p4 job

概要

欠陥、改善要求、またはその他のジョブ仕様の生成または編集を行います。

構文


p4 [g-opts] job [-f] [jobName]
p4 [g-opts] job -d jobName
p4 [g-opts] job -o [jobName]
p4 [g-opts] job -i [-f]

解説

ジョブとは、ディポのファイルに対して実行する必要のある作業を記述したものです。場合によっては、バグの記述(例えば、「スクロール機構が正常に動作していない」)、または改善要求(例えば、「ある動作を発生させるオプションを追加してください」)、あるいはPerforceの管理下にあるファイルに変更が必要なことになる場合もあります。

ジョブは、システムに対する変更を任意のテキストとして記述するという点でチェンジリストの記述と似ていますが、チェンジリストは完了した作業を記述するのに対し、ジョブは行う必要のある作業を開発者に伝えるものです。

ジョブは、p4 jobによって表示されるフォームで生成・編集します。ユーザはそのフォームに、ジョブを記述するテキストを、バグの重要度やバグ修正を担当する開発者といった情報とともに入力します。Perforceスーパーユーザは、p4 jobspecでジョブフォームのフィールドを変更できるので、1つのジョブを構成するフィールドは個々のPerforceインストールによって異なります。

p4 jobが引数なしで実行されると、jobNNNNNNという新しいジョブが生成されます。NNNNNNは6桁の連番です。このジョブの名前は、エディタを終了する前にフォーム上で変更することができます。p4 jobjobnameの引数付きで実行すると、その名前のジョブが生成され、すでに同じ名前のジョブが存在している場合には、そのジョブの編集を行うことができます。

ジョブが生成されたら、そのジョブをp4 fixp4 change、またはp4 submitで修正するチェンジリストにリンクさせることができます。ジョブがチェンジリストにリンクされている場合には、通常、ジョブの状態はclosedになります。(詳しくは下記「使用上の留意点」を参照してください)

フォームフィールド

以下に紹介するのは、デフォルトのジョブフォームに表示されるフィールドです。ジョブを記述するフィールドは、Perforceスーパーユーザによって変更されることがあるので、実際に表示されるフォームのフィールドは、これとは異なる可能性があります。

フィールド名

タイプ

解説

Job:

書き込み可能

ジョブの名前です。新しいジョブの場合、このフィールドの値はnewです。フォームを閉じると、newがjobNNNNNNという名前に置き換えられます。ここで、NNNNNNはジョブの連番の次の6桁の番号です。

このフィールドの文字を入力し直すことにより、ジョブに任意の名前を付けることもできます。

Status:

書き込み可能、既定値

このフィールドの値はopenclosed、またはsuspendedでなければなりません。ジョブがチェンジリストにリンクされていれば、このフィールドの値は、チェンジリストがサブミットされたときにclosedに設定されます。

User:

書き込み可能

ジョブを生成したユーザの名前です。

Date:

書き込み可能

ジョブが生成された日付です。

Description:

書き込み可能

ジョブに関するコメントを記述することができます。

オプション

-d jobname

関連する作業中またはサブミット済みの修正がない場合に限り、ジョブjobnameを削除します。

-f

強制オプションです。Perforce管理者に読み取り専用フィールドの編集を認めます。

-i

エディタを立ち上げずに標準入力からジョブフォームを読み込みます。

-o

エディタを立ち上げずに標準出力へジョブフォームを書き出します。

g-opts

“グローバルオプション”」を参照してください。

使用上の留意点

ファイル引数にリビジョン指定子を使えるか?

ファイル引数にリビジョン範囲を使えるか?

最低限必要なアクセスレベル

適用外

適用外

open

  • Perforceスーパーユーザがp4 jobspecでフィールドID# 102([Status:]フィールド)を削除した場合、Perforceは、ジョブがリンクされているチェンジリストがサブミットされてもそのジョブを完了できなくなります。詳細については、p4 jobspecの項および『Perforceサーバ管理者ガイド: 基本』を参照してください。

  • ジョブが生成または変更されると、Perforceはジョブにインデックスを付け、p4 jobs -eが速やかにそのジョブを見つけられるようにします。インデックスキーはwordfieldnameです。wordは、大文字と小文字を区別しない英数字の単語です。日付のフィールドの値は1970年1月1日00:00:00からの秒数として保存されます。

p4 job

新しいジョブを生成します。デフォルトでは、そのジョブの名前はjobjobNNNNNNになります。

p4 job job000135

ジョブjob000135を編集します。

関連コマンド

ジョブのすべて、または一部をリスト表示する。

p4 jobs

ジョブを既存のチェンジリストにリンクする。

p4 fix

ジョブとそれを修正するチェンジリストのリストを参照する。

p4 fixes

作業中チェンジリストに対するジョブの追加または削除を行う。

p4 change

サイトにおけるジョブの形式を変更する(スーパーユーザのみ使用可能)。

p4 jobspec

サイトにおけるジョブの形式に関する情報を読み出す。

p4 jobspec -o