Helix Core P4コマンドリファレンス (2019.1)

p4 set

Helixサーバのシステム変数を設定します。

構文

p4 [g-opts] set [-q] [-s] [-S svcname] [var=[value]]

説明

Helixサーバクライアントアプリケーションおよび共有バージョニングサービスはどちらもある一定のシステム変数を使用します。 オペレーティングシステムやその他の要素により、変数の定義はP4CONFIGで指定されたファイル、P4ENVIROで指定されたファイル、またはWindowsレジストリに保存される場合があります。

  • Linuxでは、p4 setで定義された値はP4ENVIROファイルに保存されます。
  • Windowsでは、p4 setで定義された値はP4ENVIROファイルに保存されます(設定されている場合)。 設定されていない場合は、Windowsレジストリに保存されます。

    Helixサーバをサービスとして実行しているWindows管理者は、p4 set -S svcname var=valueを使用して、サービスが使用する環境変数を設定できます。 これらの変数は、常にWindowsレジストリに保存されます。

    現在のユーザに適用される変数設定を変更するには、p4 set var=valueを使用します。 管理者は、p4 set -s var=valueを使用して、マシン上のすべてのユーザに対して変数のデフォルト値を設定できます。

優先度

ヒント

ポート、ユーザ、ワークスペース名などのクライアント設定を指定するには、以下のいずれかの方法を使用します。

  1. コマンドラインでオプションを使用する。
  2. P4CONFIG環境変数を指定して構成ファイルで設定する。各構成ファイルは特定のワークスペース固有のファイルとして指定できます。
  3. P4ENVIRO構成ファイル内で設定する。この構成ファイルは指定したコンピュータ上のすべてのワークスペースで同一となる変数用の構成ファイルです。
  4. ユーザ環境変数。
  5. システム環境変数を使用する(Windowsではシステム全体の環境変数はユーザ環境変数と同じではないことがあります)
  6. p4 setコマンドを発行してユーザレジストリまたはユーザ設定で指定する。
  7. p4 set -sコマンドを発行してシステムレジストリまたはシステム設定で指定する。

where

  • コマンドラインは、P4CONFIGを上書きします。
  • P4CONFIGP4ENVIROを上書きします。以降、同様に上書きされていきます。

p4 setコマンドを実行すると、変数の値が一覧表示されます(config、enviro、set、set -sコマンドのいずれかによって特定の変数が設定されている場合)。p4 set lists the values of the variables (and if a given variable was set by config, enviro, set, or set -s

変数値の設定解除と表示

ある変数に対して値を未設定にするときは、valueを空白のままにします。

すべてのHelixサーバ変数の値の一覧を参照するには、p4 setを引数なしで使用します。 P4CONFIGファイルを使用して変数が設定された場合は、その位置が表示されます。

  • UNIXでは、関連のある環境変数の値が表示されます。
  • Windowsでは、環境変数(設定されている場合)またはレジストリの値が表示され、さらにp4 set(現在のユーザ用)とp4 set -s(ローカルマシン用)のどちらを使用して定義されたかが表示されます。

このp4 setコマンドの出力サンプルでは、変数定義のソースの表示方法に注意してください。 ソースがない場合、値はその定義を含むファイル内ではなく、変数自体に保存されます。

P4CLIENT=symlinks-nix (config)
P4CONFIG=p4config.txt (config '/home/perforce/p4clients/symlinks-nix/p4config.txt')
P4EDITOR=/usr/bin/vi
P4IGNORE=p4ignore.txt (enviro)
P4PORT=win-bruno:20151 (config)
P4USER=bruno (set -s)
P4_20151_CHARSET=none (set)

オプション

-q

出力を低減します。

ファイルをリストする場合は、設定のオリジンを表示しません。 この出力は、スクリプトの構文解析に適しています。

-s

ローカルマシンのレジストリ変数の値を設定します。

Windows環境では、このオプションがない場合、p4 setHKEY_CURRENT_USERハイブに変数を設定します。 -sオプションを使用すると(かつWindowsの管理者権限を持っていると)、変数はHKEY_LOCAL_MACHINEハイブに設定されます。

この場所は、Windowsのp4 setの出力に反映されます。

-S svcname

svcnameという名前のサービスが使用するレジストリ変数の値を設定します。 これを実行するには、Windowsの管理者権限を持っている必要があります。

g-opts

詳細については、「グローバルオプション」を参照してください。

使用上の留意点

ファイル引数にリビジョン指定子を使えるか? ファイル引数にリビジョン範囲を使えるか? 最低限必要なアクセスレベル

適用外

適用外

none

  • このマニュアルの「環境変数およびレジストリ変数」セクションに、Helixサーバの変数の一覧と説明があります。
  • Windowsでレジストリの設定を変更した場合、影響を受けるのはローカルマシンのみです。 HelixサーバのWindowsサービス用の管理者設定P4JOURNALは、Windowsサービスが稼働しているマシン上に存在している必要があります。 ナレッジベースの記事「Windows Environment Variable Precedence」も参照してください。
  • WindowsマシンにおいてUNIX系の環境をご利用の場合(例えばCygwin)、p4 setではなく環境変数をお使いください。 (この場合、Helixサーバコマンドラインクライアントは、単純にそれがUNIX環境であるかのように動作します。)

p4 set

すべてのプラットフォームにおいて、Helixサーバ変数とそのオリジンの一覧を、値を変更しないで表示します。

p4 set -q

すべてのプラットフォームにおいて、Helixサーバ変数の一覧を、値を変更しないでスクリプトの構文解析に適した形式で表示します。

p4 set P4MERGE=

Windows またはOS Xにおいて、P4MERGEの値を未設定にします。

p4 set P4PORT=ssl:tea:1666

Windowsにおいて変数を設定し、ホストteaのポート1666にSSLでHelixサーバサービスに接続するようPerforceアプリケーションに指示します。

この変数は、現在のローカルユーザに対してのみ設定されます。

p4 set -s P4PORT=ssl:tea:1666

上と同じようにP4PORTを設定しますが、あるユーザに対してではなく、そのシステム上のすべてのユーザに対して設定します。

この操作には、管理者権限が必要です。

p4 set -S p4svc P4PORT=1666

Windowsサービスのp4svcに対して、Helixサーバアプリケーションからの接続要求をポート番号1666で接続待ちするようp4s.exeに指示します。

この操作には、管理者権限が必要です。

p4 set P4EDITOR="C:\File Editor\editor.exe"

Windows上で、現在のローカルユーザに対して、デフォルトのテキストエディタへのパスを設定します。

エディタの実行可能ファイルへのパスが空白を含んでいる場合は、パスを引用符で囲む必要があります。