物性評価ソリューションマガジン Vol.17

Lake Shore社製 温度センサのご紹介

あけましておめでとうございます。 今年も理化学計測部 物性チーム メールマガジンのご愛読のほどよろしくお願いします。

皆様はお正月をいかがお過ごしだったでしょうか。コロナの影響で巣ごもりされた方も多かったのではないでしょうか。私も実家には帰省せず過ごしました。初詣も近所の神社へ。
そうそう、神様へお願いをする前に、 まず、ご自身のお名前とご住所を神様にお伝えしてからお願いをするとよいのだそうですよ。今年はコロナワクチンと特効薬が準備されコロナが収束し、来年こそは例年通りのお正月が迎えられるといいですね。

description  目次

  1. Lake Shore社 温度センサのご紹介
  2. 2020年度末キャンペーンのご案内
  3. 販売終了製品のご案内
  4. あとがき

1.Lake Shore社 温度センサのご紹介

現在Lake Shore社の校正データ付き温度センサは、年度末キャンペーンを行っており大変お求め易くなっています。 また弊社で在庫を持っているセンサも多数あり、これから年度末の納品にも十分間に合います。
そこで、今回は、Lake Shore社温度センサの中で、代表的な4種類のセンサ(セルノックス抵抗センサ/シリコンダイオードセンサ/白金抵抗センサ/酸化ルテニウムセンサ)のれぞれの特長をご紹介いたします。センサ選びの際に、少しでも目安になれば幸いです。

その前に、温度センサで最も一般的なものは熱電対かと思います。
熱電対は非常に安価で使いやすいセンサです。それに対し、Lake Shore社の温度センサは何か違うのでしょうか。
その一つは測定確度です。熱電対の場合、測定確度の良い製品でもせいぜい±1℃の誤差が限界です。
それに対し Lake Shore社の温度センサは校正データ付きのセンサであれば、±数mK から±数十mK の誤差での温度測定が可能です。
また、熱電対では低温測定は73K(-200℃)が限界ですが、Lake Shore社の温度センサには、液体ヘリウム温度やサブKまで測定可能な製品もございます。

それでは、前述の4種類のセンサの特長をご紹介いたします。

【1】度測定範囲について
測定する温度範囲によって、下記のとおり使用可能なセンサを分けることができます。
0.01K~40K:酸化ルテニウム抵抗センサ
0.1K~420K:セルノックス抵抗センサ(CX-1010-HT)
1.4K~420K:セルノックス抵抗センサ/シリコンダイオードセンサ
1.4K~500K:シリコンダイオードセンサ
14K~420K:セルノックス抵抗センサ/シリコンダイオードセンサ/白金抵抗センサ
14K~500K:シリコンダイオードセンサ/白金抵抗センサ
14K~873K:白金抵抗センサ
酸化ルテニウムセンサは、Lake Shore社の温度センサの中でも最も極低温測定が可能なセンサで、温度測定範囲は0.01K~40Kと極低温に特化しています。 セルノックス抵抗センサとシリコンダイオードセンサは、Lake Shore社のセンサで最も使用されているセンサで、使用可能な温度範囲もよく似ています。しかし、この2つのセンサは使用される環境によって使い分けられています。セルノックス抵抗センサは磁場や放射線の影響を受けにくいため、それらの環境下で使用されます。
対してシリコンダイオードセンサは磁場や放射線の影響を受けやすいのでそれらの環境下では不向きですが、シリコンダイオードセンサは標準カーブを持つため、センサを置き換える場合や校正値を入力する必要なく使用可能です。未校正センサでも測定確度については熱電対よりは1桁弱確度も良いことから磁場や放射線の影響の少ない環境で使用されています。
一般的な白金抵抗センサはIEC751の規格から低温は77Kまでの測定ですが、Lake Shore社の白金抵抗センサはモデルにより14K~873Kまで幅広い温度範囲で使用可能です。
【2】環境下(磁場、放射線、高真空)による最適なセンサ選びについて
・磁場中で使用可能なセンサ:
 酸化ルテニウム抵抗センサ
 セルノックス抵抗センサ(但し1K未満では不向き)
・放射線中での使用を推奨するセンサ
 酸化ルテニウムセンサ
 セルノックスセンサ
 白金抵抗センサ
 ※シリコンダイオードセンサは、放射線中でも不向きです。
・真空中で使用する場合、パッケージにより制限があります
 10^-7Pa以上の超高真空でも使用可能なSDパッケージもございます。
 詳しくは営業までお問い合わせください。

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(オンラインストアへの会員登録が必要となります)

▼ オンラインストアはこちら
  https://www.material-store.toyo.co.jp/product.php?id=207

2.2020年度末キャンペーンのご案内

現在、2021年3月末日までの年度末キャンペーンを行っております。
年度末キャンペーン対象製品は、弊社在庫品も多数ございますので年度内納品可能です。ぜひご検討ください。

▼ 年度末キャンペーンは終了しました

3.販売終了製品のご案内

皆様には長年ご愛顧いただきました Lake Shore社の460型/450型/421型/420型テスラメータ用プローブおよびアクセサリが2021年3月末日をもって販売終了となります。
特にガウスメータのプローブは破損すると修理はできかねますので、上記製品を引き続きご愛顧いただくお客様には、予備プローブのご検討をお願いいたします。
また、新製品 F41/F71 ハイエンドテスラメータは、2021年3月末日まで、下取りキャンペーンを実施中です。
この機会に買換えのご検討もよろしくお願いいたします。

▼ 年度末キャンペーン/下取りキャンペーン特設ページは終了しました

4.あとがき

物性評価ソリューションメールマガジンも2年目を迎え、昨年同様物性チームで取り扱っている製品をこのメールマガジンでご紹介させていただく予定です。
取り扱う製品のご希望などございましたら、お気軽にご連絡ください。今年もよろしくお願いします。

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