「第8回ドアサミット」
国内のドアエンジニアが一堂に集結
『世界一のドア』をつくるための、
自動車のドアに特化したカンファレンス
(前編)

コラム

「第8回ドアサミット」|自動車計測ポータルサイト|東陽テクニカ

国内の自動車メーカー主催のドアに関する情報交換会

「ドアサミット」は、国内主要自動車メーカー各社の主催による、自動車のドアに特化したカンファレンスです。2016年、自動車ドアに関する情報交換の場を求める自動車メーカーの声に応えて東陽テクニカが事務局となりスタートしました。
「日本のドアをよりよくしていこう!」を理念に定例開催されているドアサミットですが、第8回となる2023年はリアルとオンライン同時開催の初のハイブリッド形式で9月5日に開催されました。自動車メーカー、サプライヤーから281名(接続アカウント数)の自動車ドア開発に取り組むエンジニアが集まり、現在のドアに関する技術やその未来について活発な意見交換が行われました。
東陽テクニカは事務局として、主催自動車メーカー各社とのプログラム内容調整、開催の準備、当日の進行、終了後のアンケート集計などドアサミットの開催と発展を支援しています。ドアサミットの継続的な開催を通して、日本の自動車産業により広く貢献することを目指しています。

第8回は初のハイブリッド開催

第5回までのドアサミットは、東陽テクニカ本社のセミナールームに全国から約100名のドアエンジニアが集結し、自動車メーカー各社のドアパネルの実物展示、テーマ別に分かれてのグループディスカッションなど、リアルイベントならではの取り組みが行われていました。
第6回、第7回は感染症対策としてオンライン開催でしたが、リアルイベントならではの一体感を復活すべく、第8回は人数を制限し感染症予防に配慮しながら、東陽テクニカ本社に約60名のドアエンジニアが集結しました。そしてその様子をオンラインで配信するハイブリッド形式での開催となりました。
東陽テクニカに集結したのは自動車メーカー8社と技術講演の発表を行ったサプライヤー1社の合計60名、オンラインの参加者はアカウント数:281 (リアルイベントの参加者60名も含む)でした。
今回も恒例の「技術講演」「リアルタイムアンケート」などのプログラムに加え、 リアルイベントのメリットを活かし、自動車メーカー各社によるドアパネル展示と説明・質疑応答、グループディスカッションなどが実施され、活発な意見交換が行われました。

ドアサミット|自動車計測ポータルサイト|東陽テクニカ

ドアサミットの様子

第8回ドアサミットの振り返り

技術講演

ドアサミットの恒例プログラムのひとつである「技術講演」では、ドア開発の最前線で活躍するエンジニアがそれぞれのテーマで講演を行います。今回は以下の講演が実施され、質疑応答も盛んに行われました。

  • 「SUBARU & CROSSTREK」 (株式会社SUBARU)
  • 「ドア周りのシール設計とシステム設計の計算技術」(ニュートンワークス株式会社)
  • 「前後荷重を利用した高荷重発生ドアビームの考案」(本田技研工業株式会社)

参加者による投票の結果、最優秀講演賞は株式会社SUBARUの講演が選ばれました。

技術講演の様子

技術講演の様子|「第8回ドアサミット」|自動車計測ポータルサイト|東陽テクニカ

ドアパネル展示

第5回まで実施していたリアルイベントならではの「ドアパネル展示」を復活しました。自動車メーカー各社がドアパネルの実物を持ち寄り、参加者が間近で実物のドアを観察できるようにしました。各社からの説明と質疑応答の時間をプログラムに組み込んでおりましたが、4年ぶりの実施ということもあってか参加者からの質問が尽きず、予定の時間を大幅に超える盛り上がりとなりました。本プログラムは次回以降、時間枠や進め方を見直すとともに、オンライン参加者には不十分な点(音声、カメラに難があり)も改善して参ります。

ドアパネル展示

ドアパネル展示|「第8回ドアサミット」|自動車計測ポータルサイト|東陽テクニカ

ドアパネル展示|「第8回ドアサミット」|自動車計測ポータルサイト|東陽テクニカ

リアルタイムアンケート

「リアルタイムアンケート」も毎年恒例のプログラムです。 ドアサミット主催の自動車メーカー各社が事前に用意した質問について参加者からの回答をアンケート方式で募り、その場で結果を共有しています。
オンライン開催時にWEBシステムを利用して実施しており、今回はリアルイベント参加者もオンラインのドアサミットに参加し、WEBシステム上で回答しました。リアルイベントとオンラインイベントのメリットをそれぞれ取り入れたハイブリッド開催ならではのプログラムとなりました。
「ドアパネル展示」のプログラムを延長したため、時間の都合上、用意していた各社からの質問を一巡するのみとなりましたが、例年同様、各社の意見交換が促進される良い機会となりました。

Q1-1【トヨタG】【複数回答可】BEV開発が主流になると、専用開発部品への影響が多い視点は?

リアルタイムアンケート1-1(トヨタG)|「第8回ドアサミット」|自動車計測ポータルサイト|東陽テクニカ

Q1-2【SUBARU】今後、電動化が進んでいく中で、側突時、ドアの変形が大きくなる傾向だと考えています。
重点的に日々改善検討している(すべきと考えている)部位はどこになりますか?

リアルタイムアンケート1-2(SUBARU)|「第8回ドアサミット」|自動車計測ポータルサイト|東陽テクニカ

Q1-8【ホンダ】【複数回答可】CN(カーボンニュートラル)・LCAの取り組みとして、今後のドア骨格/外板の主材料の方向性は?

リアルタイムアンケート1-8(ホンダ)|「第8回ドアサミット」|自動車計測ポータルサイト|東陽テクニカ

グループディスカッション

リアルイベントのメインイベントであった「グループディスカッション」も復活しました。ドアの設計開発に関する各種テーマを用意し、参加者がテーマごとに分かれてグループをつくってディスカッションを行いました。 本プログラムはオンライン向けの配信は行わず、リアルイベント参加者のみでの実施となりました。
今回は以下の5つのテーマで実施しました。

  • 電動車のドア構造
  • 軽量化
  • ドア機能部品
  • 未来のドア
  • 人材育成

どのグループも非常に活発に議論が行われ、大いに盛り上がりました。

グループディスカッションの様子

グループディスカッションの様子|「第8回ドアサミット」|自動車計測ポータルサイト|東陽テクニカ

グループディスカッションの様子|「第8回ドアサミット」|自動車計測ポータルサイト|東陽テクニカ

ドアエンジニアが一堂に会し、活発な意見交換の場となっているドアサミットを東陽テクニカは今後も支援させて頂きます。
後編ではトヨタ自動車株式会社 梅谷様へのインタビューを掲載いたします。

ドアに関する計測システムの紹介

東陽テクニカからは、生体計測システム「intercross-415/intercross-416」の紹介を行いました。

生体計測システム「intercross-415/intercross-416」

人間工学・自動運転・運転者の疲労やストレスに関する研究、乗り心地評価などに様々なシーンで利用できる生体計測システム です。

  • 心電:ストレス度合いの評価
  • 脳波:集中度合いの評価
  • 筋電:疲れにくさの評価

などのソリューションをご提案しております。

本記事に掲載の計測試験に
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