FAQ
HYPACKに関する質問
3.測地系(Geodesy)
ID.Q3-2
Q. Hypackにおけるローカルグリッドの使用(Using a local grid in HYPACK®)
A.
1. 背景
HYPACK(TM) 8.1より測地パラメータプログラムは、ローカルグリッド使用の選択がありました。 HYPACK(TM)の前のヴァージョンは、ローカルグリッドに対し限定したサポートを与え、またNMEAドライバの使用者のみ利用できる機能でした。ローカルグリッドは多くの建設事業において使われていますが、HYPACK(TM)マニュアルにはローカルグリッドの使用を示されていませんでした。
2. 水路測量士にとってローカルグリッドとは?
多くのローカルグリッドは、建設現場(又は関心のある場所)の地図を手にいれまた、地図よりある人が決めた任意の座標(例10000, 10000)を選ぶ事によって決まります。次に、同じ地図である人が任意の方向を決め、その方向がX軸となり、次の人がはじめの方向と垂直な方向を定めそれがY軸となります。
3. HYPACK(TM)の中でのローカルグリッドとは何か?
がローカルグリッド座標 が通常の座標である時、HYPACKにおけるローカルグリッド変換は下記の式により定義されます。:
(1)
簡単に言えば上記の式は:
- ある点の座標(x0, y0)を選びます。
- この点に任意の座標(X0, Y0)を割り当ます。
- 北からの角度r回転している2つの軸を設定します。
- 係数kを使い全てを一定の基準できめます。
その結果、HYPACK(TM)においてローカルグリッドを決定するには、下記の事が必要です。:
a) そのグリッドを設定する際に何の地図が使われたか
b) グリッドを規定する6パラメータ
4. 実例
お客様の一人がローカルグリッドを使用して30年間フロリダのある場所で仕事をしておりました。もちろん30年の間どのようにこのグリッドを設定したのかの記憶していません。GPS の座標と彼のローカルグリッドを関連付ける為、いくつかのローカルグリッド座標がある点を測量し、下記の地理座標を得ました。
P1 30° 10’48.569" N 82° 03’23.539" W
P2 30° 08’29.487" N 82° 03’39.259" W
P3 30° 07’42.511" N 82° 03’11.846" W
P4 30° 07’48.565" N 82° 02’53.790" W
同じ点のローカルグリッド座標は:
彼は、オリジナルの地図がstate plane座標に基づき作成されたことに気付きました。このグリッドは古いので、おそらくNAD-27データムにに基づいているでしょう。オリジナルグリッドの正確なパラメータを再作成しませんが、ただよく合うパラメータの組を見つけているだけなので、彼は、NAD-83 データムを全ての基準に選んだ。従ってデータム変換に関しての全ての問題を取り除くことが出来ました。
次のステップは、HYPACK(TM)の測地パラメータにおいてNAD-83 Florida East, Transverse Mercator 投影を選び上記点をstate plane 座標に変換します。:
次の部分は、ローカルグリッドパラメータを見つける為に必要としている少しばかのマスケードの魔法です。もし貴方がこの解き方を好まないのであれば、自分の好きな方法で非線形方程式を解いて下さい。
簡単の為、下記の様にみなします。
この時、式(1) は:
残りのパラメータをいくつかの初期値ではじめます。:
従って
最も良いパラメータ推定をする為、Mathcad's minerr 関数を使えます。:
どれだけ近いか知る為、各々の点に対してあまりを計算できる。:
もし私たちが、私たちの持っているどんなに小さな情報を考えても、最終的に1フィートより小さい値なのは、悪い結果ではありません。そして、この特別な使い方に関しては、間違いなく満足できるものです。
5. 他のローカルグリッド調整
もし貴方が好奇心旺盛であるか、デンマークに住んでいるのなら、Denmark S-34グリッドを測地パラメータプログラムで選択すると"local grid"チェックボックスがチェック済みの状態でグレードアウトにされてしまっていることに、貴方は気付いているかもしれない。これは、S-34 system が複雑な多項式を通してUTM 投影に関連しているからです。ユーザの入力する項目は、有りません。したがって心配の必要も有りません。