VSM 振動試料型磁力計

LakeShore 社製の磁力計は、磁場勾配磁力計(AGM:Alternating Gradient Magnetometer) と振動試料型磁力計(VSM:Vibrating Sample Magnetometer)の2 製品があります。AGM は、直流磁場に微小の交流磁場を重畳させ、交流磁場によりサンプルである磁性体が振動します。その振動をピエゾ素子がサンプルの振動を電圧に変換し、電圧値から磁気モーメントを換算します。感度が非常に高く、室温ではSQUID 磁力計とほぼ同じ感度を得られます。VSM は、試料を一定の周波数で振動させ、ピックアップコイルに発生する誘導起電力をロックインアンプで測定し、その電圧値から磁気モーメントを求めます。温度可変のオプションも用意しており、サンプルに4K ~1273K で温度変化を与えることが可能です。

    高速・高感度 VSM 振動試料型磁力計 8600シリーズ

    高速・高感度 VSM 振動試料型磁力計 8600シリーズ

    8600シリーズは、高速測定・最高感度 15nemu(1.5x10^-8 emu)を実現した次世代VSMです。磁場は 1mOe分解能でスイープ可能なため 永久磁石から軟磁性材料、岩石(磁性鉱物)まで幅広く測定対応できます。

    <FORC解析について>
    一般的にFORC測定は100ループほどのデータを取得するため 測定に時間を要します。また微分演算によりFORCダイヤグラムを求めるため低ノイズである必要があります。8600シリーズはこれらの要求を満たしFORC測定に最適なVSMです。