Lake Shore Cryotronics Inc.(レイクショア / USA)
DSPガウスメータ 475型
475型は、基本確度:0.05%,分解能:5.5桁の高精度ガウスメータ/テスラメータです。測定レンジ:0.35mT~35Tです。
DC磁場だけでなく50kHzのAC磁場測定も可能です。50種類以上のプローブが用意されており 幅広い用途に対応します。
株式会社東陽テクニカ 理化学計測部
phone03-3245-1103
Mail:keisoku[at]toyo.co.jp
特長
- DSPテクノロジー搭載のガウスメータ
- 3.5μTから35Tの測定レンジ
- 2nTのDC測定分解能
- 0.05%の基本DC確度
- DCから50kHzの周波数レンジ
- 15種類のバンドパスフィルタと3種類のローパスフィルタ
- 20μs幅のパルス捕捉
- 1000回/秒の高速データ保存
- 100回/秒の高速転送
- 電磁石コントロール出力を一体化
- カスタムプローブに対応
DSP搭載ガウスメータ
LakeShore社はデジタル信号処理(DSP)の利点と高精度磁場測定における10年以上の経験を結集して、初めてDSPテクノロジを使ったホール効果型ガウスメータを開発しました。このDSPテクノロジにより、装置間において均一の確度、安定性、再現性を得ることができ、多くの磁場測定アプリケーションにおいて、優れたパフォーマンスを発揮します。 475型のDSPテクノロジの実力はDC、RMS、ピーク測定の全ての測定モードで実証されることでしょう。
フィールドコントロール
内蔵のPIコントロールアルゴリズムにより、475型は電磁石システムの磁場コントロールシステムとして使えます。電圧プログラマブル方式のマグネット電源では、ユーザーが設定した電磁石磁場値で安定した磁場をコントロールすることが必要とされます。475型に内蔵のアナログ電圧出力が、バイポーラもしくはユニポーラのどちらかで電源入力のプログラムをドライブします。
高速データ転送
IEEE-488インターフェイスを、ASCIIフォーマットだけでなくバイナリフォーマットでもデータを転送するように設定することができます。これにより、インターフェイスのオーバーヘッドが減少し、秒間100回までのリアルタイムデータ更新を実現しました。温度補正は最高速の転送レート時は使用できません。
データバッファ
内部メモリにより、データバッファに1024個の磁場データを保存することができます。そのバッファには秒間1000回の速さで保存できます。これは、コンピュータインターフェイスを介した場合より10倍速いスピードです。保存されたデータは、インターフェイスを介し転送することができ、オフラインでも処理できます。
トリガ入力は、測定シーケンスの開始に使用します。必要に応じて低速のサンプルレートにも設定できます。
トリガインとトリガアウト
本装置のTTLレベルハードウエアトリガ入力は、測定シーケンスの開始に使用します。また、装置の測定完了を知らせるTTLレベルハードウエアトリガ出力は、システム中での他の機器への同期をとるために有効です。IEEE-488を使ったソフトウエアトリガは、ハードウエアトリガ入力と同じように使います。
プローブ磁場補正
ガウスメータに使われるホール素子は、磁場中で直線に近い特性を持っています。個々のデバイスが持っている小さな非直線性は読み値から補正されます。475型プローブは、最高精度のDC測定を実現するために、この補正機能を内蔵しています。
プローブ温度補正
ホール素子は、温度により感度とオフセットにわずかな影響を受けます。プローブの温度係数は補正することができます。プローブ先端の温度センサがリアルタイムの温度をガウスメータに知らせ、補正を可能にしています。温度係数は、プローブの測定確度にほとんど影響ありませんが、しばしば測定の定性を改善します。
温度表示
本製品は、温度センサを内蔵したプローブを使用した場合に、測定中の温度を℃で表示します。
周波数表示
RMSモードで測定時、本製品はAC磁場の周波数を表示します。
プローブ情報
本製品は、電源投入時にプローブ情報を読み込んでいます。また、プローブ交換時にも読み込んでいるため、プローブのホットスワップが可能です。
ホールセンサ
