p4 servers

概要

すべてのサーバ仕様のリストを表示するか、複製のステータスを評価します。

オペレーター特権を持つユーザは、p4 serversおよびp4 servers -Jを実行できます。

構文

p4 [g-opts] servers [-J | --replication-status]

解説

構文バリアントについて、以下のセクションで説明します。

サーバ仕様の一覧表示

p4 serversは、マスターのPerforceサーバに保存されている、すべてのサーバ仕様を一覧表示します。

depot-master server depot-master myHost:1111 depot-master 'depot-master '
depot-standby_1 server depot-standby_1 10.0.101.55:37046 depot-standby 'depot-standby '
workspace-server_1 server workspace-server_1 10.0.101.55:41261 workspace-server 'workspace-server '
workspace-server_2 server workspace-server_2 10.0.101.55:47050 workspace-server 'workspace-server '

出力には、サーバID、タイプ、提供されるサービス、サーバの作成時に指定されたコメントが一覧表示されます。

p4 serversの出力は、タグ付きフォームで取得すると解析が容易になる場合があります。

p4 -ztag servers

... ServerID depot-master
... Name depot-master
... Address myHost:1111
... Type server
... Services depot-master
... Description depot-master


... ServerID depot-standby_1
... Name depot-standby_1
... Address myHost2:37046
... Type server
... Services depot-standby
... Description depot-standby


... ServerID workspace-server_1
... Name workspace-server_1
... Address myHost3:41261
... Type server
... Services workspace-server
... Description workspace-server


... ServerID workspace-server_2
... Name workspace-server_2
... Address myHost4:47050
... Type server
... Services workspace-server
... Description workspace-server

複製ステータスの評価

-Jまたは--replication-statusオプションを使用すると、1つ以上のレプリカがマスターサーバーのレコードを複製する際の効率性をチェックできます。サーバAとレプリカBを使用する場合、このコマンドの出力によって2つの基本情報が提供されます。

  • Aのジャーナルのサイズと更新時刻です。

  • p4 pullまたはp4 journalcopy要求を送信したすべてのサーバBには、要求の送信時刻、およびBのジャーナルの保持状態と適用状態に関する情報が提供されます。単純なマスターとレプリカの場合、保持されるレコード数と適用されるレコード数は常に同じになります。Bのジャーナルはp4 pullコマンドによって更新されるためです。

コマンドはマスターサーバに対して実行されることを前提としています。p4クラスタ管理の際にこの情報を解釈する場合は、保持されるレコードと適用されるレコードの違いについて理解することが重要です。スタンバイサーバは2つの操作を行ってマスターサーバのレコードを複製します。

  • p4 journalcopyコマンドを使用して、マスターサーバのジャーナルをスタンバイサーバのジャーナルにコピー(保持)します。

  • p4 pull -Lコマンドを使用して、コピーしたジャーナルレコードをスタンバイサーバのデータベースに適用し、その状態ファイルを更新します。

出力を確認することにより、分散システムのさまざまな場所の負荷を評価して、レプリカがマスターとどの程度同期しているか確認できます。ラグタイムが長い場合は注意が必要です。

タグ付けを解除したp4 servers -Jの出力は以下のようになります。

depot-master '2014/09/08 13:13:58' depot-master 5/258 5/258 wadL/1 1
depot-standby_1 '2014/09/08 13:14:58' depot-standby 5/258 5/258 WAdl/12 1
workspace-server_1 '2014/09/08 13:14:58' workspace-server 5/258 5/258 WaDl/10 1
workspace-server_2'2014/09/08 13:14:57' workspace-server 5/258 5/258 WaDl/10 1

この出力はタグ付きフォームを使用した方が解釈しやすくなります。

... ServerID depot-master
... Updated 2014/09/08 13:13:58
... ServerType depot-master
... PersistedJournal 5
... PersistedSequence 258
... AppliedJournal 5
... AppliedSequence 258
... JAFlags wadL/1
... IsAlive 1

