東陽テクニカ(半導体物性評価)

ResiTest8400シリーズ 比抵抗/ホール測定システム

ResiTest8400型は半導体材料の比抵抗とホール効果を測定し、その材料のキャリアタイプ、キャリア濃度、キャリア移動度を求める装置です。8400ACLR/8400ACは、AC磁場法を採用し半導体材料と電極の界面で発生するノイズやドリフトを除去することができるため低移動度/高抵抗試料の測定に威力を発揮します。
また8400ACLR/8400LRに搭載された高速な電流反転機能(デルタモード)は熱起電力の影響を除去することができ、熱電材料のように低抵抗でかつ熱起電力の影響を受けやすい材料の測定に有効です。

(株)東陽テクニカ 理化学計測部
phone03-3245-1103

特長

  • ホール起電圧感度:60nV (8300型:1μV)
    ResiTest8300(AC磁場法)より高感度に!!
  • 移動度測定範囲:10-3~106 [cm2/Vs]
  • 抵抗測定範囲:10-5~1013 [Ω]
  • 幅広い測定範囲:5K~1073K(800℃)

当社は2000年にAC(交流)ホール測定法:ResiTest8300型を開発し、従来のDC磁場ホール測定器よりもホール起電圧測定感度が100倍向上し多くのワイドバンドギャップ半導体のホール測定を可能にしてきました。しかし次世代半導体は更に低移動度になりResiTest8300型でも測定が困難になっています。そこで当社は米国LakeShore社と共同で ResiTest8300型よりもホール起電圧測定感度を良いResiTest8400型を開発しました。 
当社が開発したACホール起電圧法と、LakeShore社が開発した低ノイズの電圧アンプを採用する事により、ResiTest8300型よりも60倍高感度測定が可能になりました。
 *ResiTest8300型は販売を終了させていただきました。詳細はこちらをご覧ください。

オプション

【温度可変試料ホルダー部】

室温で測定しているだけでは見えてこない特性、例えばキャリア濃度の変化から活性化エネルギーを推定したり、移動度が急変する結晶構造の転移点の見極めなど、温度を変化させながら測定して始めて得られる情報はたくさんあります。
また試料の種類によって、要求される測定温度の範囲もさまざまです。ResiTest8400には、試料を極低温から超高温に至るまで広い範囲の温度に保持して測定するための、各種専用試料ホルダーが豊富に用意されています。
また必要に応じて試料ホルダーを取り替えて使用することが可能です。

型 式 温度範囲 冷却/加熱方式
(特長)
雰囲気 温度精度/
安定度
冷却/加熱
到達温度
測温センサ
(制御部/試料部)
LH型 4.2K ~ 400K 液体He フロー/
ヒーター
He ± 0.1K 25min Cernox/Cernox
REFS型 5K ~ 300K 2段冷凍機/
ヒーター
He ± 0.1K 180min@10K Cernox/Cernox
REFSOP型 6K ~ 300K 同上
(導光用 窓付)
He ± 0.1K 180min@10K Cernox/Cernox
REF型 20K ~ 300K 2段冷凍機/
ヒーター
He ± 0.1K 180min@20K Cernox/Cernox
REFOP型 20K ~ 300K 同上
(導光用 窓付)
He ± 0.1K 180min@20K Cernox/Cernox
LN型 78K ~ 473K 液体窒素 溜/
ヒーター
He ± 0.1K 10min 白金/Si-Diode
LNOP型 78K ~ 300K 同上
(導光用 窓付)
大気 ± 0.1K 10min 白金/Si-Diode
RT型 室温 大気 オプション
LNS型 77K &室温 液体窒素
ジャブ浸
N2 なし
VHT型 室温~ 800℃
(室温~600℃)
巻線ヒーター 真空
(希ガス)
± 0.1K 90min 熱電対/ 熱電対

