Helix Core P4コマンドリファレンス (2019.1)

p4 jobspec

ジョブテンプレートを編集します。

構文

p4 [g-opts] jobspec
p4 [g-opts] jobspec [-i]
p4 [g-opts] jobspec -o

説明

p4 jobspecコマンドによりフォームが表示され、Helixサーバ管理者はジョブフィールドの編集、生成、削除、改良を実行できます。

ヒント

jobspec フォームのフィールドはメタデータであり、すべてのジョブフォームには[name]フィールドと[date]フィールドが含まれていますが、job フォームのフィールドにはデータ(job0012342018/09/21に変更されているなど)が含まれています。 (「p4 job」を参照。)

フォームフィールド

フィールド名 説明

Fields:

サイトのジョブにおける各フィールドの定義のリストで、1行に1フィールドずつ定義が表示されます。 各行は、code、name、datatype、length、fieldtypeのいずれかの形式で表示されます。

  • code: Helixサーバ内部でフィールドを識別する固有の整数です。 コードは、106199の間の整数でなければなりません。 101105のコードはHelixサーバ専用です。詳しくは、「使用上の留意点」を参照してください。
  • name: フィールド名です。 フィールド名はいつでも変更できますが、いったんジョブが生成されたら、コードは変更しないでください。

    フィールド名にスペースを含めることはできません。

  • datatype: フィールドのデータタイプです。 設定値は次のとおりです。
    • word: 任意の単語(スペースを含まない文字列)
    • date: 日付/時刻フィールド
    • select: 決められた単語の組の1つ
    • line: テキストの1行
    • text: フィールド名の下の行から始まるテキストのブロック。
    • bulk: textと同様ですが、p4 jobs -eで検索用のインデックスが付けられません。
  • length: このフィールドにアクセスしたGUIクライアントの表示ボックスに推奨される長さ。 Helixサーバアプリケーションが自由に値を選択できるようにするためには0に設定します。
  • fieldtype: 記述しているフィールドにデフォルト値があるか、 入力必須か、 読み取り専用か、などを設定します。 設定値は次のとおりです。
    • optional: 任意の値を指定でき、消去も可能です。
    • default: デフォルト値が与えられており、変更または消去が可能です。
    • required: デフォルト値が与えられており、変更可能ですが、ユーザが値を入力しなければなりません。
    • once: 読み取り専用です。このフィールドの値は、一度デフォルト値に設定されると変更されることはありません。
    • always: 読み取り専用です。このフィールドの値は、ジョブが編集されたときに新しいデフォルト値に設定されます。 変数$now$userを使用した場合にのみ有用で、ジョブが更新された日付と更新したユーザの名前を変更することができます。

Values:

フィールド名およびselectフィールドの有効値のリストで構成されます。

データタイプがselectに設定されたフィールドをそれぞれ1行で表示します。 各行には、フィールド名の後にスペースを挟んで(例えば下記のように)、スラッシュで区切った有効値のリストが表示されます。 以下に例を示します。

JobType bug/request/problem.

Presets:

フィールド名およびdefaultrequiredonce、またはalwaysのフィールドタイプを持つ各フィールドのデフォルト値のリストで構成されます。

各行には、例えば下記のように、フィールド名とデフォルト値がスペースで区切られて表示されていなければなりません。 以下に例を示します。

JobType bug

任意の1行の文字列または次の3つの組込変数のいずれかを使用することができます。

  • $user: ジョブを生成したユーザ
  • $now: 現在の日付
  • $blank: <enter description here>というフレーズです。

    ユーザによるジョブ入力時、ジョブ仕様でプリセット値が$blankに設定されているフィールドがある場合、ジョブをシステムに追加する前に、そのフィールドに必要な記述を入力しておかなければなりません。

フィールド102に関して特に考慮すべき点については、「使用上の留意点」を参照してください。

Comments:

p4 jobフォームの先頭に表示されるテキストのコメントです。 すべての行がコメント文字#で始まっていなければなりません。

ユーザがP4VHelix Visual Clientでジョブを入力する必要がある場合には、このコメントに関して特に考慮すべき点があります。「使用上の留意点」を参照してください。

オプション

-i

ジョブ仕様のフォームを標準入力から読み取ります。

-o

ジョブ仕様のフォームを標準出力へ書き出します。

g-opts

詳細については、「グローバルオプション」を参照してください。

使用上の留意点

ファイル引数にリビジョン指定子を使えるか? ファイル引数にリビジョン範囲を使えるか? 最低限必要なアクセスレベル

適用外

適用外

admin、または-oオプションを使用する場合のlist

  • 101~105のフィールドを、変更、リネーム、再定義しないでください。 これらのフィールドはHelixサーバが使用するため、削除または変更をしないでください。 p4 jobspecはジョブに新しいフィールド(すなわち、106以上)を追加するためにのみ使用してください。

    フィールド101はHelixサーバに必要です。リネームすることも削除することもできません。

    フィールド102~105は、Helixサーバアプリケーション専用です。 これらのフィールド名を変更または削除することは可能ですが、望ましくありません。 Helixサーバアプリケーションは、チェンジリストがサブミットされるたびに、必ずフィールド102(Status:フィールド)の値をclosed(またはフィールド102のPresets:に定義されたその他の値)に設定します。これは、管理者がフィールド102を、closedを許容値として含まないフィールドとして使用するように再定義しても変わりません。このような再定義は予測不可能な混乱を生じる危険性があります。

  • Comments:フィールド内の情報は、ジョブフォームの入力方法をユーザに伝えることのみを目的とした情報です。この情報は、ツールチップを表示するために、P4VHelix Visual Clientでも使用されます。
  • ジョブ状態のフィールド(field 102)のPresets:エントリには、p4 fixp4 change -s、およびp4 submit -sの各コマンドに対してデフォルトの修正ステータスを示すための特殊なシンタックスがあります。

    デフォルトでは、p4 fixp4 change、またはp4 submitを使用すると、ジョブのステータスはclosedに設定されます。 デフォルトの修正ステータスをclosedから他のfixStatusに変更するには(fixStatusフィールドに有効な設定値としてselectValues:フィールドに定義済みであると想定して)、フィールド102(ジョブの状態)のPresets:フィールドでjobStatus,fix/fixStatusというシンタックスを使用します。 p4 fixp4 changep4 submitの動作を変更し、ジョブの状態を未変更のままにするには、特殊なfixStatusであるsameを使用します。

  • Helix Coreサーバ管理者ガイド: 基本』の「Perforceのカスタマイズ: ジョブ仕様」の章でジョブ仕様のカスタマイズの例を参照してください。

関連コマンド

ジョブの生成、編集、またはビューを行う

p4 job

ジョブをチェンジリストに添付する

p4 fix

ジョブをリスト表示する

p4 jobs

特定のチェンジリストに添付されたジョブ、または特定のジョブに添付されたチェンジリストをリスト表示する

p4 fixes