Sound Quality 音質評価

各メーカーでは製品から発生する音について様々な手法を用いて解析・評価をしています。騒音計による評価、FFT解析による評価などが一般に行われており、これらの評価結果から製品から発生する音を低減することが行われておりました。近年製品を使用するユーザーの音に対するニーズが高まり、一部のメーカーでは音を低減させることだけではなく、製品から発生する音に官能評価を加え、各製品マーケットに合わせたサウンドとして作り上げていくことで、製品のイメージを作り、競合各社との差別化を図るようになってきました。

PAKシステムでは上記のようなニーズに応え以下のような解析ツールを備えています。

心理音響解析

心理音響解析とは物理的に定義された音の刺激と人間の聴覚の関係を定量的に表す事で、今まで行われてきた物理評価と人間の感じる音との架け橋となる評価方法になります。聴覚の特徴、分解能に合わせた解析を行う事でFFT解析では表現できなかった音色の変化や衝撃音に対する解析が可能です。

心理音響解析では以下4つの代表的な指標を用います。
 Loudness : 大きさ
 Sharpness : 鋭さ
 Roughness : 粗さ
 Fluctuation Strength : 変動強度

上の図は2台のバイクの通過音を物理評価(A特性、実実効値レベル:黒)と心理音響解析(非定常ラウドネス:赤)で解析した結果です。
2 台のモータバイクの通過騒音が2回計測されており、1つ目と3つ目のピークが1台目、2つ目と4つ目のピークが2台目のモータバイクになります。物理評価 の結果(図の黒ライン)は両者ともほぼ同じ騒音レベルを示していますが、心理音響解析の結果(図の赤ライン)では2台のバイクに約20%の差があり、大き な差があることが分かります。
実際に上記の音を複数の方に視聴してもらうと非定常ラウドネスの結果が、我々の視聴結果に近い事が分かります。

■ 適用例

 車室内・車外音の評価
 電車・その他乗り物の音の評価
 車・電車の部品の音の評価
 事務機器の評価
 家電製品の評価
(詳細内容については別途お問合せください)

アコースティックエディタ

どの周波数、次数に注目し、対策すればよいのか?どのような音なら良いのか?このような疑問に対し、実際に収集したノイズにフィルタを適用して音を編集できる機能がアコースティックエディタ機能です。FFT解析を行うことによりノイズのどの周波数の音圧レベルが高いのか、どの次数成分の音圧レベルが高いのかは分かります。しかし、音圧レベルが高い周波数(次数)の音圧レベルを下げたらどのような音になるかは分かりません。音圧レベルが高い音を下げた場合の音をシミュレーションし、対策を行う必要があるかどうかを即座に確認できる機能がアコースティックエディタ機能になります。
PAKシステムのアコースティックエディタ機能では音再生しながらフィルタの適用周波数、レベルを変更できる為、問題となる音を探しだす事が可能です。

上の画面では1000Hz,1500Hz,2000Hzにフィルタを適用しています。音のレベルを下げるだけでなく、音のレベルを上げたり、次数フィルタ、ハイパス・ローパスフィルタ、サウンドデザインフィルタ、任意形状フィルタと組み合わせて適用する事が可能です。また、適用しているフィルタの適用周波数・レベルはマウスのドラッグにより簡単に変更可能です。

■ 適用例

 車室内・車外音の評価
 電車・その他乗り物の音の評価
 車・電車の部品の音の評価
 事務機器の評価
 家電製品の評価
 その他 音が発生する機器に全てに対し有効
(詳細内容については別途お問合せください。)

PAKシステムでは記載の他にもヘッドフォン・スピーカによる音再生システム・音再生ルームの構築、音の再生比較、実走行での音編集システムなど様々なニーズに対応可能です。