Z-ASSIST インピーダンス解析支援ソフトウェア 

バージョンアップ

Z-ASSISTは、緩和時間分布(DRT)を利用したインピーダンス解析支援ソフトウェアです。インピーダンス測定結果の解析を行うために必要な等価回路モデルを自動生成するために、DRT法を適用し、等価回路解析時に必要な初期パラメータの最適値を導出できます。これにより、解析者の経験や知見への依存度が低減され、解析時間やミスを大幅に低減できます。解析結果はZViewへ出力することができます。

株式会社東陽テクニカ 理化学計測部
phone03-3245-1103
Email:keisoku[at]toyo.co.jp

特長

  • 自社開発製品
  • 世界初のDRT法を用いたインピーダンス解析支援ソフトウェア
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所の開発したアルゴリズムを活用
  • 最適な等価回路モデルおよび初期パラメータを自動導出することで解析時間や 解析時のミスを大幅に削減、解析スピード・精度の向上
  • 【New】インダクタンスやワールブルグインピーダンスを含むスペクトルでも 精度良く解析できるようバージョンアップ!(2019.7)

基本原理

複素非線形最小二乗法(CNLS)とその課題

EISデータの解析では抵抗やコンダクタンスなどから成る等価回路を仮定し、複素非線形最小二乗法(CNLS)によるフィッティングを行うことでそれぞれの分極抵抗成分を分離し定量評価することが一般的に行われています。しかしながら、実際の電池では参照電極を設けることができないケースが多く、複数の分極抵抗成分が入り混じった状態となりCNLS法による成分分離が難しい場合があります。

緩和時間分布解析法

緩和時間分布(Distribution of Relaxation Times : DRT)解析法は、周波数場のEISスペクトルを逆フーリエ変換することにより求められる緩和時間分布関数(DRTスペクトル)を用いて、分極抵抗成分を分離する手法です。 DRT解析法では、N個のRC並列回路が直列接続されている等価回路を仮定します。

                                               (1)

ここでγkは緩和時間分布関数を示します。
(1)式を実部と虚部に分離し、更に式変換を繰り返すと以下が導出されます。

                                (2)

畳み込みの定理および逆フーリエ変換式から緩和時間分布関数g(x)を求めることができます。R-CPE 要素の緩和時間分布関数は以下の式で表されます。

                                      (3)

<実データの解析例>
上記に示した“SOFCのEISデータ”に対して緩和時間分布解析を行い、各分極抵抗成分を求めた結果が下図です。4つの成分(赤・青・緑・黄)に分離できています。

まとめ

DRT解析法を用いることにより、等価回路フィッティングにおける分極抵抗成分の分離をより良く実施できる(可能性がある)ことを示しました。しかしながら、この解析法には適用制限が存在し、以下の点などに注意する必要があります。

 ① R-CPE並列回路の直列接続のみでは表現しにくい
   領域(イオン拡散過程など)への適用
 ② 正則化パラメータλによる影響

※この度、我々は産業技術総合研究所の技術支援を頂き、DRT解析法を適用したソフトウェアを新たに開発しました。