プログラマブル電源・電子負荷
電源・電子負荷全般
└ 概念・用語
Q力率とは何ですか?
A
力率は皮相電力(VA)に対する、実行電力(W)の割合です。
力率に単位はなく、割合のため0~1の値を取ります。
皮相電力(VA)は単純に「電圧(実効値)×電流(実効値)」ですが、それに対し実行電力(W)は誘導性負荷(L)や容量性負荷(C)による無効電力や位相のずれを考慮した”実際に消費している電力”です。純粋な抵抗負荷の場合、実行電力は皮相電力に等しく、力率は1となります。※
※接続ケーブルなどの環境を無視した場合です
Qクレストファクタとは何ですか?
A
クレストファクタ(波高率)は波形におけるピーク値と実効値の比で、電源・電子負荷の用語としては一般的にAC電流波形のピーク電流値と実効値の比として用いることが多いです。
電源・電子負荷の用語としては一般的に電流値に対して使用しますが、言葉自体は波形に対する言葉なので、電圧値やその他に対して使用することもあります。
ピュアな正弦波の場合、ピーク値は実効値の√2倍なのでクレストファクタは1.414になります。負荷が力率補正されていないランプバラストなどの場合は、瞬間的に高い電流を掃引するため、クレストファクタは高い値となります。
クレストファクタの例
左の図はクレストファクタの例です。
正弦波の青線と、正弦波ではない赤線はともに実効電流は5Aですが、クレストファクタは異なります。
青線:正弦波のためクレストファクタ = 1.414
赤線:クレストファクタ = 21.2A/5A = 4.24
(参考資料)
AMETEK Programmable Power社のブログ
「What is crest factor and why is it important?」