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デジタルツインやサイバーフィジカルシステムを加速させる手法として注目 ―ゲームエンジン「Unreal Engine」の可能性

株式会社ヒストリア 代表取締役 佐々木 瞬 氏

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目次
  1. 株式会社ヒストリアについて
  2. Unreal Engineについて ―ノンゲーム用途でも注目
  3. Unreal Engineのメリットと実例
  4. 最新版のUnreal Engine 5について
  5. Unreal Engineによる工数削減について
  6. 高速ソフトウェアバージョン管理ツール「Perforce Helix Core」の効果

株式会社ヒストリア 佐々木 瞬 氏 写真

「Unreal Engine(アンリアルエンジン)」専門のゲームデベロッパーとして2013年に株式会社ヒストリアを立ち上げた代表取締役の佐々木瞬氏。現在では、異業種に対し、ゲーム開発の経験を活かしたUnreal Engineの企画・開発および技術コンサルティングなども積極的に行っています。そんなUnreal Engineのプロフェッショナルである佐々木氏に、Unreal Engineがゲーム開発以外の分野でも注目を集める背景、今後の活用やデジタルツイン/サイバーフィジカルシステム(CPS)への貢献、さらに2022年4月に公開された最新版Unreal Engine 5についてお聞きしました。

株式会社ヒストリアについて

株式会社ヒストリア ロゴ

Unreal Engine専門会社の株式会社ヒストリアを創設した経緯を教えてください。

株式会社ヒストリア 佐々木 瞬 氏 写真

もともとゲーム会社に勤務しておりましたが、自分で組織を作りたくて最初はひとりで株式会社ヒストリアを立ち上げました。私自身、Unreal Engineに育ててもらったこと、そして純粋にUnreal Engineが好きだからということでUnreal Engine専門会社としました。

ゲーム会社に勤めていた頃、最初はプランナー職でシナリオ制作などをしていましたが、中学生の頃から少しプログラムをかじっていたこともあり、途中からプログラマーとして業務を行うようになりました。プランナー職からエンジニア/プログラマー職というキャリアパスは、ゲーム業界では珍しい流れだと思います。

その当時使っていたのが、2世代前のUnreal Engine 3でした。それがゲーム開発における機能や概念、設計などを覚えるきっかけになり、Unreal Engine 3がプログラマーとしての私を成長させてくれました。

Unreal Engineは、米国Epic Games社が開発したゲームエンジンですが、全てのソースコードが公開されていることが特徴です。巨大なシステムで成り立っており、必要に応じてカスタマイズすることも可能です。そんなUnreal Engineに触れていくうちに、強い興味を持ちました。そして独立を考え始めた頃、Unreal Engine 4が登場し、その案件を取りたかったので、それであればUnreal Engine専門の会社と言い切ってしまおうと思ったのです。

Unreal Engineについて ―ノンゲーム用途でも注目

ゲームエンジンであるUnreal Engineですが、なぜ近年はゲーム開発以外の用途で注目を集めているのでしょうか?

Unreal Engineとノンゲームジャンルを語る場合、「バーチャルな世界を作る」という言葉に集約されると思います。Unreal Engineを含むゲームエンジンは、簡単に言えば、バーチャル空間を構築し、リアルタイムで動かせる技術です。

例えば、現実のような空間をパソコンの中で再現してシミュレーションをしたり、建築関係であればバーチャルモデルルームを作ってお客様にプレゼンテーションしたり、それらが基本的にUnreal Engineを用いて実現可能です。また、その空間で展示会やライブ、会議をすれば、流行のメタバースになります。

結果として、「デジタルツイン1)」や「サイバーフィジカルシステム2)」の文脈で期待や注目が集まっているように感じます。

1) デジタルツイン:現実の世界にある物理的な「モノ」から収集したさまざまなデータを、デジタル空間上にコピーし再現する技術
2) サイバーフィジカルシステム(CPS):フィジカル空間(現実世界)とサイバー空間が一体となることで、より高度な社会の実現を目指すサービスやシステム

我々は、そんなUnreal Engineを用いて、どう世の中に役立つコンテンツを生み出すかを考えています。そのために、ノンゲームでの活用を目指した「ヒストリア・エンタープライズ」というブランドも立ち上げました。Unreal Engineはあくまで基盤であり、手段です。それで作られるコンテンツこそが、世の中にとっての価値となります。

ゲーム業界ではポピュラーなツールのUnreal Engineですが、その基本的な概要やできることなどを教えていただけますか?

