Helix Coreサーバ管理者ガイド: マルチサイト展開 (2019.1)

コミットサーバおよびエッジサーバの構成の作成

注意

バージョン2016.1よりも前のサーバを使用している場合は、ナレッジベース記事「コミットサーバ/エッジサーバ環境の設定」を参照してください。

ここでは、バージョン2016.1以降のサーバを使用している場合の手順について説明します。

注意

最も望ましいのは、P4NAMEとサーバIDを同じ値に設定する方法です。これにより、分散環境の各サーバの構成変数を独立させることが簡単にできます。

重要

構成の問題を回避するには、serverIDの値をP4NAMEの値と常に一致させる必要があります(どちらも設定されている場合)。serverIDを設定することをお勧めしますが、下位互換性を維持するため、P4NAMEもサポートされています。

  1. 以下のコマンドを実行して、コミットサーバの仕様を作成します。

     $ p4 server -c commit-server chicago_commit

    次に、作成されたサーバ仕様の「DistributedConfig」セクションを以下のように変更します。

    serviceUser=svc_chicago_commit
    monitor=2
    lbr.autocompress=1
    journalPrefix=/chicago/backup/p4d_backup
    P4TICKETS=/chicago/p4root/.p4tickets
    P4LOG=/chicago/logs/chicago_commit.log

    各項目の意味は以下のとおりです。

    • serviceUserは、エッジサーバとの通信で使用されるサービスユーザアカウントの名前です。
    • monitor=2を指定すると、p4 monitor showコマンドを実行した場合に、コミットサーバ上のアクティブなコマンドとアイドル状態の接続をモニタリングすることができます。
    • lbr.autocompress=1を指定すると、コミットサーバ上のRCSファイルタイプ用の圧縮ストレージが有効になります。コミットエッジ環境でアーカイブファイルの複製処理を最適化する場合は、この項目を指定することをお勧めします。

    • journalPrefixは、コミットサーバのチェックポイントと循環ジャーナルの場所と名前で使用されるプレフィックスパスです。メタデータを複製する場合は、エッジサーバで、コミットサーバの循環ジャーナルの検索と読み取りを定期的に実行する必要があります。journalPrefixの値により、これらのジャーナルの名前と場所が識別されます。

    • P4TICKETSには、エッジサーバとの通信時にコミットサーバのserviceUserで使用されるチケットファイルのパスが格納されます。

    • P4LOGには、コミットサーバのログファイルのパスが格納されます。

  2. 以下のコマンドを実行して、コミットサーバのserver IDを設定します。
     $ p4 serverid chicago_commit
  3. 以下のコマンドを実行して、エッジサーバの仕様を作成します。

     $ p4 server -c edge-server tokyo_edge
  4. 次に、作成されたサーバ仕様のDistributedConfigセクションを以下のように変更します。

    db.replication=readonly
    lbr.replication=readonly
    lbr.autocompress=1
    rpl.compress=4
    startup.1=pull -i 1
    startup.2=pull -u -i 1
    startup.3=pull -u -i 1
    P4TARGET=chicago.perforce.com:1666
    serviceUser=svc_tokyo_edge
    monitor=1
    journalPrefix=/tokyo/backup/p4d_backup
    P4TICKETS=/tokyo/p4root/.p4tickets
    P4LOG=/tokyo/logs/tokyo_edge.log

    各項目の意味は以下のとおりです。

    • db.replication=readonlylbr.replication=readonlyを指定すると、エッジサーバがコミットサーバのメタデータとアーカイブデータを複製します。
    • lbr.autocompress=1を指定すると、エッジサーバ上のRCSファイルタイプ用の圧縮ストレージが有効になります。コミットエッジ環境でアーカイブファイルの複製処理を最適化する場合は、この項目を指定することをお勧めします。
    • rpl.compress=4を指定すると、コミットサーバからエッジサーバに送信されたジャーナルデータが圧縮されます。エッジサーバの場所がコミットサーバに対してリモートになっている場合は、この項目を指定することをお勧めします。
      • エッジサーバの場所がコミットサーバに対してローカルになっている場合は、ジャーナルデータを保存する前にDistributedConfigセクションからrpl.compress=4を削除すると、データの圧縮が無効になります。
    • startup.Nにより、1つのメタデータ(pull -i 1)と2つのアーカイブ(pull -u -i 1)のプルスレッドが定義されます。エッジサーバの起動時にこれらのプルスレッドが実行され、その後メタデータとアーカイブの複製が実行されます。
    • P4TARGETにより、エッジサーバの複製元となるコミットサーバのP4PORT (「ホスト:ポート」の形式)が指定されます。
    • serviceUserは、コミットサーバとの通信に使用されるサービスユーザアカウントの名前です。

    • monitor=1を指定すると、p4 monitor showコマンドを実行した場合に、コミットサーバ上のアクティブなコマンドをモニタリングすることができます。

    • journalPrefixは、エッジサーバのチェックポイントと循環ジャーナルの場所と名前で使用されるプレフィックスパスです。
    • P4TICKETSには、コミットサーバとの通信時にエッジサーバのserviceUserで使用されるチケットファイルのパスが格納されます。
    • P4LOGには、エッジサーバで使用されるサーバログファイルのパスが格納されます。

次の手順

エッジサーバの作成と起動