FAMOS

クラスカウント法に関するFAQ

QClsPeak1関数(カウント方法、パラメータについて)

A

カウント方法について

ClsPeak1関数は、ある参照ラインを設定し、そのラインを超えた2点間の最も大きい極値のみをカウントする、という手法を取ります。

例として下図のデータで、参照ラインとして0の場合を考えます。
そうすると、最初の山はy=6とy=5の2つの極大値の両方が、「参照ラインを超えた2点間」に含まれています。そのため、ここではより大きい極値であるy=6のみがカウントされます。
なお、y=2に極小値も存在していますが、極小値は逆に「参照ラインを下回った2点間」をカウントしていくため、この極小値はカウント対象となりません。

同じデータで、参照ラインとして3の場合としてみましょう。
そうすると、y=6とy=5の2つの極大値は、それぞれ別の「参照ラインを超えた2点間」に含まれています。そのため、この状態ではy=6の極値もy=5の極値も両方カウントされます。
(先ほどの例とは逆に、y=2の極小値はカウント対象となります)

同様の考え方が他の極大値、極小値すべてに対しても行われてカウントされていきます。
なお、データの始点/終点もカウントの対象となります。

関数のパラメータについて

ClsPeak1関数のパラメータは以下のようになります。
Result = ClsPeak1(data, MaxValue, MinValue, Number of bisn, Reference, Hysteresis, Options)

Result カウント結果の変数名
data カウント対象データの変数名
MaxValue カウントするレンジの上限
MinValue カウントするレンジの下限
Number of bins 分類するクラスの数
Reference 参照レベル
Hysteresis 小さな振動を無視するためのヒステリシスの大きさ
Options カウントする際の挙動に関するオプション設定

MaxValue, MinValue, Number of binsは、クラスの設定に関するパラメータです。
例として、下図のように-12から+12までの範囲を6個のクラスにするとします。この時のパラメータは

MaxValue 12
MinValue -12
Number of bins 6

となります。(imc FAMOSのクラスは標準では0から始まります)

実際の解析例は、下図のようにどのクラスにいくつの極値がカウントされたか、という系列となります。この解析はReference=0で行っています。
クラス3, 4のカウント結果が疑問の方は「カウント方法について」の説明をご参照ください。
なお、このデータは分類のわかりやすさのために、「カウント方法について」のデータとは多少値を変更しています。(クラスの境界に値が乗らないよう)

Reference(参照レベル)の考え方は「カウント方法について」を参照してください。
0を中心に正負に振れるようなデータであれば、0としておくのがよいでしょう。

Hysteresisは微小な振動(ノイズ等)を無視させるためのパラメータです。
例として、下図のようなデータを参照ライン=0としてそのままカウントした場合、0付近に存在するノイズ成分で余分なカウント結果が出現します。
Hysteresis=1のように設定すると、振幅が1に満たない微小な振動を無視するようになり、実際に欲しい解析結果に近い値が得られるようになります。

optionsはオプション設定用の値で、以下の4つが存在します。
 0:オプション設定なし。
 1:クラスの上限/下限の外にあるデータもカウントの対象とします。  
   例えば、クラスの上限が8でy=10の極値がある場合、この極値は上限のクラスに含まれるものとして カウントします。逆にoptions=0の場合はこの極値は無視されます。
 2:参照レベルを関数が自動的に決定します。Referenceで設定した値は無視されます。
 3:1と2のオプションを同時に適用します。

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QClsPeak2関数(カウント方法、パラメータについて)

A

カウント方法について

ClsPeak2関数は、ある参照ラインを設定し、そのラインを超えたすべての極値をカウントする、という手法を取ります。

例として下図のデータで、参照ラインとして0の場合を考えます。
ここで「ある参照ラインを設定し、そのラインを超えた」という考え方ですが、極大値の場合は参照ラインよりも上にあること、極小値の場合は参照ラインよりも下にあることを意味します。
つまり、このデータにおいてはy=2の極小値のみはカウントの対象外となります。

例として参照ラインを3とするなら、このデータにおいてはすべての極大値・極小値がカウント対象となります。

データの始点/終点もカウントの対象となります。

関数のパラメータについて

ClsPeak2関数のパラメータは以下のようになります。 Result = ClsPeak2(data, MaxValue, MinValue, Number of bisn, Reference, Hysteresis, Options)

Result カウント結果の変数名
data カウント対象データの変数名
MaxValue カウントするレンジの上限
MinValue カウントするレンジの下限
Number of bins 分類するクラスの数
Reference 参照レベル
Hysteresis 小さな振動を無視するためのヒステリシスの大きさ
Options カウントする際の挙動に関するオプション設定
これらのパラメータの内容はすべてClsPeak1関数のパラメータと同様です。

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QClsPeak3関数(カウント方法、パラメータについて)

A

カウント方法について

ClsPeak3関数は、すべての極値を、極大値と極小値でそれぞれ別個にカウントする、という手法を取ります。

それぞれ別個に、というのは後述するパラメータの設定に応じて「極大値のみをカウントする」解析モードと、「極小値のみをカウントする」解析モードが存在するということを意味します。
例として下図のデータの場合、パラメータ設定に応じて赤枠で囲った極大値のみをカウントする、または緑枠で囲った極小値のみをカウントする、というどちらかの挙動となります。

データの始点/終点もカウントの対象となります。始点/終点が極大値/極小値のどちらとしてカウントされるかはデータの形状に依存します。
上図のデータの例では、始点は極小値、終点は極大値として扱われます。

関数のパラメータについて

ClsPeak3関数のパラメータは以下のようになります。
Result = ClsPeak3(data, MaxValue, MinValue, Number of bisn, Hysteresis, Options)

Result カウント結果の変数名
data カウント対象データの変数名
MaxValue カウントするレンジの上限
MinValue カウントするレンジの下限
Number of bins 分類するクラスの数
Hysteresis 小さな振動を無視するためのヒステリシスの大きさ
Options カウントする際の挙動に関するオプション設定
Options以外のパラメータについては「ClsPeak1関数」と同様です。(Referenceは存在しません)

Optionsはオプション設定用の値で、以下の4つが存在します。
0:極大値のみをカウントします。
1:クラスの上限/下限の外にあるデータもカウントの対象とし、極大値のみをカウントします。
 例えば、クラスの上限が8でy=10の極値がある場合、この極値は上限のクラスに含まれるものとしてカウントします。逆にoptions=0の場合はこの極値は無視されます。
2:極小値のみをカウントします。
3:クラスの上限/下限の外にあるデータもカウントの対象とし、極小値のみをカウントします。

極大値も極小値もすべてカウントする、という使い方をしたい場合は、Optionsの0または1でカウントした結果と、Optionsの2または3でカウントした結果を合算することで求めることができます。

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