているApplication modelとして、LAPI、MDMなどがあります。

  • LAPI
  • MDM

データ管理において現在及び、将来発生する問題

データ管理に関する下記のような課題をASAM-ODSで解決することができます。

  • 異なる開発ツールサプライヤー間で計測データを共有するための、データ形式変換に多大な時間を使っている。複数のメーカーを統合したシステムは効率が悪いものになる。他国の事業所とデータ共有が非効率的
  • 開発業務の役割分けにより、関わる担当者の数が増えデータ共有の効率が開発効率全体の中で重大な意味をもつ
  • 設計・品質問題の発生時に過去の計測データの検索・閲覧に時間がかかる
  • 外国など他の事業所の技術者が取得したデータが何のデータか分からない。過去の実験データを活用できるのに、同じ実験を複数回やってしまう場合がある
  • 実験作業を外注したいが試験内容が上手く伝わらない。責任範囲が不明確
  • データ形式を標準化したいが、その形式が長年経過後も使用できるか分からない
  • 開発業者の違いにより実験データベースサーバ同士の接続が出来ない
  • ファイルサーバが多い、どのサーバにデータがあるか分からない

カタログダウンロード

ASAM-ODS参考資料

ASAM-ODS参考資料

複雑化する車両開発を支援するデータマネージメントツールASAM-ODS
ASAM-ODSの概要を分かり易く記述しています。

目 次
1.世界が注目するASAM-ODS
2.データ管理とデータベースサーバ
3.異なるデータフォーマットと諸元情報の管理
4.ASAM-ODSサーバの必要性

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