p4 fix

概要

ジョブを、その修正を行うチェンジリストにリンクします。

構文

p4 [g-opts] fix [-d] [-s status] -c changelist jobName ...

解説

p4 fixコマンドは、ジョブ(実行されるべき作業の記述)を、チェンジリスト(ファイルに対する変更の集合。ジョブに記述された作業を行う)にリンクします。

チェンジリストがまだサブミットされていない場合、ジョブは、リンク先チェンジリストについてp4 submitまたはp4 changeを実行するときに開くフォーム内に表示されます。通常の状況では、チェンジリストがサブミットされた時点で、ジョブの状態がclosedに変わります。p4 fixを実行する前にすでにチェンジリストがサブミット済みである場合も、ジョブの状態はやはりデフォルトの状態(通常はclosed)に設定されます。

チェンジリストをサブミットする際に、ジョブの状態をデフォルトの状態(通常はclosed)以外に変更するには、p4 fixp4 submit、またはp4 change-sオプションを使用します。

記述された作業を、複数のチェンジリストで修正済みとすることもできます。すなわち、1つのジョブを、複数のチェンジリストにリンクすることができます。また、1つのチェンジリストで10のバグを修正済みにすることも可能です。この場合は、複数のジョブを同一のチェンジリストにリンクします。これは、p4 fixに複数のジョブを引数として与えることにより、コマンドを1回実行するだけで達成できます。

オプション

-c changelist

修正済みとしてマークされるチェンジリスト。

-d

指定されたチェンジリストにおける指定されたジョブに関する修正の記録を削除します。ジョブの状態は変わりません。

-s status

チェンジリストのサブミット時に、ジョブの状態をデフォルト値であるclosedではなくstatus(またはp4 jobspecフォームのフィールド102のPresets:に定義されたその他の値)に変更します。

ジョブをリンクしているチェンジリストをsubmittedする場合、この状態の値はすぐにジョブの状態に反映されます。

チェンジリストがpendingの場合、p4 submitにも-sオプションを指定し、p4 submitフォームのJobs:フィールドのジョブの隣に望ましい状態が表示されていると、ジョブの状態はチェンジリストのサブミット時に変更されます、

ジョブを未変更のままにしておくには、特殊な状態であるsameを使用します。

g-opts

“グローバルオプション”」を参照してください。

使用上の留意点

ファイル引数にリビジョン指定子を使えるか?

ファイル引数にリビジョン範囲を使えるか?

最低限必要なアクセスレベル

適用外

適用外

open

  • ジョブのフォーマットはサイトごとに変更されることがあるので、使用しているシステム上のジョブには[Status:]フィールドがない場合があります。その場合には、ジョブはp4 fixでチェンジリストにリンクすることができますが、Perforceは、チェンジリストがサブミットされても、そのジョブのフィールドの値はいっさい変えません。

  • 修正済みまたは未修正のジョブの状態は、p4 jobでジョブを編集することにより、いつでも変えることができます。

  • ジョブを修正済み(または未修正)にするには、サブミットされていないチェンジリストについてp4 submitまたはp4 changeのフォームを表示させ、その[Jobs:]フィールドに該当のジョブを追加する(あるいは削除する)という方法もあります。

  • デフォルトのチェンジリストにp4 fixでジョブをリンクすることはできません。リンクしたいときは、デフォルトのチェンジリストをディポにサブミットするとき、p4 submitフォームの[Jobs:]フィールドにそのジョブを追加してください。

  • p4 fix -s statusをジョブに対して使用し、p4 submitまたはp4 changeに対して-sオプションを使用した場合、チェンジリストフォームの[Jobs:]フィールドにはジョブの状態値が必要になります。このデフォルトは、p4 fix -s statusで指定された値です。チェンジリストのサブミットが成功した場合、ジョブには指定のstatusが割り当てられます。フォームにstatusの値の指定がない場合、エラーメッセージ

    Wrong number of words for field 'Jobs'.

    が表示されます。

    p4 fix -s statusp4 submit -s、およびp4 change -sは、欠陥追跡システムと連携して使用することを目的としたオプションです。

    通常、ユーザがこれらのコマンドを使用することはなく、p4 submitp4 change-sオプションなしで使用します。この場合、[Jobs:]フィールドに必要なのはジョブ番号のみで、各ジョブの状態はサブミット完了時にデフォルト値(通常はclosed)に設定されます。

p4 fix -c 201 job000141 job002034

2つのジョブをチェンジリスト201によって修正済みとします。

チェンジリスト201がまだpendingの場合には、ジョブの状態はチェンジリストがサブミットされた段階でclosedに変わります。

p4 fix -c 201 -s suspended job002433

チェンジリスト201がサブミットされたときに、job002433closedではなくsuspendedとします。

p4 submit-sオプション付きで実行する必要 あります。

関連コマンド

作業中チェンジリストに対してジョブを追加または削除する。

p4 change

デフォルトのチェンジリストに対してジョブを追加または削除する。

p4 submit

ジョブとチェンジリストの関係をリスト表示する。

p4 fixes

ジョブを生成または編集する。

p4 job

ジョブのすべて、または一部をリスト表示する。

p4 jobs

サイトで使用するジョブのフォーマットを変更する。(スーパーユーザ専用)

p4 jobspec

サイトで使用しているジョブのフォーマットに関する情報を読み出す。

p4 jobspec -o