TIPS、使い方のコツ
アンテナに関するFAQ
Q以下のアンテナはCISPR 16-1-4: 2010規格の4.5.5 Cross-polar response of antennaの要求を満足していますか?
A
CISPR 16-1-4: 2010規格の4.5.5 Cross-polar response of antennaには、30MHzから1000MHzの測定に使用するアンテナについて、20 dB以上の交差偏波識別度が要求されています。以下のSchwarzbeck社製アンテナはこの要求を満足しています。
- VULP9118A型をはじめとするログペリオディックアンテナVULPシリーズ
- VULB9168型をはじめとするトライログアンテナVULBシリーズ
- USLP9143B型ログペリオディックアンテナ
- VHA9103B型バラン + BBA9106型バイコニカルエレメント
- VHBB9124型バラン + BBA9106型バイコニカルエレメント
- VULP9118A型をはじめとするログペリオディックアンテナVULPシリーズ
- VULB9168型をはじめとするトライログアンテナVULBシリーズ
- USLP9143B型ログペリオディックアンテナ
- VHA9103B型バラン + BBA9106型バイコニカルエレメント
- VHBB9124型バラン + BBA9106型バイコニカルエレメント
QCISPR25試験で使用する場合、3301C型ロッドアンテナのエレメント長さは1mで良いでしょうか
A
はい。
CISPR25試験ではロッドアンテナのエレメント長は1mとなっておりますので、ETS社製3301C型アクティブロッドアンテナに付属する3つのアンテナエレメントのうち、短い(40mm)エレメントは接続せず、2つのエレメントのみを接続してご使用ください。
なお、MIL-STD-461などの試験の場合、3つのエレメント全てを接続して長さ1.04mのエレメントとしてご使用ください。
CISPR25試験ではロッドアンテナのエレメント長は1mとなっておりますので、ETS社製3301C型アクティブロッドアンテナに付属する3つのアンテナエレメントのうち、短い(40mm)エレメントは接続せず、2つのエレメントのみを接続してご使用ください。
なお、MIL-STD-461などの試験の場合、3つのエレメント全てを接続して長さ1.04mのエレメントとしてご使用ください。

QSchwarzbeck社製Double Ridged Broadband Horn Antennaの偏波面はどのように判別するのでしょうか
A
(BBHA9120A/BBHA9120B/BBHA9120C/BBHA9120D/BBHA9120E//BBHA9120F//BBHA9120G/BBHA9120J/BBHA9120K/BBHA9120LF)
コネクタ端子、またはアンテナ内部のエレメントの向きが偏波面になります。
・水平偏波

・垂直偏波
コネクタ端子、またはアンテナ内部のエレメントの向きが偏波面になります。
・水平偏波

・垂直偏波

QSchwarzbeck社製STLP9149型Stacked Log Periodic Antennaの偏波面はどのように判別するのでしょうか
A
アンテナ背面から見ると、偏波面(Polarization Plane)を示す線が記されています。線が水平方向の場合は水平偏波、線が垂直方向の場合は垂直偏波です。
QETS-Lindgren社製3301C型アクティブロッドアンテナのアンテナファクタに[All switches in the OFF position], [Switch "10dB Attenuator" in the ON position]等の記載があります。どのファクタを使用すればよろしいでしょうか。
A
3301C型アクティブロッドアンテナは内蔵DIPスイッチにより、以下の設定のON/OFFを切り替えられます。
各設定の状態でのアンテナファクタがそれぞれ提供されておりますので、本体の設定に応じたアンテナファクタを使用して下さい。
・内蔵10dBアッテネータ
・内蔵30dBアッテネータ
・1.9 kHz Low frequency roll off
・22 kHz Low frequency roll off

例えば、以下のような場合に設定を切り替えて使用します。
内蔵DIPスイッチの設定確認方法は以下の通りです。(*1)
*1 詳細な手順については、製品のマニュアルを参照して下さい。
各設定の状態でのアンテナファクタがそれぞれ提供されておりますので、本体の設定に応じたアンテナファクタを使用して下さい。
・内蔵10dBアッテネータ
・内蔵30dBアッテネータ
・1.9 kHz Low frequency roll off
・22 kHz Low frequency roll off

