PCB社技術情報

音響技術に関するFAQ

Q65 以前は低価格な声楽用マイクロホンを使っていましたが、試験測定用マイクロホンへのアップグレードを検討中です。基本的な違いは何でしょうか?また測定用マイクロホンの利点は何ですか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A
安価な音楽用マイクロホンは、「カラフルな」設計になっています。幾つかの周波数帯域を強調して、耳に心地よく響くように設計されています。残念ながら、音楽用マイクロホンの誤差は非常に大きいことが多いです(例:± 10 dB)。
試験測定用マイクロホンは、使用可能な周波数帯域が広く、ノイズフロアが低く、音圧計測レンジも広いです。重要なのは、試験測定用マイクロホンは、仕様に定められた誤差内で(多くの場合± 1 dBまたは ± 2 dB)音圧を正確に計測できるということです。

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Q64 マイクロホンをパイプ内に埋め込んで使用したいと考えています。通気が悪いと問題が生じかねないことは理解しています。通気については、どのような事に注意すればよいでしょうか。通気を良くするにはどうすれば良いですか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A
マイクロホンをパイプの壁に埋め込む時には、ベントをふさがないようにしてください。ベントによって、気圧が外部と同じに保たれます。ベントがふさがれてしまうと、内部通気経路によってマイクロホンは気圧を安定させますがそれだけ余分に時間がかかってしまいます。そのため校正や立ち上げにかかる時間がより長くなります。
それにパイプ内の気圧が外部と異なると、試験結果が不正確になることがあります。前部通気型マイクロホン、または後部通気型マイクロホンに毛細管を使うことで、(パイプ内の)マイクロホン側の気圧とバックプレーン後ろの気圧を、プリアンプのベントを通して同じにすることを推奨します。そうすれば、立ち上げ時間は短くなり、試験結果もより正確になります。  

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Q63 「A特性周波数重み付け」とは何ですか。また、「A特性周波数重み付け」をどのように実行すれば良いですか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A
ヒトの耳の聞こえ方は、周波数による影響を受けます。等ラウドネス試験により、各周波数での人の耳の聞こえ方を調べた結果、平均的にはヒトの耳は4 kHz程度の音に最も敏感であることが分かりました。
50 Hzでは、100dBの信号は70dB程度にしか感じられません。このため、線形スケールでは同じデシベルレベルであっても、ギターの音はバスドラムよりも大きく聞こえたり、ブレーキのきしむ音はエンジンノックよりも嫌なものに聞こえたりします。
A特性周波数重み付けスケールは、基本的にはフィルタリングあり、各周波数でヒトの耳にこえる相対的デシベル効果を表わしたものです。これは、ソフトウェアで計算することもできますし、音圧レベル測定器内で実現することもできますし、インラインフィルターでも可能です。
 

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Q62 新型のプリポラライズド型マイクロホンと従来の外部分極型200Vマイクロホンアセンブリのそれぞれの利点と欠点は何ですか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A
殆どのアプリケーションでは、プリポラライズド型マイクロホンも200Vマイクロホンも試験結果は同じになります。200Vマイクロホンは、150℃までの高温環境下に適していますが、200V電源と7ピンケーブルが必要なため高価になってしまう欠点があり、またプリアンプの使用耐熱温度により使用可能温度が制限されてしまうかもしれません。
プリポラライズド型システムでは、電荷を持つエレクトレットが使われています。120℃を超える温度で動作させると、電荷がエレクトレット物質から逃げ出して、感度が落ちることがあります。プリポラライズド型マイクロホンは湿度が高い環境に適しています。高湿度下では、200Vマイクロホンは短絡の可能性があります。
プリポラライズド型マイクロホンには、安価な定電流源が使われているので、持ち運んでの使用や、音圧レベル測定器と組み合わせての使用に適しています。
プリポラライズド型マイクロホンは、2-20 mAの定電流電源を使用する殆どの加速度計やその他のセンサーと取り換えることができますので、セットアップ費用を低減できます。標準的な同軸ケーブルや安価な電源を使用できることからプリポラライズド型マイクロホンは、よく使われるようになってきました。

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Q61 PCB社製マイクロホンを、仕様にある周波数レンジを超えて使用することはできますか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A
可能ですが周波数レンジを超えてマイクロホンを使用した場合、誤差が仕様では± 2 dBのところ、± 3 dBのように大きくなる可能性があります。

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Q60 PCB社の校正証明書とともに届いたマイクロホンはそのまま使って良いのでしょうか。それとも、こちらでも校正する必要がありますか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A
お客様の試験の前後に、現場で一点の校正を行うことを推奨しています。温度、湿度、気圧の変動による感度の変化に対応するには、実際の環境で試験するのが効果的です。試験の前後に、音響校正器(CAL200またはCAL250)またはピストンホンで校正すると、試験結果の信頼性は大きく向上します。

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Q59 マイクロホンとプリアンプは、別々に校正する方が良いですか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