最適なプローブが見つからない時、475型は別のホールセンサをつないで測定できます。ユーザーは、オプションのMCBL-6型ブランクコネクタに公称感度とシリアルナンバーを入力でき、磁場と温度補正以外全てのガウスメータの機能が使えます。もし、感度情報がない場合、475型は抵抗測定になります。
仕様
測定仕様
(特に規定されない限り、プローブの誤差は含みません)
- 入力:
- 1chホール効果型センサ
- プローブの機能:
- 直線性補正、温度補正、オートプローブゼロ、ホットスワップ
- 測定の機能:
- オートレンジ、Max/Minホールド、リラティブモード、周波数
- プローブコネクタ:
- D型15ピン
DC測定
プローブタイプとレンジ | 5 3/4 分解能 | 4 3/4 分解能 | 3 3/4 分解能 | |
---|---|---|---|---|
HSTプローブ | 35T | 00.0001T | 00.001T | 00.01T |
3.5T | 0.00001T | 0.0001T | 0.001T | |
350mT | 000.001mT | 000.01mT | 000.1mT | |
35mT | 00.0003mT | 00.002mT | 00.01mT | |
3.5mT | 0.00030mT | 0.0015mT | 0.004mT | |
HSEプローブ | 3.5T | 0.00001T | 0.0001T | 0.001T |
350mT | 000.001mT | 000.01mT | 000.1mT | |
35mT | 00.0001mT | 00.001mT | 00.01mT | |
3.5mT | 0.00003mT | 0.0002mT | 0.001mT | |
350μT | 000.030μT | 000.15μT | 000.4μT | |
UHSプローブ | 3.5mT | 0.00001mT | 0.0001mT | 0.001mT |
350μT | 000.001μT | 000.01μT | 000.1μT | |
35μT | 00.0003μT | 00.002μT | 00.01μT | |
3.5μT | 0.00030μT | 0.0015μT | 0.004μT |
- 測定分解能(RMSノイズフロア):
- 上記の表に示します(入力短絡時)
- 表示分解能:
- 上記の表に示します
5 3/4 分解能 | 4 3/4 分解能 | 3 3/4 分解能 | |
---|---|---|---|
3dB周波数 | 1Hz | 10Hz | 100Hz |
時定数 | 1秒 | 0.1秒 | 0.01秒 |
最大読み取り速度 | 10回/秒 | 30回/秒 | 100~1000回/秒 |
- DC確度:
- (読み値の±0.05%)+(レンジの±0.005%)
- DC温度係数:
- (読み値の±0.01%+レンジの±0.003%)/℃
AC RMS測定
プローブタイプとレンジ | 4 3/4桁分解能 | |
---|---|---|
HSTプローブ | 35T | 00.001T |
3.5T | 0.0001T | |
350mT | 000.02mT | |
35mT | 00.002mT | |
3.5mT | 0.0020mT | |
HSEプローブ | 3.5mT | 0.0001T |
350mT | 000.01mT | |
35mT | 00.002mT | |
3.5mT | 0.0002mT | |
350μT | 000.20μT | |
UHSプローブ | 3.5mT | 0.0001mT |
350μT | 000.02μT | |
35μT | 00.002μT | |
3.5μT | 0.0020μT |
- 測定分解能(RMSノイズフロア):
- 上記の表に示します(入力短絡時)
- 表示分解能:
- 上記の表に示します
- 最大読み取り速度:
- 30回/秒(100~1000回/秒、設定機能やインターフェイスにより制限される場合があります)
- AC確度:
- 読み値の±5%
- AC周波数レンジ:
- 1Hz~1000Hz(ナローバンドモード)
50Hz~20kHz(ワイドバンドモード)
- AC帯域制限(フィルタ):
- ACピーク確度:±5%(代表値)
フロントパネル
- ディスプレイ:
