展示会体験記|はじめての「ShowNet」

2026.06.19

はじめての「ShowNet」

2026年6月10日(水)~12日(金)、幕張メッセで開催された「Interop Tokyo 2026」にて実施されたプロジェクト「ShowNet」。
今回の記事は、初めて「ShowNet」に足を踏み入れた、1人のマーケティングチームメンバーによる感想レポートです。
※当社はInteropにて3ブース出展しており、このレポートは次世代通信計測部のメンバーによるものです。

「ShowNet」って一体何?

ShowNetの歩き方

InteropもShowNetも初参加だったので、一体どんな展示会なのか少し調べてみました。
Interopは1986年から、「Interoperability(相互接続性)」を検証する場として開催されてきました。
その「Interop」の会場内にネットワークを構築しよう!というプロジェクトが「ShowNet」だそうです。
出展社が提供する製品・サービスとボランティアとして集まった約800名のエンジニアが一堂に集まり、ShowNetの構築・運用まで行っています。
8日間におよぶHotStage期間で、様々なトラブルに対応しながら怒涛の日々が過ぎていきます。HotStage期間からInterop会期終了までの様子はNOCチームのNoteで公開されていますので、こちらから是非チェックしてみてください

ShowNet会場には右のような冊子がおいてあり、ShowNetのテーマやラックに搭載されている機器についてなど記載されています。
「ShowNet Tour」という企画もあり、より深くShowNetを知ることができます。たくさんのエンジニアさんの手によって作り上げられた「ShowNet」を余すところなく知ることのできるありがたい企画ですね!

当社の製品はどこで活躍しているのでしょうか!?

当部からは、コントリビューターとして6製品をShowNetに提供していました。それぞれ、どのようにネットワーク構築に貢献していたのでしょうか。
ネットワーク初心者の私なりにまとめてみました。

トポロジー図

トポロジー図
出典:Interop Tokyo 2026 ShowNet
Copyright (c) Interop Tokyo 2026 ShowNet NOC Team Member and NANO OPT Media, Inc. All rights reserved.

トポロジー図左下

#N-9 ネットワーク品質検証 / ユーザ体感品質測定
「TestCenter A2」「TestCenter B3」(VIAVI Solutions 社)
「CyberFlood CF30」(VIAVI Solutions 社)
トポロジー図の左下の「.tester」ゾーンにこの3製品が使われています。
この大規模なネットワーク構造が、普通に使えるか、攻撃されても大丈夫かを検証するために置かれています。

「TestCenter A2」「TestCenter B3」
展示会などの普段よりも多く人が集まる場では、パケットが通常時よりも大幅に増加し、通信速度の低下やパケットロスなどの問題が発生します。
そのような事態を防ぐため、事前に大量の通信を流して回線や機器が処理しきれるか確認する、テスターの役割を担っています。
「TestCenter B3」に関しては、ソフトウェアルータをコントリビュートされた企業とコラボし、会期中もトラヒックを流していたそうです。
ソフトウェアルータの性能検証に、TestCenterは最適な製品です。

「CyberFlood CF30」
レイヤー4-レイヤー7の通信試験が可能なCF30ですが、今回はLLMの推論性能を測っていたそうです。
人間に代わってCF30から大量のプロンプトを送って、LLMに負荷をかけるという仕組みです。
会期中もLLM Proxyの実演がスムーズに行えるように、常時負荷をかけていたとのことです。 本番環境でも変わらない挙動を実現するために、一役買っていたんですね!
また、超高額なLLMシステムでも、たった1台のCF30で性能の限界を測ることができるそうです。

「テスター」の役割について普段考えることはなかなかないですが、今私たちが普通にネットワークを使えているのも、このようなテスターでの事前検証が行われているから!
当たり前を実現するために必要不可欠な、縁の下の力持ち的な存在だと思っています。

トポロジー図中央
トポロジー図中央左

#N-7 ユーザ収容ネットワーク
#N-12 Media over IP / ネットワーク
Stage Media over IP / リモート拠点
「SNE」「SNE-X」「SNE Ignite」(Calnex 社)
トポロジー図の中央エリア左下の「.wide」ゾーンと、中央左の「.moip」「.stage」ゾーンにこの3製品が使われています。

「SNE」
最近流行している衛星通信。
静止衛星を使う通信は地上から衛星までの距離が遠いため、どうしても通信の遅延が大きくなってしまいます。
一方、低軌道衛星を使う通信では、衛星が上空を高速で横断するため遅延量が一定ではなく時間とともに変化します。
このような衛星通信特有の通信も、SNEで再現できるとのことです。

「SNE-X」
Media over IPのデモで利用されていました。
通信も映像伝送も品質が大事。
今回のデモでは、あえて非冗長回線を使用することで、トラブルが起きると放送はどうなってしまうのか再現されていました。
「SNE-X」で意図的にパケットロスを発生させ、実際にどのように映像品質が劣化するのか展示されており、ネットワーク設計の重要性を再確認することができました。

「SNE Ignite」
ネットワーク機器やシステム同士で正しく動作するために最重要と言っても過言ではない「時刻同期」。
今回のデモでは、遠距離でも時刻同期を可能とする製品をコントリビュートされた企業とコラボしていました。
「SNE Ignite」で遠距離通信などで起こりうる遅延を加え、問題が起きないことを確認するデモになっていたそうです。

単に通信ができるかどうかだけでなく、遅延・ロス・変動といったネットワーク特性を考慮した設計や技術選定が重要であることを学ぶことができました。
実際の環境で試すのが難しい遅延やパケットロス、可変条件などをエミュレーターを用いることで自在に再現できると知り、より深い検証のために不可欠な存在だと再認識しました。

今回の学び・感想

今回初めてShowNetを体験して、普段は意識せず利用しているネットワークが、多くの機器と技術の組み合わせによって成り立っていることを実感しました。特に、異なるベンダーの機器が実際に接続され動作している様子を目の前で見たことで、「相互接続性」の難しさと重要性を感じました。
また、最新の機器や技術が集まる環境であるからこそ、予想外のトラブルや課題が発生する可能性も高く、そのような状況でも、短期間で問題を解決しながらネットワークを完成させ、さらに安定運用まで行っている点に、エンジニアの高い技術力と対応力の凄さを実感しました。
最も印象的だったのは、セキュリティに関する取り組みとして、あえてハニーポットを構築し、実際に攻撃を受けることで最新の攻撃手法のデータを収集している点です。机上での検証ではなく、より実践的かつ有効なセキュリティ対策の検証が可能になっている点にShowNetは単なる展示にとどまらず、実用性の高い技術を検証する場としての価値がより高まっていると感じました。

最後にはなりますが、ShowNetに関わったすべての皆さま、本当にお疲れ様でした!
ネットワークを自分の目で見ることができる、ほかにはない特別なプロジェクト。来年以降のShowNetも楽しみにしております!

ギャラリー

トポロジー図ができるまで
#N-9ラックの様子
#N-12ラックの様子

お問い合わせ

過去出展レポートも
公開しています!