... ServerID depot-standby_1
... Updated 2014/09/08 13:14:58
... ServerType depot-standby
... PersistedJournal 5
... PersistedSequence 258
... AppliedJournal 5
... AppliedSequence 258
... JAFlags WAdl/12 1
... IsAlive 1

... ServerID workspace-server_1
... Updated 2014/09/08 13:14:58
... ServerType workspace-server
... PersistedJournal 5
... PersistedSequence 258
... AppliedJournal 5
... AppliedSequence 258
... JAFlags WaDl/10 1
... IsAlive 1

... ServerID workspace-server_2
... Updated 2014/09/08 13:14:57
... ServerType workspace-server
... PersistedJournal 5
... PersistedSequence 258
... AppliedJournal 5
... AppliedSequence 258
... JAFlags WaDl/10 1
... IsAlive 1

フィールドの意味について、以下のテーブルで説明します。

ServerID

サーバのサーバID。

どちらも設定されている場合、サーバIDは常にP4NAMEと一致する必要があります。サーバIDを設定することをお勧めしますが、下位互換性を維持するため、P4NAMEはサポートされています。

Updated

要求元サーバがこのサーバ(通常はマスター)にジャーナルレコードを最後に要求した日付および時刻。

ServerType

サーバタイプ。以下のうちいずれか1つになります。standardreplicaforwarding-replicabuild-serveredge-servercommit-serverdepot-masterdepot-standbyworkspace-serverstandbyforwarding-standby

PersistedJournal

レコードが保持されているジャーナルのローテーション数。

PersistedSequence

保持されているジャーナルの場所。

マスターサーバ、レプリカ、ワークスペースサーバについては、ジャーナルが保持される場所および適用される場所は常に同じです。スタンドバイサーバではタイプを問わず場所が異なります。

AppliedJournal

適用されたジャーナルのローテーション数。

AppliedSequence

適用されたジャーナルの場所。

マスターサーバ、レプリカ、ワークスペースサーバについては、ジャーナルが保持される場所および適用される場所は常に同じです。

JAFlags

設定されている場合は大文字で、設定されていない場合は小文字で出力された、フィールドのセット。アルファベット順の表示に続いてフラグの数値が表示されます。

関連付けられているpullまたはjournalcopyコマンドによって表示される一般的なコマンドフィールドは、以下のとおりです。

  • WAdl/12: p4 journalcopy -i 0

  • WaDl/10: p4 pull -i 0

  • wAdl/4: p4 journalcopy -i 1

  • waDl/2: p4 pull -i 1

  • wadL/1: マスターステータスの合成レコード。各レプリカのジャーナルの場所をこのサーバのジャーナルの場所と比較して、いずれかのレプリカが遅れをとっていないか確認できます。

記号は以下のように解釈します。

W/8:

待機、長いポーリング要求

w:

未待機

A/4:

確認中

a:

未確認

D/2:

永続的

d:

非永続的

L/1:

ローカルジャーナルに関するデータ。p4 serversコマンドの対象となるサーバのジャーナルです。

l:

レプリカからの要求(マスターのジャーナルのコピー中に進行状況を示します)。

IsAlive

サーバが稼働している場合は1、停止している場合は0。

Pullまたはjournal-copy要求がdb.jnlackテーブルに記録されるのは、サーバIDまたはP4NAMEのどちらかを持つレプリカから要求が行われた場合のみになります。サーバIDまたはP4NAMEを持たないレプリカがこのような要求を行った場合は、テーブルに記録されません。

オプション

-J | --replication-status

サーバのジャーナルに関する情報、およびこのサーバから複製されたすべてのレプリカの複製ステータスに関する情報を提供します。

g-opts

“グローバルオプション”」を参照してください。

使用上の留意点

ファイル引数にリビジョン指定子を使えるか?

ファイル引数にリビジョン範囲を使えるか?

最低限必要なアクセスレベル

適用外

適用外

list

関連コマンド

サーバの仕様を編集または表示する。

p4 server

サーバの一意のIDを設定する。

p4 serverid