FAQ
任意波形発生器、信号発生器
1)機能・性能について
ID.1-05
Q. AWG方式とDDS方式は 何が違うのですか? DDS方式の場合に注意する点は?
A.
どちらも DAC(Digital to Analog Converter)を用いて デジタル的に波形を生成する方式ですが、DDS方式は 本来サイン波を出力させるための方式です。 波形発生器は、目的の周波数に設定できてこそ有効なツールになりますが、AWG方式とDDS方式では目的の周波数を発生させる方法が以下のように異なります。
サンプルレート | 波形の周波数の変え方 | 出力波形 | |
---|---|---|---|
AWG方式 (Tabor製品) |
ユーザ 可変 |
サンプルレートをユーザ可変 (波形データ長の設定によっても 周波数を変えられる) |
作成した波形データを常に全て忠実に出力。 |
DDS方式 (多くの他社製品) |
固定 |
|
作成した波形データ通りに出力されるわけではない。 |
AWG方式は、サンプルレートをユーザが可変して周波数を設定するので 作成した波形データを常に全て忠実に出力します。
一方DDS方式は、サンプルレートが固定の為 設定周波数が高い場合は波形データを間引いて(欠落)出力させ、又、低い場合は 波形データの同一個所を重複出力させるので、設定した波形データ通りに出力されるわけではありません。
DDS方式は、波形1周期を位相360°に換算して 間引(欠落)や重複ポイントを算出するので、サイン波の場合は問題ありませんが、サイン波以外の波形、特に比較的高い周波数のパルスやパルス列、任意波形を出力させたい場合は好ましくありません。
また、連続(繰返し)出力させると、間引(欠落)や重複ポイントが 毎周期 同じ箇所とは限らないので、出力波形が毎周期異なってジッターとなる為 注意が必要です。
