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放射エミッション計測評価ソフトウェア「EPX/RE」リリース

カテゴリ:EMC 投稿日時 2019/04/12(金)16:51:02

マルチメディア機器や家電製品、医療機器などの電子機器の電磁ノイズを測定・解析し、さらに各種EMI規格への適合性を判定できる、放射エミッション計測評価ソフトウェア「EPX/RE」を発売開始しました。
「EPX/RE」は、キーサイト・テクノロジー株式会社の最新EMIレシーバー「N9048B PXE」のオプションである広帯域タイムドメイン・スキャン機能(W-TDS)を、国際・地域規格など各種EMI規格への適合判定を行う本ソフトウェアの自動測定シーケンスに組み込むことで、ノイズ取りこぼしが無く高信頼性の放射エミッション自動測定※1を可能にした、全く新しいコンセプトの世界初※2のソフトウェアです。また測定したノイズデータは周波数的な振舞いだけでなく時系列の振舞いも解析可能で、ノイズの出現間隔・頻度が可視化できるため、ノイズ源の特定ならびに対策にも非常に効果的です。 

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【 背景 】
EMI測定にFFT(高速フーリエ変換)を取り入れたタイムドメインスキャンは約10年前に登場し、今日では自動車および車載電子機器のEMI測定に多く採用され、特に準ピーク値検波(QP値検波)※3測定において、測定時間の大幅な短縮に寄与しています。
しかし、ターンテーブルやアンテナマストを動かしながら測定しなければならないマルチメディア機器や家電製品、医療機器などの電子機器の放射エミッション測定では、ターンテーブルが一回転するよりもスキャンのほうが時間がか
かり適切にデータ取得ができないため殆ど使用されず、現場の作業効率は改善されないままにあります。開発工程でノイズ対策が必要にもかかわらず、ノイズの振舞いが間欠的で再現できない、量産試験で規格を超えるノイズが発見され手戻り作業が発生してしまう、など測定現場ではノイズにまつわる課題に悩まされています。
IoT、5G、自動運転とテクノロジーが進歩するにつれ、ますます私たちを取り巻く電波環境は複雑に変化していきます。これは同時に、製品開発の過程で評価・対策すべき電磁ノイズがより複雑化することを意味し、EMC測定※4の重要性もより一層高まります。一方で、製品のライフサイクルは年々短くなり、これまで以上に早いサイクルでの開発が求められています。これからの製品開発では、いかに効果的・効率的にノイズ対策を行うかが、さらに非常に重要になってきます。
 
【 W-TDS(広帯域タイムドメイン・スキャン機能)の登場 】
キーサイト・テクノロジー株式会社(東陽テクニカはソリューションパートナー)から、EMIレシーバーの最新機種「N9048B PXE」向けのW-TDSオプションが発売されました。W-TDSは、現在市場に流通しているEMIレシーバーのタイムドメインスキャン機能に比べて遥かに広い350MHzのFFT帯域幅を持ちます。FFT帯域幅内では、どの周波数も常に測定しているため測定ギャップ※5がありません。また既存の主要なEMIレシーバーのタイムドメインスキャン機能とは異なり、QP値検波による測定を行う場合でもそのFFT帯域幅は狭まることなく維持される点も優れています。W-TDSにより30~1,000MHzの周波数範囲をスキャンするのに必要なレンジ数※6が大幅に削減されることでスキャン時間が短縮され、ターンテーブルやアンテナマストを動かしながらのタイムドメインスキャンが現実的なソリューションとなりました。
 
