薄膜硬度計 iMicro-A

マイクロビッカースやロックウェルでは測定困難な薄膜の硬度測定を行うために設計された薄膜硬度計です。産業界で多用されるDLCなどの硬質膜の硬度測定に対応します。また最大荷重は1N (100gf)まで印加でき、薄膜のクラック発生から破壊・膜はがれに至る変形挙動の解析にも対応します。

特長

  • マイクロビッカースでは測定不可能な薄膜の硬度計
  • 数mNレベルの低荷重押込み試験が可能
  • ロックウェルと同様に圧痕観察が不要
  • 自動測定に対応
  • 作業者の個人差によるバラツキの低減
  • ISO14577に準拠した国際標準硬度計

仕様

変位計測    : キャパシタンスゲージ
変位レンジ   : 80ミクロン
変位分解能   : 0.04nm (電気的)
ティピカルノイズ: <0.25nm
荷重印加    : 電磁コイル
最大荷重    : 1N (100gf)
荷重分解能   : 6nN

システム構成

  • iMicro型ガントリー本体
  • InQuestコントローラ
  • 制御用PC
  • 液晶ディスプレイ
  • InViewソフトウェア

アプリケーション

  • 自動車部品のDLC薄膜
  • 自動車鋼板のメッキ膜
  • 自動車の塗装膜
  • 成型プレス金型の表面処理
  • 樹脂表面のハードコート膜
  • ゴム・タイヤの表面劣化

事例紹介

金属材料(SUJ2)上に堆積させたDLC薄膜(1ミクロン)の硬度測定例。
左)押込み時の荷重とその時の押込み深さを測定し、このカーブを解析して硬度・ヤング率を求める。
右)測定された硬度・ヤング率。2種のDLCで硬度・ヤング率の違いが分かる。
測定時の最大荷重は10mN(1gf)。押込み深さは100~200nm。