p4 describe

このコマンドを実行すると、チェンジリスト、チェンジリスト内のファイル、作業中のストリームのパス(ストリームが作業状態になっている場合)に関する情報が表示されます。

構文

p4 [g-opts] describe [-doptions] [-a -f -I -m -O -s -S] changelist ...

説明

p4 describeは、1つ以上のチェンジリストの詳細を表示します。 各チェンジリストでは、出力に、チェンジリスト番号、チェンジリスト作成者、クライアントワークスペース名、チェンジリスト作成日、チェンジリストのコメントが含まれます。

チェンジリストがsubmittedであれば、デフォルトの出力には影響を受けたファイルのリストとそれらのファイルを前のリビジョンと比較した差分が含まれます。 デフォルトでは、このコマンドはキーワード拡張を実行しません。なぜなら、キーワードの違いにより実際の違いが曖昧になる傾向があるからです。

チェンジリストがpendingの場合は、出力にその旨を示すフラグが付き、作業中ファイルのリストが表示されます。

ファイルはまだディポにサブミットされていないため、pendingチェンジリストに対する差分は表示されません。

p4 describeコマンドはチェンジリストがpublicであるかrestrictedであるかに従って出力内容を制限します。 restrictedタイプのsubmittedまたはshelvedの変更は、その変更を所有しているか、変更の内の1つ以上のファイルにlist権限を持っていない限り、出力されません。 restrictedタイプのpending(ただし保留解除された)変更は、その変更の所有者にのみ表示されます。 制限付きチェンジリストの表示権限がない場合は、チェンジリストの説明の代わりに"no permission"というメッセージが表示されます。 管理者は-fオプションを使用することにより、この動作をオーバーライドして制限付きチェンジリストを表示することができます。

デフォルトのチェンジリストに対してはp4 describeを実行できません。

p4 describeコマンドは、p4に組み込まれた比較サブルーチンを使用します。 環境変数P4DIFFは、このコマンドにはまったく影響しません。

オプション

-a	テキストファイルのみ(バイナリファイルは無視します): 保留状態のファイルは、「追加用」(作業中)ファイルの内容を表示します。 サブミット済みファイルは、追加されたファイルの内容を表示します。
-doptions	標準的なUNIXの差分オプションの1つで差分ルーチンを実行します。 オプションのリストについては、使用上の留意点を参照してください。
-f	制限付きチェンジリストの説明を強制的に表示します。 このオプションを使用するにはadmin権限が必要です。
-I	チェンジリストの番号が、チェンジリストのIdentityフィールドになります。
-m max	ファイルを最初のmaxで指定されたファイル数に制限します。 次の例は、チェンジリスト765の影響を受けている2つのファイルと、チェンジリスト987の影響を受けている2つのファイルを(差分を含め)アルファベット順に一覧表示しています。p4 describe -m 2 765 987
-O	チェンジリストの番号がサブミット時に変更されていて、元のチェンジリスト番号しか知らない場合には、-Oおよび元のチェンジリスト番号を使用すれば、そのチェンジリストの情報を示すことができます。
-s	ファイルの差分を含まない短縮された出力を表示します。
-S	指定されたチェンジリストに関する保留されたファイルの名前を、前のディポリビジョンとの差分も含めて表示します。
g-opts	詳細については、「グローバルオプション」を参照してください。

使用上の留意点

ファイル引数にリビジョン指定子を使えるか？	ファイル引数にリビジョン範囲を使えるか？	最低限必要なアクセスレベル
適用外	適用外	read、 list (p4 describe -sに対するアクセス権です)

p4 describeがサポートしている差分オプションは、次のとおりです。

オプション	名前
-dn	RCS出力形式。ファイルに対して行われた追加および削除と、関連した行範囲を表示します。
-dc[num]	context出力形式。変更された行番号の範囲と、その周辺のnum行分を表示します。
-ds	summary出力形式。追加、削除および変更されたまとまり(チャンク)と行の数を表示します。
-du[num]	unified出力形式。追加および削除された行を、patch(1)ユーティリティに適した内容でnum行分表示します。
-dl	差分を発見したときに行末識別(CR/LF)を無視します。
-db	空白文字の変更を無視します。このオプションは-dlを意味します。
-dw	空白文字を完全に無視します。このオプションは-dlを意味します。

ファイルの場合のコマンド例

これらの例は8を使用して、テキストファイル(バイナリファイルではない)と関連付けられたチェンジリストの番号を表示しています。

コマンド	作業中のチェンジリストの表示	サブミットされたチェンジリストの表示
p4 describe 8	チェンジリストの説明	チェンジリストの説明と、影響を受けるファイルと差分の一覧
p4 describe -S 8	指定されたチェンジリストに関連付けられた 保留済みファイルのチェンジリストの説明 保留済みとディポバージョンとの差分
p4 describe -Sa 8	保留中の編集されたファイルの差分 追加される新規ファイルの内容	保留済みの編集されたファイルの差分 追加されたファイルの内容
p4 describe -a 8	編集されたファイルの差分 これから追加される保留済みファイルの内容	編集されたファイルの差分 追加されたファイルの内容

作業中ストリームの場合のコマンド例

p4 describe 2

Change 2 by bruno@brn123 on 2019/02/04 09:12:23 pending
x
Affected stream: //root/main
Affected files ...

p4 -ztag describe 2

... change 2
... user bruno
... client brn123
... time 1546621943
... desc x
... status pending
... changeType public
... stream //root/main

関連コマンド

チェンジリストのリストを参照する	p4 changes
作業状態になているすべてのファイルのリストを参照する	p4 opened
ディポに保存されている2つのファイルのリビジョンを比較する	p4 diff2
クライアント内で変更されたファイルを、ディポに保存されているファイルのリビジョンと比較する	p4 diff