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インタビュー
 株式会社デンソー 技監 村山 浩之 氏

車載ソフトウェア開発を改革するトップに聞く!
クルマ×ITの品質を高めるために、今そして未来に必要なこと(2/2)

*東陽テクニカルマガジン【第19号】2016.1より掲載

センスを養うためには、距離感のある仕事を経験させることも重要

小野寺 充(以下、小野寺): 設計側には技術的な知識を超えたセンスも求められるため、育成も大変なのではないでしょうか?

村山 浩之氏(以下、村山):例えば、アーキテクトと呼ばれるような上流のエンジニアを育成するためには、特定のテクノロジーや製品に限定することなく、できるだけ距離感のある仕事を経験させることがセンスを養うためには重要だと思っています。また、素養の見極めも必要ですね。

小野寺:素養は、どのように見抜くのですか。

村山:直接話をすると大抵は分かります。言葉で説明すると、アーキテクトは「他人(外部)から期待されてモチベーションを持つタイプ」よりは、「モチベーションが内部から湧き出てくるタイプ」のほうが向いていると思います。この点については、心の知能と言われる「EQ( Emotional Intelligence Quotient)」なども活用できればと考えています。

小野寺:エンジニアは個人としてのスキル向上も重要ですね。

村山:「何がしたいか」、「何をめざすか」、自分のキャリアパスを思い描き、そのための「課題」と「克服方法」を考え、現状とのギャップを埋めるために行動していくことが重要だと思います。
だれでも悩みや不安があって当然だと思います。重要なのは、そこで思考を停止するのではなく、分からなければ「分かるために何をすべきか」を考え、実行することだと思います。

開発支援ツールには、「可視化」と「自動化」という大きく二つの役割がある

小野寺:デンソー様にも当社取り扱い製品のC言語用ソースコード静的解析ツール「QA・C(キューエーシ-)」を採用いただいておりますが、ツールの役割をどのように捉えていらっしゃいますか。

村山:ツールには、「可視化」と「自動化」という二つの役割があります。可視化とは、ソフトウェアの品質などを客観的な指標で示すことです。ソースコードのレビューはどうしても主観的なものとなりがちなので、「QA・C」でソースコードを解析すれば、修正前後の品質の違いや成果を可視化できます。また、ツールによってプロセスを自動化すれば、作業の効率化と精緻化を図ることができます。
一方、ツールに頼りすぎないことも重要です。例えば、C言語でしか開発をしたことがないエンジニアは、ハードウェアを直接制御するアセンブリ言語を知っているエンジニアには及ばない部分があると一般的に言われています。組み込みソフトウェアの場合は、そのような知識や経験の差が如実に表れますので、プログラミングの技術は最低限、スキルとして身につけて欲しいですね。

車載ソフトウェア開発を改革するトップに聞く!

*参考資料:経済産業省 第1回 情報サービス・ソフトウェアに係る技術に関する施策・事業評価検討会資料
資料ダウンロード

*東陽テクニカルマガジン【第19号】2016.1より掲載

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