任意波形発生器、信号発生器
1)機能・性能についてに関するFAQ
Q「出力ON/OFF」はどんな機能ですか? 何をON/OFFするのですか?
FAQ ID:1-01
内部の波形発生部と出力端子(BNCコネクタ/SMAコネクタ)の間の結線を ON/OFFします。
波形出力のスタート/ストップのタイミングをコントロールする機能ではありません。
波形出力のスタート/ストップのタイミングは、発振モード(Run mode)で行います。

QWWシリーズ/PMシリーズの2chや4chモデルで、ch毎に異なった任意波形を同期出力させる事はできますか?
Q任意波形の周波数とサンプルレートの関係は?
FAQ ID:1-03
任意波形の周波数、サンプルレート、波形データ長には、以下のような関係があります。

Q任意波形のサンプルレートの単位「S/s」は 何と読むのですか? また、何を意味しているのですか?
FAQ ID:1-04
「S/s」は、sample per second つまり1秒間あたりのサンプル数を意味します。
DAC(Digital to Analog Converter)のサンプルクロックスピードと同じ値です。
サンプルレートを速くすると 任意波形の周波数は高くなり、サンプルレートを遅くすると任意波形の周波数は低くなります。
QAWG方式とDDS方式は 何が違うのですか? DDS方式の場合に注意する点は?
FAQ ID:1-05
どちらも DAC(Digital to Analog Converter)を用いて デジタル的に波形を生成する方式ですが、DDS方式は 本来サイン波を出力させるための方式です。 波形発生器は、目的の周波数に設定できてこそ有効なツールになりますが、AWG方式とDDS方式では目的の周波数を発生させる方法が以下のように異なります。
サンプルレート | 波形の周波数の変え方 | 出力波形 | |
---|---|---|---|
AWG方式 (Tabor製品) |
ユーザ 可変 |
サンプルレートをユーザ可変 (波形データ長の設定によっても 周波数を変えられる) |
作成した波形データを常に全て忠実に出力。 |
DDS方式 (多くの他社製品) |
固定 |
|
作成した波形データ通りに出力されるわけではない。 |
AWG方式は、サンプルレートをユーザが可変して周波数を設定するので 作成した波形データを常に全て忠実に出力します。
一方DDS方式は、サンプルレートが固定の為 設定周波数が高い場合は波形データを間引いて(欠落)出力させ、又、低い場合は 波形データの同一個所を重複出力させるので、設定した波形データ通りに出力されるわけではありません。
DDS方式は、波形1周期を位相360°に換算して 間引(欠落)や重複ポイントを算出するので、サイン波の場合は問題ありませんが、サイン波以外の波形、特に比較的高い周波数のパルスやパルス列、任意波形を出力させたい場合は好ましくありません。
また、連続(繰返し)出力させると、間引(欠落)や重複ポイントが 毎周期 同じ箇所とは限らないので、出力波形が毎周期異なってジッターとなる為 注意が必要です。

Q出力電圧(振幅)は50Ω負荷時で設定しますが、50Ωでない負荷に印加される電圧(振幅)は何Vですか?
FAQ ID:1-06
負荷R(Ω)に印加される電圧V R(V)は、設定電圧値V S(V)の時、以下のように求められます。

負荷抵抗R=50Ω、電圧設定=10Vp-pの場合
VR(Vp-p)=2x10(Vp-p)x50(Ω)/(50+50(Ω))=10(Vp-p)
負荷抵抗R=1MΩ、電圧設定=10Vp-pの場合
VR(Vp-p)=2x10(Vp-p)x1M(Ω)/(50+1M(Ω))≒20(Vp-p)
Qシーケンス機能とはどのような機能ですか?
FAQ ID:1-07
WW シリーズ/PMシリーズの 本体波形メモリに保存した複数の任意波形(波形セグメント)を、設定した出力順・繰返し回数に従って連結出力する機能です。連結時に途切れたりノイズが生 じることはありません。波形メモリ長に制限されない長時間の波形や、間欠的に変化する波形を出力することが可能になります。

Qトリガシーケンス機能とはどのような機能ですか?
FAQ ID:1-08
シーケンス機能において、設定した出力順に従って波形を連結出力させる際、トリガによって次の波形(次のステップ)へ移行させる機能です。
Qシーケンスにより定義された波形を使って、シーケンス設定できますか?
FAQ ID:1-08
ARB-SOFT4を使って設定可能です。
但し、WWシリーズ/PMシリーズへは展開されてDownload(転送)されるので、シーケンスステップ数の上限を越えない範囲で行う必要があります。
QExcelやオシロスコープで捕捉したテキストデータ(.csv .prn)を、WWシリーズ/PMシリーズに取込んで出力できますか?
FAQ ID:1-10
できます。
ARB-SOFT4(波形作成ソフト)を用いて 取込み出力できます。 取込んだデータを編集加工する事も可能です。
QARB-SOFT4で作成した波形データは、PCに保存・呼出できますか?
QARB-SOFT4で作成した波形データは、テキストフォーマット(.csv .prn)で保存できますか?
QWWシリーズ/PMシリーズに用意されているソフトウエアの種類と違いを教えてください。
FAQ ID:1-13
型 名 | 機 能 | 対応モデル | インターフェイス | その他 |
---|---|---|---|---|
ARB-SOFT4 (東陽テクニカ製) |
任意波形作成・ 簡易リモート操作 .csvデータ取込 |
WonderWaveシリーズ PulseMasterシリーズ |
USB、 GPIB |
有償 |
MODULAR (Tabor社製) |
ベースバンド(IQ)、IF、RF デジタル変調波作成 |
WonderWaveシリーズ | USB、 GPIB、 Ethernet |
有償 |
ArbConnection4 (Tabor社製) |
リモート操作・ 簡易波形作成 (通信log保存機能) |
任意波形機能搭載の全モデル PCI、PXIモデルを含む |
USB、 GPIB、 Ethernet |
任意波形機能搭載の全モデルに標準添付 |
Q設定した任意波形を周波数スイープさせて出力する事は出来ますか?
FAQ ID:Q1-14
5061,5062型、1071,1072型で可能です。
またクロック周波数の任意変調機能により、任意波形の周波数を任意に変化させながら出力する事もできます。
その他のモデルでは、外部サンプルクロックを用いるか、あらかじめ周波数スイープさせた波形を作成する方法があります