マイクロホンを様々なプリアンプと共に使用するかどうかによります。例えば、マイクロホンがプリアンプとは別に保管されていて、試験ごとに異なるプリアンプと共に使用される場合には、別々に校正することを推奨します。その場合、校正時に組み合わせる機器はストック品ではなく、より安定していて誤差も小さい「基準」機器と共に校正されるべきす。そうすれば、個々のマイクロホンやプリアンプはより正確に校正できます。

常に同じマイクロホンとプリアンプをペアとして使用している場合には、そのペアで一緒に校正することを推奨します。プリアンプはマイクロホンアセンブリの感度に少し影響を及ぼすので、一緒にアセンブリとして校正したほうが正確です。

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Q58 PCB社製ショートプリアンプ「426A07」と「426A13」に、2つ通気孔があるのはなぜですか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

通気口は、外部との気圧を同じにするためのもので、低周波数仕様に影響を及ぼします。通気口がふさがれると、マイクロホンは正確に動作しなくなります。マイクロホンホルダーが通気を妨げることがあります。また、ショートプリアンプの場合はマイクロホンを固定するための表面面積は非常に狭いため、通気を妨げる可能性は高くなります。そういった理由から別軸に2つ目の通気孔が設けられています。

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Q57 PCB社製ローノイズマイクロホン「378A04」を、ハンドヘルドキャリブレータで校正することはできますか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

「378A04」は、非常に低いノイズを計測するための特別なマイクロホンで、非常に高い感度を持っています。高感度のため、3%ひずみレベルは一部のハンドヘルドキャリブレータやピストンホン出力レベルよりも低く、マイクロホンに過負荷を与えてしまいます。100 dB以下で5 kHz未満の校正済基準音源を使う必要があります。「378A04」の校正には、校正器「CAL200」の1 kHzで94 dBの基準信号が推奨されます。

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Q56 PCB社製サーフェイスマイクロホン「130B40」で一点音場校正チェックを行うには、アダプターが必要ですか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

アダプターは不要です。CAL250(または1インチの穴のあるピストンホン)の使用を推奨します。校正前に、使用環境下でマイクロホンが安定したことを確認してください。それから、黒いゴム製のフェアリングパッドをサーフェイスマイクロホン「130B40」に付けて、密閉して下さい。そして、マイクロホンとフェアリングパッドを平らで水平な表面に置いてください。携帯用校正器を上下逆様にして、マイクロホンのセンサ(受感素子)を中心に、1インチ(25mm)の穴がフェアリングの上にくるように置いて下さい。密閉して外部ノイズを最小化するために、下へ少し押し付けてから、校正を行って下さい。

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Q55 プリアンプの通気孔の位置が重要なのはなぜですか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

可能な限り、音場には通気孔が必要で、作業者は取付時に通気孔をふさがないよう注意しなければなりません。これは低周波応答にのみ影響しますが、マイクロホンが十分に通気されていないと、静圧の大幅な変動が問題になることがあります。空洞の内外で大きな気圧の差がある空洞やチューブ内で低周波を計測するには、横に通気孔のあるマイクロホンを推奨します。

こちらでも解説しています。

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Q54 PCB社製「 378シリーズ」マイクロホンを1/4インチアレイや1/4インチ作業標準で使用する際、どのホルダーが推奨されますか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

直径はやや異なりますが、PCB社製「079B10」は両方の直径に対応できるよう設計されています。

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Q53 1/4インチマイクロホンから1/2インチプリアンプへのPCB社製アダプター「079A02」は、マイクロホンの性能に影響しますか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

120℃以下の温度であれば、このアダプターはマイクロホンの性能に影響しません。

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Q52 無響室の評価には、どのプリポラライズド型マイクロホンが推奨されますか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

PCB社製「378A04」は定格ノイズフロアが6.5 dBAで、ほとんどの無響室に適します。

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Q51 風力タービン試験用にはどのマイクロホンが推奨されますか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

風力タービン測定に必要な(0.1 Hzまでの)非常な低周波の測定には、PCB社製「378A07」が推奨されます。

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Q50 A特性フィルターとは何ですか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

A特性は、ヒトの耳が異なる周波数で、どのように音圧レベルを知覚するかを考慮して補正された出力信号です。以下に本補正データの詳細と用途を歴史を交えてご説明いたします。

多くのコンデンサーマイクロホンは製品設計段階で、下記の目的で使用されます。
(1)製品から発生する音がヒトの耳にとって不快なものでないようにするため。
(2)製品音がヒトの聴覚に影響を及ぼさないか評価するため。

人間の聴力範囲は一般的に20 Hz~20 kHzです。(これは聴覚の良い新生児の範囲で、年齢とともに、耳の蝸牛の毛包が損傷し、変化していきます。(特に高い周波数において。))

External auditory canal 外耳道
Tympanic membrane 鼓膜
Malleus 槌骨
Incus 砧(きぬた)骨
Stapes (卵円窓に付属する)あぶみ骨
Vestibular nerve 前庭神経 Cochlear nerve蝸牛神経
Cochlea (内耳の)蝸牛
Round window 正円窓
Eustachian tube 耳管
Tympanic cavity 鼓室

