TOYO Fader Times 2026/7/29 Vol.15
干渉源を探す ― 「何かおかしい」は分かる。でも原因が見つからない
5GやLTEネットワークでは、突発的な速度低下や通信品質の悪化が発生することがあります。基地局や伝送設備に異常は見当たらないにもかかわらず、特定のセルだけでアップリンク品質が悪化している――。このような現象の背景には、RF干渉が潜んでいる場合があります。RF干渉は周辺の無線設備だけでなく、監視カメラ、ブロードバンドアンプ、電力設備、産業機器など、予想外の機器から発生することもあります。
しかし現場で本当に難しいのは、干渉があることを確認することではなく、「どこから発生しているのか」を特定することです。
課題:干渉は見えるが、発生源が分からない
ネットワーク監視システムでは、特定セルのノイズ上昇、ULスループット低下、KPI悪化といった異常を検知できます。しかし、PIM (Passive Intermodulation: パッシブ相互変調) なのか、外部干渉なのか、どの方向に存在するのか、どの設備が原因なのかまでは分かりません。その結果、現場調査に多くの時間と工数が必要になります。
解決アプローチ:干渉解析から発生源特定までを一連の流れで実施
「OneAdvisor 800 (ONA800) ワイヤレス」は干渉対策を次の3段階で支援し、干渉解析に必要な一連のプロセスを一台で実現します。
Step 1:干渉を可視化する
まずはスペクトラム解析機能を使用して、干渉の有無を確認します。
リアルタイムスペクトラムやスペクトログラムを使用することで、常時発生する干渉、断続的な干渉、周波数ホッピング型の干渉などを可視化できます。
特に5G TDD環境では、アップリンクタイミングのみを抽出するTDD Auto-Gated Spectrum (TAGS) 機能により、通常では見つけにくい干渉を効率的に検出できます。


Step 2:干渉エリアを特定する
干渉の存在を確認したら、次は発生しているエリアを特定します。
Interference AdvisorはGPSとスペクトラム測定結果を組み合わせ、地図上にヒートマップを作成します。これにより、ノイズレベルが高い場所、干渉が集中している場所、原因設備が存在する可能性の高い場所を直感的に把握できます。
さらに疑わしいエリアへ自動的にズームし、効率的な現地調査をサポートします。

Step 3:発生源を突き止める
最後にRF Viewerを活用し、干渉源そのものを探索します。
RF Viewerは、RFレベル、アンテナ方向、GPS情報、カメラ映像を関連付けて表示します。
そのため、「この建物」「この看板」「この設備」といったレベルまで対象を絞り込み、原因設備の特定を支援します。

導入効果
「OneAdvisor 800 (ONA800) ワイヤレス」を活用することで、
従来
- 干渉発生の確認のみ
- 原因究明に長時間を要する
- 複数機器が必要
導入後
- 干渉の検出
- PIMとの切り分け
- ヒートマップによる位置特定
- 発生源の可視化
までを統合的に実施できます。
通信品質の低下は、必ずしも基地局設備の故障が原因とは限りません。
見えないRF干渉がネットワーク品質を低下させているケースも少なくありません。
「OneAdvisor 800 (ONA800) ワイヤレス」は、「干渉を見つける」から「干渉源を突き止める」までを支援するフィールドソリューションです。ネットワーク品質改善のために、原因が見えない干渉へのアプローチをより迅速かつ効率的に実現します。