新しい光学校正基準

レーザープライマリおよびエンコーダ低周波

今回は、校正標準と校正データの解釈ではなく、加速度計の校正に関する最新の動向について簡単に解説します。光学技術がセンシング業界でますます一般的になってきており、光学技術は加速度計校正の基準として、いくつかの特別な利点があります。The Modal ShopとPCBは、2つの新しい光学的方法/システムを開発しました。1つは低周波校正機能を拡張するためのものであり、もう1つはレーザー1次校正をさらに簡素化し高速化するためのものです。

非常に低い周波数範囲(4分の1ヘルツから数ヘルツ)では、変位ベースの光学式エンコーダによる低周波数の動的校正方法(特許申請中)があります。エンコーダベース基準は、レーザープライマリに近い精度を可能にします。校正用加振器のストローク制限のために、低周波数では加速度レベルが極端に低いので、非常に低い周波数での精度の改善は非常に珍しいことです。光学式変位基準の固有の利点は、そのノイズフロアがストローク長に対してフラットであることです。そのため、あるシェーカストロークに対して、光学的応答はフラットまたはDCであり、圧電型加速度計にありがちな1/fタイプのノイズフロア上昇は示しません。エンコーダを参照する場合、実際の低周波制限は、シェーカのストロークや基準加速度計のノイズフロアではなく、試験対象のセンサのノイズフロアとなります。これによって校正の専門家は、同じ高精度、低横運動、中ストローク長のエアベアリング校正加振器を使用して、低周波用の高感度地震加速度計を校正することができます。この方法により、第2のロングストローク加振器は不要となり、コスト等の問題を解決することができます。多くの場合、1台の校正シェーカで十分です。この方法は低周波での不確実性を改善すると共に、通常の周波数および低周波の試験の両方に同じ加振器を使用することで校正プロセスを簡素化/合理化できるという二重の利点があるため、国立研究所にもエンドユーザにもこの方法は有益です。

私たちが校正業界と共有している2つ目の開発項目は、デュアルビームレーザー1次加速度計校正システムです。レーザープライマリは加速度計の校正精度の点では最も優れていますが、精度の向上を重視する結果、しばしば校正の処理効率と使いやすさに難があります。この新しいシステムでは、標準構成品としてデュアルレーザーヘッドが含まれています。各ヘッドのビーム分割機能と相まって、このシステムは被測定加速度計(SUT)の周囲の最大4点を同時に測定するため、SUTの周囲で単一点レーザーで個別の測定を行う従来の方法と比較して、全体の校正時間は1/2または1/4になります。この技術は、レーザー法による加速度計の校正に関するISO 16063-11規格にも準拠しています。

東陽テクニカのセンサ校正とは?