Unreal Engineは、非常に歴史のあるツールで、ゲーム開発を行う統合環境です。ゲームでは、いろいろな機能が必要ですが、それをオールインワンで提供しているゲームエンジンというジャンルになります。

その中でもゲームには欠かせないのが「リアルタイムで動くバーチャル空間を作る」という機能です。少し具体的に説明すると、バーチャルな空間を作り、その空間に光を当て、カメラを設置して撮影する。さらに空間内に人を配置し、動かし、どこかに入ったら扉が開くといったイベントを設ける。

こういったゲームを作る機能は、デジタルツインやサイバーフィジカルシステムにも通じます。そしてUnreal Engineは、それらを簡単に作る機能が実装されています。そのため、近年はゲーム業界以外でも積極的に活用されるようになっているわけです。

Unreal Engineがデジタルツインやサイバーフィジカルシステムと親和性が高い理由は何でしょうか?

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各業界の標準ツールと連携しやすいことですね。ゲーム開発では、モデリングなどは別のツールを使います。例えば、「Maya」「3ds Max」「Cinema 4D」「Blender」などの3次元コンピュータグラフィックス(3DCG)ソフトウェアです。

これらのツールで制作したモデリングデータなどは、シームレスにUnreal Engineと連携でき、モーションとセットで取り込むことで動かすこともできます。また、モデリング/アニメーション/テクスチャーなどはCGソフトで、そのほかは全てUnreal Engineで完結するので、ワークフローがとてもシンプルなことも特徴です。

そして、これはゲーム開発に限ったことはでありません。Unreal Engineは、ノンゲーム用途での拡張も進んでいて、例えばCADデータとも連携できます。そのほか、さまざまな業界標準のツールとシームレスに連携し、ファイルを共有できます。

一例として自動車業界のいくつかの案件で、自動車業界の運動シミュレーションソフト「CarSim」で挙動計算を行い、Unreal Engineと連携を取りました。Unreal Engineにも疑似的な物理シミュレーション機能はありますが、正確な車体挙動のシミュレーションを求められたためそのような選択をしました。一部機能にフォーカスしたとき、やはりその業界で標準的に使われているソフトが求められることがよくあります。そういったソフトと連携が容易にできることは、デジタルツインやサイバーフィジカルシステムでも有効です。

Unreal Engineのメリットと実例

ノンゲーム業界でUnreal Engineを使うメリットについて、実例を交えて教えていただけますか?

実例でわかりやすいのは、建築業界ですね。弊社でもバーチャルモデルルームを構築し、モデルルームの代わりになる「Solid Vision」という、ソフトウェアを販売しています。具体的には、モデルルームをバーチャル空間で再現し、その場を歩いたり、家具を配置したり、壁紙を変えたり、日照条件を変えたり、パソコンの中でモデルルームを見学できるものです。これも全てUnreal Engineで制作しています。

Unreal Engineで作成したバーチャルモデルルームでソファの配置を変更するイメージ

図1:バーチャルモデルルーム「Solid Vision」(株式会社ヒストリア提供)
https://historia.co.jp/enterprise/ssh/

そして、最近増えているのが自動車関連です。自動車関連では、大きく分けて以下のようなシーンでUnreal Engineの活用が進んでいます。

● シミュレーション
● 機械学習
● デザインレビュー
● カーコンフィギュレーター
● ヒューマンマシンインターフェース(HMI)など

この中で弊社の扱う案件で一番割合が大きいのが「シミュレーション」ですね。具体的には、自動運転のシミュレーションに使われることが多くなっています。公道での実証実験はコストが高くて大変なので、バーチャル空間で走らせてテストをするといった使い方が増えています。