- 2行×20文字、9mm文字蛍光表示管
- ディスプレイ分解能:
- 最大±5 3/4桁
- ディスプレイ更新レート:
- 5回/秒
- 表示単位:
- T、A/m
- アナウンシエータ:
- DC-静磁界測定モード
RMS-交流実効値測定モード
PK-ピーク測定モード
MX-Maxホールド値
MN-Minホールド値
SP-リラティブ設定値
CSP-フィールドコントロール値
- LEDアナウンシエータ:
- Relative-リラティブ測定モード
Alarm-アラームアクティブ
Remote-IEEE-488操作
- キーパッド:
- 22キー
- フロントパネルの機能:
- 直感操作、高速表示、フロントパネルロックアウト、輝度調節
インターフェイス
RS-232C
- ボーレート:
- 9600、19200、38400、57600
- 更新レート:
- 30回/秒(ASCII)
- ソフトウエアサポート:
- LabVIEWTM ドライバ
- コネクタ:
- D型9ピン
IEEE-488.2
- 対応出力:
- SH1、AH1、T5、L4、SR1、RL1、PRO、DC1、DT1、C0、E1
- 更新レート:
- 30回/秒(ASCII)、100回/秒(バイナリ、温度補正なし)
- ソフトウエアサポート:
- LabVIEWTM ドライバ
データバッファ
- 容量:
- 1024ポイント
- 更新レート:
- 1~1000回/秒
- データ転送:
- データ補足後インターフェイス経由
- トリガ:
- データ補足開始用ハードウエアトリガ
アラーム
- 設定:
- Hi、Lo点を設定、Hi-Lo内外判定、可聴、ソート
- アクチュエータ:
- LED表示、ビープ音、リレー
リレー
- 出力数:
- 2ch
- 接点:
- ノーマリオープン(NO)、ノーマリクローズ(NC)、コモン(C)
- コンタクトレーティング:
- 30VDC(@2A)
- 操作:
- アラームと共にもしくは、マニュアル操作
- コネクタ:
- 25ピンI/Oコネクタ
電圧出力1
- 概要:
- 広周波数帯域のリアルタイム・アナログ電圧
- レンジ:
- ±3.5V
- スケール:
- ±3.5V=選択レンジの±フルスケール
- 周波数応答:
- 1Hz~40kHz
- 確度:
- プローブ確度による
- ノイズ:
- ±1.0m
- 最小負荷抵抗:
- 1kΩ(短絡保護)
- コネクタ:
- 25ピンI/Oコネクタ
電圧出力2
- 概要:
- DACによる測定磁場値に比例した電圧出力
- レンジ:
- ±5V
- スケール:
- ±3.5V=選択レンジの±フルスケールリスト
- 分解能:
- 16bit、0.15mV
- 更新レート:
- 40,000回/秒
- 確度:
- ±10mV
- ノイズ:
- ±0.3mV
- 最小負荷抵抗:
- 1kΩ(短絡保護)
- コネクタ:
- 25ピンI/Oコネクタ
電圧出力3
- 概要:
- DACによる、DC補正もしくはRMS補正された電圧出力
(フィールドコントロールにも使用される)
- レンジ:
- ±10V
- スケール:
- ユーザーが定義可能
(ディフォルトは、電圧出力2と同様)
- 分解能:
- 16bit、0.3mV
- 更新レート:
- 30回/秒
- 確度:
- ±2.5mV
- ノイズ:
- ±0.3mV
- 最小負荷抵抗:
- 1kΩ(短絡保護)
- コネクタ:
- 25ピンI/Oコネクタ
一般仕様
- 使用時周囲温度:
- 15~35℃(規定確度を保証)、5~40℃(確度仕様を減じる)
- 電源仕様:
- 100VAC(+5%、-10%)、50または60Hz、20W
- 大きさ:
- 217mm(幅)×90mm(高)×317mm(奥)、ハーフラックサイ
- 重量:
- 3kg
プローブと延長ケーブル
- プローブの互換性:
- 475型用全プローブ対応、特注プローブにも対応可
(421型450型プローブには互換性なし)
- ホールセンサの互換性:
- ホールセンサに添付の感度、シリアルナンバーを前面パネルより入力可能
- 延長ケーブルの互換性:
- EEPROM付き3mから30mの延長ケーブル
標準添付
- 106-253:
- IO用オスコネクタ
- 4060:
- ゼロガウスチェンバ(小)
- MAN-475:
- 英文マニュアル