この20Hzから20kHzの範囲内で、ヒトの耳は、信号の周波数およびラウドネスに応じて、音を様々に知覚します。耳がどのように音を知覚するかを理解するために、FletcherとMunsonは1933年に研究を行い、測定された音と知覚された音との関係を示す等ラウドネス曲線を作成しました。
この曲線では、1kHzでのラウドネスレベル(単位:フォン)をベースに、異なる周波数において同じラウドネスレベルを得るには音圧レベルを何 dBにする必要があるかを示しています。(ある音が1kHzの音圧レベルP dBの音と同じ大きさに感じられると、その音はラウドネスが Pフォンであるといいます。)この研究から、ヒトの耳は1kHzと6kHzの間の周波数で最も敏感であり、他の周波数では自然に音を減衰させることが分かりました。

ANSI(米国規格協会)は、音圧計測器のS1.4規格にこのデータを盛り込みました。長年にわたり、様々な周波数重み付け特性が確立されました。IEC 61052規格は、 A, B, C, D特性を定めています。A特性は40フォンという低いレベルでヒトの耳がどのように音を知覚するかを表わすために定められました。
また、試験により、低周波が高音圧レベルと組み合わされると、ヒトの耳ではあまり音は減衰されないということが確認されました。B, C, D特性は、より高い音圧レベルに基づいています。B、C、Dの特性は、より高い音圧レベルに基づいており、アプリケーションの例としては、エンジンノイズ、砲撃テスト音、爆発検出、または航空機の騒音などがあります。

2003年に、IEC 61672規格では、B特性とD特性の使用をやめ、補正されていない平坦または線形なスケールによるZ特性を追加しました。今日では、高性能な騒音計には、上記のA特性、C特性、線形(Z)特性の重み付けフィルターが搭載されています。
上記の図においては、100 dBの100 Hzにおける低音圧レベルは、約20 dB減衰されます。よってヒトの耳には、100 dBの音信号が80 dBであるかのように(あまりやかましくないように)聞こえます。

ヒトの耳が製品の音をどのように知覚するかを理解することは、消費者用製品メーカーにとってはとても重要です。それらのメーカーは製品から発生する音がより耳に心地よいものであるように、A特性を使用して開発を行います。A特性を使用している企業や業界の例としては、白物家電製品メーカー(食器洗浄機、洗濯機、エアコンユニットなど)、ハンドツールメーカー(粉砕機、削岩機、ドリルなど)、コンピュータ、自動車や航空宇宙業界(環境調査や客室ノイズ測定)などがあげられます。

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Q49 1 kHz未満の周波数の場合、自由音場型マイクロホン、拡散音場型マイクロホン、音圧型マイクロホンで同じ測定結果が得られますか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

はい。同じ測定結果が得られます。

1 kHz未満の低周波数では、自由音場型マイクロホン、拡散音場型マイクロホン、音圧型マイクロホンはすべて結果は同じになる(システムの0.2 dBの不確かさの範囲内で)ので、どれを使用しても問題ありません。

ただし、周波数がそれ以上の場合、正確な結果を得るためには、適切なタイプのマイクロホンを選択することが重要になります。周波数が高くなるにつれて、波長は短くなり、マイクロホン自体が音場に影響を与えるようになるからです。波長がマイクロホンのサイズに近づくと、応答出力の乖離が発生します。

下記のグラフでは、1 kHzを超えると乖離が起きる様子が示されています。例えば、自由音場アプリケーションに音圧型マイクロホンを使用してしまうと、¼インチのもので、20 kHzでは6dB近く誤った結果を出力します。½インチのマイクロホンでは、よりサイズが大きいため、20 kHzで10 dB近く誤った結果を出力します。1 kHz未満では、どのマイクロホンも同じ試験結果を示します。

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Q48 PCB社製マイクロホンとプリアンプのアセンブリには静圧係数があります。静圧限界はいくつですか。このマイクロホンを海抜約12,000メートルで使用することはできますか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

静圧限界は、ダイアフラム上の陽圧の限界です。約12,000メートルでは、気圧は21 kPa です(これに対してニューヨーク州西部の気圧は 99 kPaです)。音圧の差は13.5 dBですが、マイクロホンの通気状況よりも高度が早く上昇する場合にのみ、マイクロホンはこれを検知します。従って、マイクロホン周囲の気圧の変化率を知ることが重要です。PCB社は、0.5 psi/s (3.5 kPa/s)以下を推奨しています。

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Q47 計測用マイクロホンの計測結果に、距離はどのように影響しますか。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

音源とマイクロホンの距離が開くと、音圧レベルは減少します。理想的な環境では、距離が2倍になるごとに、音圧レベルは約6 dB減少します。

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Q46 PCB社製「377B02」の動作温度を教えてください。

FAQ ID:セクション Ⅳ:仕様説明

A

マイクロホンの動作温度は150℃ですが、マイクロホンにはプリアンプが必要なので、プリアンプの動作温度までしか使用できません。標準的な1/2インチプリアンプの動作温度の上限は60℃から80℃ですが、PCB社が業界で初めて発売した高温用プリアンプを377B02と組み合わせれば、125℃まで使用できます。

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