自動運転は、車載カメラで撮影した映像をディープラーニング系AIで分析・判断し、ブレーキを踏んだり、ハンドルを動かしたりといった操作を行います。こういったシミュレーションもバーチャル空間であれば安全ですし、クルマが動く→車載カメラで撮影するというループを作ることができれば、バーチャル空間でもある一定のシミュレーションができます。

自動運転のシミュレーションに関連しますが、AIの「機械学習」でもUnreal Engineが活用されています。機械学習では、数千枚、数万枚という画像を用意し、情報を付加し、AIに取り込むという途方もない作業が必要です。

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これを実際に行うのは大変です。Unreal Engineで作るバーチャル空間は、とてもリアルに近い世界なので、そういった機械学習の場としても適しています。バーチャル空間にあるものを複数の角度から撮影し、それに情報を付加してAIに自動で取り込めば、一晩で数万枚の学習ができます。こういった機械学習用の教師データを作るシステムでもUnreal Engineが活用されています。

そして「デザインレビュー」。新車のデザインをUnreal Engineに取り込み、VRやムービーで確認できるようにし、役員プレゼンやユーザーリサーチに活かすことができます。そのほか「カーコンフィギュレーター」、いわゆるデジタルショールームも増えています。パソコンやタブレット上でクルマを見ることができ、ボディカラーやオプションパーツもその場で変更して確かめることができます。このあたりは、ユーザーが目にすることもあるので、イメージしやすい活用例ですね。

Unreal Engineで作成したカーコンフィギュレーターで車のボディカラーを変更するイメージ

図2:カーコンフィギュレーターのイメージ(株式会社ヒストリア提供)
https://historia.co.jp/enterprise/cetd/

最後は「ヒューマンマシンインターフェース(HMI)」です。最近のクルマは、メーターも液晶パネルになり、大型のマルチメディアモニターを装備したものも増えています。このメーターやダッシュボードの液晶モニターなどに映し出す映像をUnreal Engineで作るという試みも少しずつ増えています。

Unreal Engineは、3D表現やリアルタイム表示が得意な技術なので、相性がとても良いのです。例えば、リアルタイムで道路状況を画面に表示させ、状況に合わせて3D画像をアップにしたり、引きの映像にしたりする。こういった表現は、ゲームエンジンなら比較的容易にできます。

あと、自動運転が普及すれば、車内でのエンタメ性も求められます。ここにもゲームエンジンの優位性があります。これらを総合的に実現するには、Unreal Engineが適しているということで最近注目が集まっています。

最新版のUnreal Engine 5について

最新版のUnreal Engine 5が公開されましたが、その特徴と変化していくことを教えてください。

Unreal Engine 5ですが、ゲーム開発はもちろん、ノンゲーム業界が熱いと感じています。わかりやすい特徴から言うと、無限のポリゴン(三角形データ)が扱える「Nanite」と、完全動的なグローバルイルミネーションの「Lumen」(間接光を考慮したライティングの計算をリアルタイムで行うシステム)という2つの機能が目玉です。

「Nanite」と「Lumen」は、単体でも優れた機能ですが、ゲーム開発で言えば、Unreal Engine 5になることでオープンワールド(プレイヤーが広大な空間を自由に移動できるタイプのコンテンツ)が作りやすくなると感じています。オープンワールドのゲームはたくさんありますが、広い世界を作るとなるとさまざまな調整が難しく、とても大変でした。それがUnreal Engine 5になることで、より気軽に、コストも抑えて作れるようになるでしょう。

Unreal Engine 5で作成した技術デモゲーム「The Market of Light」のタイトル画面

図3:Unreal Engine 5で作成した技術デモゲーム「The Market of Light」
(株式会社ヒストリア提供)
https://historia.co.jp/tmol/

