p4 verify

概要

Perforceバージョン化サービスアーカイブの正当性を検証します。

構文


p4 [g-opts] verify [-t | -u | -v | -z] [-m max] [-q -s -X] [-b batch] file[revRange] …
p4 [g-opts] verify -U unloadfile …

解説

p4 verifyは、リビジョン指定情報およびリビジョン内容のMD5ダイジェスト(フィンガープリント)をレポートします。

引数を指定しない場合、p4 verifyは各リビジョンのMD5ダイジェストを計算して表示します。あるリビジョンがアーカイブから失われており、したがって再現できない場合、そのリビジョンの出力行はMISSING!で終わります。また、ダイジェストに差異がある場合、破損しているファイルの出力行はBAD!で終わります。

複製環境では、p4 verify -tによりBAD!またはMISSING!のファイルは行末に(transfer scheduled)を付けて報告されます。

オプション

-b batch

デフォルトでは、p4 verifyは一度に10000個のファイルをバッチで処理します。このバッチサイズは-b batchオプションで変更可能です。バッチによる処理を無効にするには、-b 0を指定します。-zオプションが指定されていると、-bオプションは無視され、すべてのオプションが1つのバッチで処理されます。

-m max

p4 verifyの対象となるリビジョン数をmaxに制限します。

-q

出力を抑制して実行します。以前に生成されたMD5ダイジェストに対してファイルの正当性を検証し、エラーがある場合にのみ出力を表示します。

-s

ファイルサイズとダイジェストを検証します。-vは-sオプションを意味します。

-t

レプリカを動作させているとき、p4 verify -tを実行すると、レプリカは破損または失われたリビジョンの内容の転送をスケジュールします。

-tオプションは-vオプションまたは-uオプションと使用することはできません。

-u

以前にファイルサイズとダイジェストが保存されたことがない場合にのみ、各ファイルのファイルサイズとMD5ダイジェストをPerforceデータベースに保存します。以後p4 verifyを使用すると、p4 verifyで計算した値と保存済みの値とを比較します。

-U unloadfile

アンロードディポ内のファイルを検証します。詳細については、p4 unloadを参照してください。

-v

各ファイルのMD5ダイジェストをPerforceデータベースに保存します。該当ファイルの保存済みダイジェストがある場合でも、その既存ダイジェストに上書きします。(-vオプションは、Perforceシステム管理者によってPerforceの制御範囲外で故意に変更されたアーカイブファイルの保存済みダイジェストを更新する目的でのみ使用されます。)

-vオプションと-uオプションを同時に使用することはできません。

-X

ファイルタイプが+Xのファイルはスキップされます(サービスはこのファイルに対してarchiveトリガを実行します)。

-z

現在のパスで既に計算済みであるリビジョンをスキップします。このオプションにより、遅延コピーとして存在するリビジョンに対する検証が高速化されます。このオプションは、-vまたは-uオプションと同時に使用できません。

g-opts

「“グローバルオプション”」を参照してください。

使用上の留意点

ファイル引数にリビジョン指定子を使えるか？

ファイル引数にリビジョン範囲を使えるか？

最低限必要なアクセスレベル

使用可

使用可

admin

  • p4 verifyがエラーを返したときは、Perforceのテクニカルサポートにご連絡ください。

  • p4 verify -qz //...を実行して定期的にディポの正当性を検証することが推奨されます。

    詳細については、『Perforceサーバ管理者ガイド: 基本』を参照してください。

  • リリース2005.1からPerforceはファイル長のメタデータをリビジョン毎に追跡します。新規にファイルがサブミットされると、ファイル長のメタデータが自動的にデータベースに追加されます。(2005.1にアップグレードした後も、少なくとも1度はp4 verify -uを実行し、ファイル長が保存されていない2005.1より前のファイルについてファイル長のメタデータを更新する必要があります。）

    大規模なサイト(リビジョン数が一千万を超える規模)では、2005.1にアップグレードした直後、管理者が一度にレポジトリ全体のファイル長メタデータを更新しようとすると、メモリの制限をオーバーしてしまうことがあります。このような場合は-m maxRevsオプションを使用し、一回のコマンドで更新するリビジョンの数を制限します。例えば、p4 verify -u -m 1000000 //...とすると、ファイル長メタデータを一度に再計算するファイルの数を100万個に制限することができ、管理者はp4 verifyを何度かに分けて実行してファイル長のメタデータの再計算を行うことができます。