ファイルのアーカイブによりディスク容量を再生する
時間の経過と共に、Helixサーバにはあまり使用されなくなった古いプロジェクトに由来するファイルの多数のリビジョンが蓄積されます。p4 delete
では、最新リビジョン内でファイルに削除マークが付けられるのみであるため、サーバのディスク容量が解放されるわけではありません。
アーカイブディポはこの問題への解決策となります。アーカイブディポを使用して、アクセスの少ないファイルを大容量記憶領域に移動できます。アーカイブディポを作成するには、適当なファイルシステムをマウントし、p4 archive
コマンド(および関連コマンドのp4 restore
)を使用してこの記憶領域にあるアーカイブディポにデータを取り込みます。
アーカイブディポはバックアップ用の仕組みではありません。
アーカイブディポは、単にアクセス頻度の低いファイルを大容量記憶領域に割り当て直すことによってディスクの空き容量を増やします。これに対し、p4 obliterate
はファイルのデータと履歴を消去するものです。
以下の基準をすべて満たすファイルのみ、アーカイブが可能です。
- デフォルトでは、ファイルはフル(
+F
)または圧縮(+C
)の形式で格納されていなければなりません。テキストファイル(またはデルタとして格納されているその他のファイル)をアーカイブするにはp4 archive -t
を使用します。ただし、RCSデルタのアーカイブを行うと計算量が増加することに注意してください。 - 他のリビジョンからコピーまたはブランチされていないファイルでなければなりません。
- 他のリビジョンにコピーまたはブランチされていないファイルでなければなりません。
- ファイルはローカルディポに存在していなければなりません。
アーカイブディポを作成して、そこにファイルをアーカイブするには以下を実行します。
p4 depot
により新しいディポを作成し、ディポのType:
をarchive
に設定します。アーカイブディポのMap:
を、ニアラインまたは取り外し可能な記憶領域があるファイルシステムに設定します。- アーカイブディポのファイルを保存するボリュームをマウントします。
p4 archive
を使用して、ファイルをローカルディポからアーカイブディポに移動します。- (任意)アーカイブファイルが書き込まれたボリュームをアンマウントします。
ローカルディポに使用される(高パフォーマンスと想定される)記憶領域のディスク容量が確保されます。ユーザはアーカイブファイルの内容にアクセスできなくなりますが、すべてのファイル履歴は保持されます。
ファイルをアーカイブディポから復元するには以下を実行します。
- アーカイブディポのファイルが保存されているボリュームをマウントします。
p4 verify -A
コマンドを使用して、ファイルを復元する前に検証します。p4 restore
を使用して、ファイルをアーカイブディポからローカルディポに移動します。- (任意)アーカイブファイルが復元されたボリュームをアンマウントします。
データをアーカイブディポから完全消去するには以下を実行します。
- アーカイブディポのファイルが保存されているボリュームをマウントします。
-
p4 archive -p
を使用して、アーカイブディポにある指定したファイルのアーカイブを完全消去します。処理完了時、影響を受けたリビジョンに対するアクションは
purge
に設定され、完全消去されたリビジョンの復元はできなくなります。データは恒久的に失われます。 - (任意)アーカイブファイルが完全消去されたボリュームをアンマウントします。