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経済的影響を検証する:ユーザ体感品質の使用をめぐって

SPIRENT 

By Chris Chapman On July 21, 2016
Security
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試験を検討中のデバイスに対し、プロビジョニングスケールの試験を行う場合、有意義な測定項目とは何でしょうか?帯域幅、新規接続数/秒 (CPS)、同時接続数といった従来の項目はデバイスのエンジニアリング面での属性のうち特定のものしか測定できません。例えば、同時接続数やCPSはテーブルスケーリングの測定項目、帯域幅は転送効率の測定項目です。しかし、これらの測定項目はいずれもすべてをカバーできるものではなく、ユーザが時間の経過に伴って如何にサービスの質を実感するかを直接計測するものではありません。

 

本番稼働のネットワークにおいてデバイスをどのようにプロビジョニングするかという点において、これらの測定項目で得られる結果は楽観的になりすぎる傾向があります。ターゲットとする測定項目の上位レイヤでの測定が不確かな場合、パフォーマンスに予想不能な影響を及ぼし、未知の状況が起こる可能性があります。まず、スケールのピークを特定する際の中核となる測定項目は、上位のレイヤに影響を受けないものでなければなりません。さらに、下位レイヤの測定項目に対しては、障害影響を捉えるシステムとして機能し、停止しなければいけません。最後に、経済的な観点から有意義でなければなりません。

 

これがユーザ体感品質(QoE)と呼ばれる測定項目です。ネットワークのユーザはFacebookやTwitterといったサービスを使用していますが、こういったサービスはHTTPやSIP、ビデオ関連のプロトコルを使用しています。そしてこれらのプロトコルはTCPやUDPといったトランスポート層のプロトコルを使用します。さらにこれらのトランスポート層のプロトコルは帯域幅を持ってネットワークを読み込みます。

 

したがって、数ある測定項目の中でも、ユーザ体感品質は下位レイヤで発生するすべての事象の影響を測定する最も重要な測定項目ということになります。また、ユーザ体感品質は経済的な観点からネットワークの核になるものです。ネットワークへの投資が行われないことにユーザが不満である場合に特に重要になります。ユーザ体感品質は、「今ユーザがこのサービスで得ている経験とは何か、そして過去の経験がユーザの認知にどのような影響を与えているのか」と言い換えることができます。

 

近年のネットワークは、高度なユーザ体感品質を瞬間的に提供し、かつ予測可能性も高いものでなくてはなりません。別の言い方をすると、ユーザが失敗として認知する経験は現在の経験の認知に影響を与えるが、その影響は常に均一ではないということです。例えば、ユーザ体感品質を分析してみると、高いユーザ体感品質を1,000回、低いユーザ体感品質を1回経験した場合、ユーザは両者を同程度に受け止める可能性があることが分かります。より具体的には、試験を始める前にネットワーク上のトラフィックを理解し、提供しているサービスそれぞれにおいて最低限の品質とは何かをあらかじめ定義しておく必要がある、ということをこのことは示しています。

 

例えば、近年のウェブページは1ページあたり200個のURLが組み込まれています。このページの瞬間的なユーザ体感品質が高いと認識されるためには、この200個のURLすべてが1~2秒で表示されなければなりません。さらに、ページを読み込むのにかかる時間の誤差も非常に小さくしておく必要があります。最後に、リンク切れや表示されないページといった目に見えて明らかな問題が起こると、ユーザ体感品質は受け入れがたいものとされてしまいます。この、サービスのユーザ体感品質という定義を作ることによって、被試験デバイスに追加するユーザのレートや同時利用者の最大数を決定する基準を得られたことになります。

 

この信頼性の高い測定方法によって、プロビジョニングのスケールとレートを正確に測定することが可能です。結果、被試験デバイスを採用することの経済性を理解することができるようになります。測定の不確かさが原因で、被試験デバイスにリソースを投入することで問題を解決しようとするのであれば、ユーザは高品質のサービスを得ることはできますが、背負うコストは高くなります。特に、試験においてデバイスに過度のプロビジョニングを行った場合を考えてみましょう。デバイスのメンテナンスにかかるコストは、必要がないパフォーマンスに費用を使いすぎることで最初から高くなるだけではなく、ずっと高い水準で維持されてしまいます。例えば1年あたりそのデバイスのコストの15~20%に当たるサービス契約を結ぶことになるのです。

 

つまり、ユーザに対して余分なコストを負担させることになります。価格が高くなることによってユーザを失うリスクが発生するのです。一方で、帯域幅といった測定項目を使う場合、ネットワークで何がプロビジョニングできるかについて、過度に楽観的な考えを持ちがちになり、デバイスのプロビジョニングが不十分になる結果につながります。こうなると、ユーザの体験は予測不可能です。サービスの品質が悪いと認識され、顧客を失うことになります。ですが、ユーザ体感品質を基準とすることで正確な測定を行えば、サービスに対する評価とサービスの採算性は最適化されます。ユーザ体感品質を採用することで、ネットワークにおけるプロビジョニングの過不足を探ることが可能になるのです。

 

ユーザ体感品質(QoE)モデルは、客観的なフィードバックの手法を用いて常に改善を行うことを念頭に置いてデザインする必要があります。経済的影響を検討するためにユーザ体感品質を使った試験を如何に行うべきかについては、以下のサイトをご参照ください。

http://www.toyo.co.jp/ict/products/detail/cyberflood.html

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