DTA-1 電解液DTAシステム
DTA-1はカナダのDalhousie大学Jeff Dhan研究室の研究に基づく設計で、低温側に広い温度範囲を持つ示差熱分析システムです。電池の温度を一定速度で昇降させ、基準サンプルとの温度差を測定することで、電池内部の電解液の熱物性解析を非破壊で行える装置です。
株式会社東陽テクニカ 理化学計測部
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特長
- 非破壊で充放電前後の電解液特性変化を分析
- 低温側に広い温度範囲：-140～50℃
- １サンプル数時間で測定
- コイン、パウチ、円筒などセル形状に応じたサンプルホルダ
- Dalhousie大学Dahn研究室の研究に基づく装置設計[1]
[1] R. P. Day, J. Xia, R. Petibon, J. Rucska, H. Wang, A. T. B. Wright, and J. R. Dahn, J. Electrochem. Soc.162(14), A2577-A2581 (2015).
仕様
温度制御/測定
| 制御範囲 | -140～50℃ |
|---|---|
| 制御測定分解能 | 0.1℃ |
| 制御確度 | ＜0.5℃ |
| 昇温/降温速度 | 0.5～3℃/min |
| 昇温/降温速度設定分解能 | 0.1℃/min |
| 昇温/降温速度確度 | ±0.3℃/min |
| 温度測定 | 白金抵抗（クライオスタット、サンプル、基準サンプル） |
| 測定分解能 | ±0.001℃ |
| 測定確度 | ±0.25℃ |
| DTA信号 | ノイズレベル ＜ ±0.02℃ ベースラインオフセット ＜ ±0.02℃ |
ソフトウェア
| 対応OS | Windows 7/8/10、32bit/64bit |
|---|---|
| 観測値/測定値 | 時間、測定温度、サンプル温度、基準サンプル温度、DTA信号 クライオスタット温度、ヒーター出力 |
| 温度制御方式 | 一定昇温、一定降温、固定温度 |
本体仕様
| ユニットサイズ（W×D×H） | 560×400×960mm |
|---|---|
| 必要スペース（W×D×H） | 1000×1000×1000mm |
| 重量 | DTAシステム ：30kg クライオスタット：2 kg デュワー ：3 kg |
| 電源 | AC100-240V、50-60Hz、500VA |
事例紹介
電解液消費量の推定
図は異なる電気液量の３つの電池のDTA信号です。
DTAピーク面積と電解液の間に相関があることがわかります。
検量線から充放電前後で変化した電解液量を非破壊で測定することができます。
＝サンプル＝
電解液 EC:EMC=3:7、2%VC、1M LiPF6
電解液量 0.56g、0.70g、0.84gの３種類