そしてノンゲーム業界においても革新的な技術です。Unreal Engineでは、CADデータを取り込めると説明しましたが、そのまま取り込むと、実際にはデータが重すぎて、まともに動きません。

そこでポリゴンのリダクションをアーティストが手作業で行うのですが、Unreal Engine 5に実装された、無限のポリゴンが扱える「Nanite」を活用すれば、ポリゴンリダクションなしでCADデータを動かせるようになります。CADデータに限らず、ほかのツールで作ったデータをポンと取り込んで、そのままリアルタイムで動くようになったことは革新的です。

ということは、すでにCADや3DCGなどの資産がある企業にとっては、大きなメリットがあるということでしょうか。

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そのとおりです。現在持っているデータをそのまま使え、リアルタイムで動かせるのです。今まで、これができるツールはありませんでした。これは価値の高い技術だと思います。

そして、もうひとつ語っておきたいのが、広い世界を作りやすくなったことです。Epic Games社が巨大な街を再現したデモコンテンツを公開していますが、これだけ広い街を提供できる環境が整い、それも一般的なゲーミングPCなどで動くということには驚いています。

今までは、必要なシーンを先に決めて、カメラに映る範囲をCGで作るというのが当たり前でした。しかし、巨大な街が作れるということは、バーチャルの街でロケハンをして、撮影場所を決め、そこで撮影するといった、現実世界と同じようなワークフローが可能になります。“撮影場所を作る”から“撮影場所を探す”に変わるとすれば、これまでの概念を打ち崩すものです。

Epic Games社がUnreal Engine 5で作成した街のサンプルプロジェクトのスクリーンショット

図4:Epic Games社が配布している街のサンプルプロジェクト
(株式会社ヒストリア「[UE5] Unreal Engine 5 が正式リリース!
“The State of Unreal 2022”の内容まとめ」より)
https://historia.co.jp/archives/26136/

具体的に広い世界が作れるメリットを教えていただけますか?

例えば、東京の街を再現したバーチャル空間があるとしましょう。今までなら現地に行って撮影していたものが、バーチャル空間で撮影できるようになるのです。もし、沖縄で撮影したいと思ったとき、飛行機に乗って現地へ行かなくても、バーチャル空間でロケハンして、最適な場所で撮影することもできます。

これは従来も可能ではあったのですが、広いバーチャル空間を成立させるために、多大なコストをかけて最適化を行う必要がありました。それがUnreal Engine 5になることで、気軽に実現できるようになりました。これは従来の概念が変わる素晴らしい技術です。例えば、これまでは狭いアセット単位での空間を販売していましたが、今後は広大なデジタルの街を売ることもできるので、とても興味がわきますよね。実際にそのような世の中になるためには、もう一歩、街自体の制作コストを下げる必要があるのですが、その可能性にはワクワクします。

Unreal Engineによる工数削減について

ちなみにUnreal Engine 5の登場で、制作における工数に変化があるとお考えですか?

Unreal Engine 4からUnreal Engine 5になったことで、できることが増えました。しかし、工数という面では、さほど変化はないかなと考えています。というよりも、Unreal Engine 4が登場したとき、大幅に工数が減ったので、それと同じ工数でできることが増えたと考えるのが正しいですね。

例えば、ゲームエンジンが流行する前は、プロジェクトごとにプログラムの環境を整え、レンダリング部分から作成していました。そのため、企業ごとに差があるとは思いますが、1プロジェクトで最低2,000万円以上のコストがかかっていたのではないでしょうか。それがUnreal Engine 4の登場で、ちょっとしたことなら200万円ほどでできるようになりました。コストが一桁下がったのです。

ゲーム業界は特殊で、1タイトルに数億~数十億円というお金をかけますが、エンタープライズの案件でそこまでかけられることは稀です。そのため、いままでコスト面で案件化できなかったものが、Unreal Engine 4の世代で案件化できるようになりました。

