Helix Coreサーバ管理者ガイド: マルチサイト展開 (2019.1)

エッジサーバの作成と起動

コミットサーバの構成が完了したので、コミットサーバのチェックポイントからエッジサーバを準備することができるようになりました。後いくつかの手順で作成が完了します。

  1. コミットサーバのチェックポイントを取得し、-Kフラグを使用して、エッジサーバでは必要ないデータベースコンテンツをフィルタリングします(-zフラグを指定すると、圧縮されたチェックポイントが作成されます)。

    $ p4d -r /chicago/p4root -K "db.have,db.working,db.locks,db.resolve,db.revsh,db.workingx,db.resolvex,db.stash,db.haveg,db.workingg,db.locksg,db.resolveg" -z -jd edge.ckp
    
  2. エッジサーバのP4ROOTディレクトリに、圧縮済みチェックポイントを復元します。

    $ p4d -r /tokyo/p4root -z -jr edge.ckp.gz
  3. 新しく準備されたエッジサーバのサーバIDを設定します。

    $ p4d -r /tokyo/p4root -xD tokyo_edge
  4. 東京のエッジサービスユーザをシカゴのコミットサーバに接続するには、東京のエッジサーバ用に設定されているP4TICKETSファイルで、svc_tokyo_edgeサービスユーザ用のログインチケットを作成します。

    $ p4 -E P4TICKETS=/tokyo/p4root/.p4tickets -u svc_tokyo_edge -p chicago.perforce.com:1666 login
  5. コミットサーバのバージョン化ファイルをエッジサーバにコピーします。ファイルやディレクトリはrsync、tar、ftp、ネットワークコピー、または元のサーバのファイルを保持するその他の手段で移動させることができます。

    Linuxの場合:

    rsyncコマンド(または同じ機能のコマンド)を実行します。

    cd /chicago/p4root rsync -avz ./depot perforce@tokyo.perforce.com:/tokyo/p4root

    各項目の意味は以下のとおりです。

    • /chicago/p4rootは、コミットサーバルートです。
    • ./depotは、元のサーバのコピー元となるいずれかのディレクトリです。
    • perforce@tokyo.perforce.comは、新しいエッジサーバのユーザ名とホスト名です。
    • /tokyo/p4rootは、新しいエッジサーバ上のHelixサーバのルートディレクトリです。

    すべてのバージョンファイルディレクトリをコピーします。

    Windowsの場合:

    xcopyコマンド(または同じ機能のコマンド)を実行します。

    cd <Perforce original root>

    cd depot

    xcopy *.* S:\perforce /s /d /c /e /i /h /y

    各項目の意味は以下のとおりです。

    S:\perforceは新しいサーバ上で対応するディレクトリを含んでいるネットワークドライブです。

    すべてのバージョンファイルディレクトリをコピーします。

    注意

    LinuxとWindowsの場合:

    • サーバの移行前にほとんどのファイルをコピーしてから、バージョンファイルを更新することができます。バージョンファイルを更新するには、同じrsyncコマンドを実行します。このコマンドによって使用されるrsyncフラグは、コマンドが最後に実行された後に更新されたファイルのみを転送します。
    • バージョンファイルの場所がわからない場合は、p4 depotsコマンドを実行してください。次に、表示されたディポごとにp4 depot -o depotコマンドを実行し、そのディポの「Map:」フィールドを確認してください。このフィールドに、バージョンファイルの場所が表示されます。
  6. 使用するプラットフォームに適した構文を使用してエッジサーバを起動する

    以下に例を示します。

    $ p4d -r /tokyo/p4root -d

    UNIXWindows用のインストール/アップグレード方法については、『Helix Coreサーバ管理者ガイド: 基本』の「サーバのインストールとアップグレード」を参照してください。

  7. エッジサーバに対して次のコマンドを実行して、複製のステータスを確認します。

    $ p4 pull -lj
  8. コミットサーバのホストマシンで、シカゴのコミットサーバユーザを東京のエッジサーバに接続するには、シカゴのコミットサーバ用に設定されているP4TICKETSファイルで、svc_chicago_commitサービスユーザ用のログインチケットを作成します。

    $ p4 -E P4TICKETS=/chicago/p4root/.p4tickets -u svc_chicago_commit -p tokyo.perforce.com:1666 login