p4 renameuser

概要

ユーザの名前を変更し、そのユーザについて記載されているデータベースレコードをすべて変更します。

構文

p4 [g-opts] renameuser --from=old --to=new

解説

p4 renameuserコマンドはユーザの名前を変更し、以下の要素を変更してこの変更を反映します。

  • ユーザレコード

  • ユーザを含むグループ

  • ユーザに適用されるプロパティ

  • ユーザが所有するオブジェクト: ワークスペース、ラベル、ブランチ、ストリームなど

  • ユーザが作成したオブジェクト: 作業中、保留中、コミット済みの変更すべて

  • ユーザが作業状態にしたファイルまたは保留にしたファイル

  • ユーザがジョブに対して行った修正

説明的なテキストフィールド(ジョブの説明または変更の説明など)に記載されているユーザ名は変更されません。データベースレコードの所有者またはユーザのフィールドとして表示される名前のみ変更されます。

ユーザに適用される保護テーブルエントリは、Nameフィールドがユーザ名と完全に一致する場合にのみ更新されます。Nameフィールドにワイルドカードが含まれている場合、変更は行われません。

ジョブフィールドで処理対象となるのは属性コード103のみになります。他のジョブフィールドに含まれているユーザ名は、手動で変更する必要があります。

p4 renameuserコマンドは、スペックディポ内の内容は変更しません。

Important

P4AUTH設定で認証されたユーザの名前を変更する場合、使用を認められたサーバごとにp4 renameuserコマンドを実行する必要があります。

使用と制限

最善の結果を得るために下記のガイドラインに従ってください。

  • このコマンドを使用する前に、newに指定するユーザ名がすでに存在していないことを確認してください。既存のユーザ名を使用すると、既存のユーザのデータと名前を変更したユーザのデータがマージされる(このようなマージはシステムによってできる限り避けられますが)ことがあります。

  • このコマンドを発行するユーザは、名前が変更されるユーザと同一であることはできません。

  • このコマンドの実行時に、名前が変更されるユーザがサーバを使用していないことが必要です。コマンドが完了した後、ユーザはログアウトしてログインし直す必要があります。

  • p4 renameuserコマンドはアンロード済みのワークスペースを処理しません。そのため、あらかじめすべてのユーザのワークスペースを再ロード(または削除)する必要があります。

    分散インストールには、ユーザが所有するローカルワークスペースまたはローカルラベルが含まれる場合があります。そのため、エッジサーバにバインドされているこれらのワークスペースとラベルは、あらかじめ削除するか、コミットサーバに移動する必要があります。

  • ユーザによってサブミットされた$Author$タグに含まれる+kタイプのファイルは、このコマンド後に不適切なダイジェストを持つようになります。ユーザ名の変更後にダイジェストの値を再計算するには、p4 verify -vを使用してください。

オプション

--from=old

古いユーザ名。

--to=new

新しいユーザ名。

g-opts

“グローバルオプション”」を参照してください。

使用上の留意点

ファイル引数にリビジョン指定子を使えるか?

ファイル引数にリビジョン範囲を使えるか?

最低限必要なアクセスレベル

適用外

適用外

super

関連コマンド

ユーザ名の変更後に特定のファイルについてダイジェストの値を再計算する。

p4 verify

ユーザの作成またはユーザプリファレンスの管理を行う。

p4 user

既存のユーザを一覧表示する。

p4 users