【電磁石部】

電磁石プラットフォームはホール測定に必要な磁場を発生します。どのタイプの試料ホルダーを搭載してもサンプルが正確に磁場中心に位置する様に設計されています。

  最大磁場出力 磁場周波数 磁極
ギャップ
磁極径 磁場均一性
DC AC
標準型 0.52 [T] 0.35 [Trms] 500mHz, 250mHz,
100mHz, 50mHz
54mm 54mm ±0.2%@cm3
8400-OP型 導光型
(導光穴φ6.35mm)
0.6 [T] 0.4 [Trms] 100mHz, 50mHz 84mm 100mm ±0.2%@cm3

8400-OP型は直径6.35mmの導光穴が磁極を貫通しています。そのため窓付き試料ホルダーと組み合わせれば、外部光源からサンプルに光を導入できます。

【システムオプション】

ゲートバイアス印加オプション

  • FETを形成した半導体試料に対し、ゲートバイアスを与え、その変化に対する比抵抗やホール電圧の変化を観測することができます。
  • ゲートバイアスを与える電圧ソースから流れ出す電流を測定しているので、絶縁膜のリークの状態を観測することができます。
  • 6端子オプション付きの試料ホルダが対応します。

磁気抵抗測定オプション

  • 磁気依存特性を持った材料の、ホール効果以外の様々な磁気抵抗特性の測定が可能になります。
  • 試料に磁場を印加した状態で、比抵抗測定が可能。磁場を掃引しながら比抵抗の変化を観測できます。
  • 磁場の大きさを変えてホール測定をおこない、ホール係数の磁場依存性を測定できます。
    磁場を掃引しながらホール抵抗の変化も観測でき、磁場に対するヒステリシスが見られます。
  • 試料の取り付け角度を変えることで、横磁気抵抗、縦磁気抵抗の測定が可能。
    またプレーナーホール効果も観測できます。

熱電能測定オプション(8300型対応)

  • 熱電能(ゼーベック係数)の測定が可能です。極低温から高温まで、幅広く熱電能を観測できます。
    ホール測定用の試料ホルダー部分を、温度勾配のある熱電測定専用ホルダーに交換します。
  • 温度に対する熱電能のプロット図が作成でき、本体のホール測定装置で測定可能な比抵抗やキャリア濃度の温度依存性データと照合して、材料の熱電特性をさらに深く考慮することができます。
  • REF型、LN型、VHT型の試料ホルダに適合する熱電能測定専用試料ロッドが付きます。
  • ソフトウェアには電極材料として使用されている銀や白金の熱起電力成分を補正する機能があり、結果として絶対熱起電力が得られます。

ラインアップ

8400シリーズには4種類の製品ラインナップがあり、試料の特性に合わせて選択できるようになっています。
試料の電極間抵抗値は最適な計測ユニットを選択する目安になります。

  8400ACLR型 8400AC型 8400DC型 8400LR型
AC 磁場ホール測定    
DC 磁場ホール測定
デルタ電圧測定モード    
  8400ACLR型 8400AC型 8400DC型 8400LR型
比抵抗測定範囲 10-8Ωcm~109Ωcm 10-6Ωcm~109Ωcm 10-6Ωcm~109Ωcm 10-8Ωcm~105Ωcm
電極間抵抗測定範囲 10-5Ω~1013Ω 10-2Ω~1013Ω 10-2Ω~1013Ω 10-5Ω~109Ω
キャリア移動度 10-4cm2/Vs 10-4cm2/Vs 10-3cm2/Vs 10-4cm2/Vs
キャリア濃度 1027cm-3 1023cm-3 1023cm-3 1027cm-3

*特に指定がない項目は試料の厚みを1µmとします。

■試料抵抗による測定範囲

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導入事例①(独立行政法人物質・材料研究機構 光電子材料センター 光・電子機能グループ)

導入事例②(国立大学法人東京工業大学 応用セラミックス研究所 細野・神谷研究室)