例えば、以下のような場合に設定を切り替えて使用します。
- 最高感度の状態で測定するため、DIPスイッチをAll OFFとして使用する(多くの場合はこの設定でご使用頂いております)
- 測定対象外の低い周波数にアクティブロッドアンテナの内蔵プリアンプの飽和につながるような大きなレベルの信号がある場合、Low frequency roll offをONに設定する
- 測定対象内の周波数にアクティブロッドアンテナの内蔵プリアンプの飽和につながるような大きなレベルの信号がある場合、内蔵アッテネータをONに設定する
内蔵DIPスイッチの設定確認方法は以下の通りです。(*1)
- 本体のパワースイッチをOFF/CHG位置に切り替えます。
- モノポールエレメントとカウンターポイズを取り外します。
- 本体へ接続されているケーブルを全て取り外します。
- 本体を裏返し、下面を上に向けて平らな場所に配置します。
- プラスドライバーを使用して下面の外周付近にある8箇所のネジを外します。下面の蓋を取り外して内部のボードを露出させます。
- DIPスイッチの設定を確認または変更します。
- 蓋を取付、ネジを締め直します。ネジの締め過ぎに注意して下さい。
- 取り外したエレメントやケーブルを再び取付けます。
*1 詳細な手順については、製品のマニュアルを参照して下さい。
Q3301C型アクティブロッドアンテナの校正証明書が2種類添付されています。CISPR25試験ではどちらのアンテナファクターを使用すればよいでしょうか
A
ETS社製3301C型アクティブロッドアンテナの製造元での校正証明書は、以下の2種類が添付されております。
1. SAE, ARP-958 – 2003準拠 10 pF Cal Block使用
2. ANSI C63.5 – 2017 及び CISPR 16-1-6: 2017+AMD1:2017準拠 12 pF Cal Block使用
測定される規格によって適切なものをご使用いただければと思います。
たとえば、CISPR25 Ed.5.0:2021規格では、ロッドアンテナの校正方法としてCISPR 16-1-6:2014を参照しており、これは12 pFでの校正です。このため、CISPR25 Ed.5.0:2021試験では、2. [ANSI C63.5 – 2017 及び CISPR 16-1-6: 2017+AMD1:2017準拠 12 pF Cal Block使用]のアンテナファクターをご使用ください。
また、CISPR25 Ed.4.0:2016規格では、ロッドアンテナの校正方法としてCISPR 16-1-4:2010を参照しており、これは10 pFでの校正です。このため、CISPR25 Ed.4.0:2016試験では、1. [SAE, ARP-958 – 2003準拠 10 pF Cal Block使用]のアンテナファクターをご使用ください。
1. SAE, ARP-958 – 2003準拠 10 pF Cal Block使用
2. ANSI C63.5 – 2017 及び CISPR 16-1-6: 2017+AMD1:2017準拠 12 pF Cal Block使用
測定される規格によって適切なものをご使用いただければと思います。
たとえば、CISPR25 Ed.5.0:2021規格では、ロッドアンテナの校正方法としてCISPR 16-1-6:2014を参照しており、これは12 pFでの校正です。このため、CISPR25 Ed.5.0:2021試験では、2. [ANSI C63.5 – 2017 及び CISPR 16-1-6: 2017+AMD1:2017準拠 12 pF Cal Block使用]のアンテナファクターをご使用ください。
また、CISPR25 Ed.4.0:2016規格では、ロッドアンテナの校正方法としてCISPR 16-1-4:2010を参照しており、これは10 pFでの校正です。このため、CISPR25 Ed.4.0:2016試験では、1. [SAE, ARP-958 – 2003準拠 10 pF Cal Block使用]のアンテナファクターをご使用ください。
QJSE社製2mラージループアンテナのファクターは0dBで良いでしょうか
A
はい、0dBでご使用ください。
1[V/A]の電流トランスがラージループに内蔵されておりますので、デシベルに変換すると0 dBとなります。
(CISPR16-1-4規格に記載のラージループアンテナの構造です)
なお、ラージループアンテナの校正証明書に記載されているValidation Factorは、付属のダイポールアンテナへ信号を送信して、ラージループアンテナに誘起された電流を上記の「0 dB」のファクターで測定した際の結果です。
Validation FactorがCISPR16-1-4規格の値(例えば、9kHzで約74dBΩ)であることによりラージループアンテナが正常であることを確認しています。このValidation FactorをEMC測定で補正値として使用するわけではありません。
1[V/A]の電流トランスがラージループに内蔵されておりますので、デシベルに変換すると0 dBとなります。
(CISPR16-1-4規格に記載のラージループアンテナの構造です)
なお、ラージループアンテナの校正証明書に記載されているValidation Factorは、付属のダイポールアンテナへ信号を送信して、ラージループアンテナに誘起された電流を上記の「0 dB」のファクターで測定した際の結果です。
Validation FactorがCISPR16-1-4規格の値(例えば、9kHzで約74dBΩ)であることによりラージループアンテナが正常であることを確認しています。このValidation FactorをEMC測定で補正値として使用するわけではありません。