【 W-TDSを組み込んだ、世界初の自社ソフトウェア「EPX/RE」の開発 】
東陽テクニカは、この最新の計測技術W-TDSを取り入れて、新たな放射エミッション計測評価ソフトウェア「EPX/RE」を開発しました。ノイズ取りこぼしが無く高信頼性の放射エミッション自動測定を可能にした、全く新しいコンセプトの世界初のソフトウェアです。EMIレシーバーや経路切替器、アンテナマスト、ターンテーブルなど放射エミッション測定システムを構成する各種機器を制御して、マルチメディア機器・家電製品、医療機器などの電子機器の電磁ノイズの自動測定と解析を行います。さらに、国際規格や地域規格など種々のEMI規格への適合判定を実施することができます。
W-TDSを自動測定シーケンスに組み込むことで、30~1,000MHzの帯域をわずか3レンジに分けてギャップレス測定を実現することが可能となり、さらにはプリスキャン測定※7にQP値検波を用いることもできるため、広帯域ノイズの振舞いを正確に捉えられます。測定ポイントを的確に絞り込めて工数の短縮ができ、評価すべきノイズを見逃すことがありません。これまで、ノイズが複雑で熟練者でなければ適切な測定・評価が難しかったものが、W-TDSの利点を最大限活用した「EPX/RE」を用いることで、誰でも熟練者に匹敵する高精度・正確さで、見逃しのない自動測定を簡単に行うことができます。また「EPX/RE」は「N9048B PXE」からの全測定データを取得するため、各周波数ポイントのノイズレベルの時間的な変化を解析することが可能です。ノイズの出現間隔・頻度が可視化できるため、ノイズ源の特定ならびに対策にも非常に効果的です。
開発者は、測定セットアップを何度も変更してノイズを見つけ出す手間と時間を削減できるとともに、ノイズ対策の大きな手がかりを簡単・短時間に得ることができます。さらに、量産試験段階からの手戻りの削減が図れるため、開発効率向上を実現できます。品質保証の量産試験においては、ノイズの見逃しがないため、規格を超えるノイズを発生する製品の市場流出を未然に防ぐことができ、品質と信頼性の向上を図ることができます。
 
さらに、操作メニューや設定は、EMC関連ソフトウェアの当社の総販売実績は2,000本を超え、デファクトスタンダードになっている放射エミッション計測ソフトウェアを踏襲した設計としているため、誰でも非常に使いやすいソフトウェアです。
 
放射エミッション計測評価ソフトウェア「EPX/RE」の発売と同時に、本ソフトウェアとEMIレシーバー「N9048B PXE」を組み合わせた、最新の放射エミッション計測ソリューションの提供も開始します。東陽テクニカは、全てのエンジニアのノイズに関わる悩みを解消し、異常動作を引き起こさない安心・安全の製品開発を支え、産業界の発展に貢献してまいります。

 

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【 N9048B PXE用「W-TDS」オプションの主な特長 】
   •350MHzのFFT帯域幅を持つタイムドメインスキャン機能
   •FFT帯域幅内ではギャップレスの測定を実現

【 放射エミッション計測評価ソフトウェア「EPX/RE」の主な特長 】
   •W-TDSを組み込んだ2種類の高信頼自動測定シーケンス
     oFFT帯域幅内のギャップレス測定を重視したRealtime Scan測定シーケンス
     o1回あたりの測定時間短縮を重視した周波数ステップ測定シーケンス
   •QP値検波を用いたプリスキャン
   •広い帯域を覆い隠すインパルス(PK/MaxHold)を除去したノイズ解析が可能
   •ノイズの振舞いを解析して適切なDwell Timeを自動設定
   •ノイズの時系列データ評価
   •レポート機能
【 製品データ 】
   •製品名:放射エミッション計測評価ソフトウェア「EPX/RE」
   •発売日:2019年4月10日
   •販売地域:全世界

 

※1 電子機器から空中に放出される電気的ノイズを測定する。EMI(Electro Magnetic Interference)測定のひとつ
※2 広帯域タイムドメイン・スキャン機能を使った放射エミッション計測ソフトウェアとして。2019年4月8日現在。東陽テクニカ調べ
※3 EMI測定に用いられる検波。ノイズの持続時間が長いとき、あるいは出現頻度が高いときに測定結果が高くなるような時定数を持つ
※4 EMCは日本語では電磁両立性と呼ばれる。EMC測定では、電子機器が放出する電気的ノイズが他の機器へ影響を与えないこと、外部からの電気的ノイズにより電子機器の正常動作が妨害されないこと、という2つの特性を測定する
※5 測定データの演算処理中など、測定を行っていない時間のこと
※6 測定する周波数帯域を一定の周波数範囲毎に分割した数
※7 被測定物から、どの周波数にどの程度の強さのノイズが出力されているのかを最初に一通り確認するための測定


  

 

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