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例えば、社内のローカルネットワークを使ったバーチャル空間のミーティングスペースを作成する場合や、1LDKや2LDKのバーチャルモデルルームの制作なら400万円前後で作ることができます。

そのほか、既存のCADデータをベースに自動車1台をUnreal Engineに最適化し、ターンテーブルを回してVRでクルマを見られるものなども300~400万円で実現可能ですね。もちろん機能を追加していけば費用も上がりますが、検証やテストで導入するのであれば、かなり敷居が低くなったことは間違いありません。

これはUnreal EngineやUnityなどのゲームエンジンが普及したおかげです。制作にかかる工数が削減でき、その結果としてコストバランスがよくなり、使われるようになったわけですね。

そのほか、デジタルツインやサイバーフィジカルシステムといったDXを考えたときに、バーチャルでのライブや展示会に興味を持つ方も多いのではないでしょうか?

そうですね、実際に弊社でもバーチャルライブにUnreal Engineを活用しています。バーチャル空間でのライブや展示会を行うことは、ゲームエンジンであるUnreal Engineの得意分野と言えます。

ただ、まだ課題が多いのも事実です。バーチャルでのライブや展示会といった箱ものイベントは、現実との乖離が大きすぎるというのが正直な感想です。バーチャル空間には、現実で感じる空気感がないのです。その理由として、圧倒的に現実に比べて情報量が少ないのだと思います。

一緒にいる人、そして気温や空気の流れ、光の精細さ、音の方向、全部が合わさって初めてリアルな空気感が生まれます。それをバーチャルで再現するのは、現段階では難しいと感じています。

体験という意味ではリアルに遠く及ばない。ただ、バーチャルには利便性があります。バーチャルならではのものを追い求めていかないと、リアルには敵わないと思います。例えば、ライブであれば双方向でアーティストに声援を届けられるなど、バーチャルならではの価値が必要ですよね。

単純にバーチャル空間でコミュニケーションが取れる、コミュニティが作れるというのは、コンテンツとしての価値にはなりません。それだけだと、既存のSNSの方が便利です。あくまでバーチャル空間は手段であり、その中で展開されるコンテンツを価値ある状態にすることが大切。人が集まるようなコンテンツをどうやって生み出していくか、それが今後の課題になっていくでしょう。

高速ソフトウェアバージョン管理ツール「Perforce Helix Core」の効果

最後に、株式会社ヒストリア様では、ゲーム開発において当社取り扱いの高速ソフトウェアバージョン管理ツール「Perforce Helix Core」(パーフォース・ヘリックス・コア)をご活用いただいておりますが、どのように寄与できているでしょうか?

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「Perforce Helix Core」は、全社で使っておりますが、Unreal Engineとのマッチングも良いですし、Unreal Engineの開発元であるEpic Games社も使っているので安心感がありますよね。

ゲーム開発では、映像制作等とは異なり、チームメンバー全員がゲームエンジン以下の全てのデータや環境一式を持っている必要があります。ゲームは相互作用が強く、環境を統一することが重要。さらにオープンワールドのゲームは、そのデータ量が膨大になります。その点で「Perforce Helix Core」は、膨大なデータを扱うことに優位性があります。さまざまなバージョン管理ツールを使っていますが、個人的には「Perforce Helix Core」はニーズに適していると感じます。

プロフィール

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株式会社ヒストリア 代表取締役

佐々木 瞬 氏

コンシューマーゲームのディレクター、リードプログラマーを経て、2013年10月にUnreal Engine(以下UE)専門会社である株式会社ヒストリアを設立。UEを用いたコンシューマーゲームやVRタイトルの開発に加え、自動車業界・建築業界・テレビ業界向けノンゲームコンテンツの開発を行っている。学習用ミニコンテスト「UE4ぷちコン」やWEBメディア「ゲームメーカーズ」をはじめとする開発者への情報発信にも力を入れる。